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ユーモア溢れるグラフィックが素晴らしい、情熱的なbusybuildingのデザイン


ギリシャのアテネに拠点を置くブランディングやデザインの代理店busybuilding。優れたブランドを構築するため、多様な分野の専門家で構成されています。

印刷、デジタル、空間デザインを通じて現代的なビジュアルコミュニケーションを創造しています。彼らの強みは期待以上の提案と魅力的なソリューションを作ること。彼らのデザインやプロジェクトは数々の大会で賞を受賞しています。今回はバラエティに富んだ作品の中からいくつかの素敵なデザインをチョイスしました。※記事掲載はデザイナーの承諾を得ています。(Thank you, busybuilding!)

busybuildingのデザインが「ユーモア溢れる」と評される仕組みは「期待を裏切る瞬間」の設計

busybuildingのグラフィックデザインにユーモアを感じるのは、見る人が「こういう展開だろう」と予測した直後に、予想と少しだけ異なる要素が提示される構造があるからです。人間は「期待が裏切られた瞬間」に笑いや驚きを感じます。

デザインにユーモアを組み込むとき、「面白いイラストを描く」だけでは不十分です。「最初に予想させ、次にその予想を外す」という二段構成が必要です。予想を外すためには、まず「予想が成立する状況」を作る必要がある。この「設計されたユーモア」は、一見偶然のように見えて、実は緻密な情報設計の結果です。

 

神秘的で幻想的なブランデーのボトルデザイン

 

Zore Zaloはイタリアのグラッパに似たタイプの、搾りかすで作られたブランデーである「Cretan tsikoudia」の新しいブランド。クライアントの目標は、この伝統的な地元の飲み物を世界中のバーに置いて、他のものと同じようにカクテルに使用してもらうように販売促進したいということでした。

クレタ島の方言で「難しいステップ」を意味するZore Zaloという名前は、誰かがほろ酔いでふらふらとよろめく時のように、めまいがするという意味合いと、Zore Zaloを味わう時に体験する味の「爆発」をイメージして文字も爆発しているように散らばっているという意味もあります。透明なボトルに散らばった文字はまさにそのことを示していたんですね。細かく繊細で、かすれたような印字はとても幻想的で、ついついボトルをじっくり眺めてしまいそうになりますね。コンパクトでシンプルなボトルとブラックのキャップの相性は抜群。


ボックスのパッケージデザインはイラストで表したボトルデザインと、継ぎ目のない設計になっている点が美しいですね。角はブラックのカラーで締められていて、スタイリッシュに仕上がっています。内容はもちろん、デザインでも気分を高めてくれそうなパッケージです。

 

コンセプトを最大限に生かした「A Magic Cabinet」のディレクションとロゴデザイン

「A Magic Cabinet」はクライアントの祖国のギリシャで見つけた一流の製品の販売、またはそれらを生み出した職人の紹介などをするサイトです。いわゆる「魔法の棚」は、クライアントである女性の子供の頃の思い出と、特別なアイテムで満たされた彼女の家がモチーフだそうです。


「A Magic Cabinet」のビジュアルアイデンティティはイニシャルのMとCで構成されるロゴを通じて、子供らしい驚きと発見の物語を表しています。イニシャルは、アールヌーボーの書道を連想させるヴィンテージスタイルで、現代的な明快さとシンプルさも備えています。

Mは素晴らしい本のページや魔法のキャビネットのドアのように開き、中央に華やかな鍵がぶら下がっていて、このブランドが驚くべき体験や様々な発見の鍵を握っているということを象徴しています。Cはリボンのように鍵を包み込み、全体に優雅さと動きを加えています。ロゴアイコンの下のブランド名にはサンセリフ体を使用。全体のバランスを整えます。ゴールドとグリーンはブランドのメインカラーであり、ピンクなどの柔らかい色と組み合わせて、より魅力的にイメージを膨らませているそうです。

このようにコンセプトにびったり寄り添ったアイディアとワクワクする仕上がりが彼らの強みですね。また、パッケージの代替品として使用する風呂敷スカーフがとてもユニーク。「A Magic Cabinet」のロゴを大胆に組み合わせてそのデザインは、購入した後も使っていけるので更なる販売促進に繋がりそうです。

 

busybuildingが手がけるオブジェクトシリーズのユニークなタオルデザイン

busybuildingが手がけるBB OMGの一部としてデザインされているアイテム。印象的で大胆なこのイラスト、なんとギリシャの神と一緒に砂の上に横たわることができるビーチタオルだといいます。ポセイドンとアフロディーテを描いたユニークなイラストのタオルは、ギリシャの夏に触発された神話的な物語を伝えるために作成されました。

海の神と美の女神を主役にしたこのタオル、イラストレーションのスタイルはとても現代的で、ポセイドンは船長、アフロディーテはビーチガールとして描かれています。船長には船の操縦ハンドルや魚や波や人魚などが、ビーチガールには船や真珠などが白と黒のカラーで重ねてあります。繊細に綺麗に描いているのではなく、敢えてズレていたり被ったりしているその線が面白いですね。デザインはプリントではなく3色で織られており、触り心地が楽しめます。

オリジナルのパッケージには上部にテキストがあり、2人の神とその夏の冒険の物語が書かれているそうです。遊び心に富んだ発想が素晴らしいです。

busybuildingの「情熱的」な制作姿勢がポートフォリオの構成に表れている

busybuildingのポートフォリオを見ると、各プロジェクトの掲載量が非常に多く、1つのプロジェクトに対して多数の画像と詳細な説明が添えられています。この「1プロジェクトあたりの情報密度の高さ」が、制作への情熱を無言で伝えています。

ポートフォリオの構成で「量が多い」ことは、「たくさんの案件をこなした」というメッセージだけでなく、「1つの案件に対してこれだけの密度で取り組んでいる」というメッセージにもなります。ポートフォリオの設計においては、「案件数の多さ」と「1案件あたりの掲載密度」のどちらを優先するかの判断が、「広さで売る」か「深さで売る」かのスタジオの姿勢を反映します。

 

まとめ

busybuildingの作品は色々なジャンル、そして角度からしっかりとクライアントに寄り添い、所々に遊び心も入れた作品たちは一辺倒ではなくオリジナリティに溢れていました。妥協なく制作に取り組んでいる姿勢が作品から伝わりますね。どれもコンセプトや背景がしっかりしており、彼らに頼みたい、と思わせてくれる情熱の伝わる作品の数々でした。

design : busybuilding (Greece)

 


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この記事について

執筆: ASOBOAD編集部

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