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世界観を大事にしたパッケージが印象的なデザインスタジオstudio le_mの作例


今回はデザインスタジオstudio le_mの作品を紹介したいと思います。彼らのデザインはコンセプトに忠実でありながらもロゴタイプなども丁寧に仕上げられており、凄く魅力的です。また、色使いが美しいデザインが多く、パッケージデザインを作る上でとても参考になるかと思います。それでは一緒に見ていきましょう。※記事掲載はデザイナーの承諾を得ています。(Thank you, studio le_m!)

studio le_mのパッケージに見る「世界観の統一」を構造的に担保する方法

studio le_mのパッケージが「世界観が統一されている」と感じられるのは、個々のパッケージが「きれいに作られている」だけでなく、シリーズ全体を通して「色の使い方のルール」「タイポグラフィのルール」「写真のトーンのルール」が明文化されて一貫適用されているからです。

世界観の統一は「デザイナーの感覚」だけでは維持が難しく、特にチームで制作する場合や長期間にわたってアイテムを追加する場合、ルールが明文化されていないと徐々にトーンがズレていきます。最初の段階で「この案件の世界観を定義するルールブック(ブランドガイドライン)」を作っておくことが、世界観の統一を構造的に担保する唯一の方法です。

 

天然のイメージを思わせる透明感のあるスプレーブランドのパッケージデザイン

EloÏseは「Everyday Refresh」をテーマに、日常に爽快感を加える環境に優しいスプレーブランドです。天然のイメージを維持すると共に、現代的で洗練されたブランドイメージを強化して競合他社との差別化を意識したブランドアイデンティティを目指していました。

パッケージには彩度低めのカラーを4色に絞って使っています。自然の山や空、雲の色などからインスピレーションを得たホワイト、ライトグレー、グレー、くすみブルーの4色。それぞれのカラーでパッケージデザインごとにパターンを組んでいます。環境に優しいエコなイメージという要望通り、シンプルですが優しさも兼ね揃えた丸みのあるゴシック体のロゴタイプが美しいです。

ツヤっとしたボトルが更に透明感をプラスします。少しトーンを落とした色のチョイスが高級感を醸し出していますね。商品のスタイリングも背景にライトグレーを使用して全体の雰囲気が統一されています。シンプルでナチュラル、手に取りやすく日常に溶け込みやすいデザインだと感じました。

 

メッセージ性のある香水ブランドのパッケージデザイン

Liebeは香水ブランドです。様々な香りの解釈や、想像力を生み出すために競合他社とは差別化したネーミングで戦うことにしました。ネーミングは、普段出会う様々な空間や人の気持ちなどの表現を加え、商品の独特な香りや新しい感情を表現したいと考えて命名されたそうです。

それぞれのパッケージには香りにちなんだ写真が添えられており、さらに色々な想像が膨らみます。受け取る側の解釈へ委ねることで香水の価値はさらに高まりますね。また、カラー名とは別に番号が振られており、香水瓶のデザインにも反映されています。

香水瓶のパッケージデザインはいたってシンプル。敢えて写真イメージを使用しないことの背景には、言葉の力を最大限に生かしたいからでしょうか。太字でインパクトのあるカラー名を上部に、番号を中央に配置、見分けやすさもあります。どっしりとしたイメージで高級感のあるデザインは素敵なインテリアにもなりそう。

 

世界観に心奪われるコスメブランドのパッケージデザイン

DIFOVEは安全で優しいジェンダーレスなコスメブランドです。このプロジェクトで重要だったのは毎日のスキンケアルーティーンに必要となってくる保湿というDIFOVEのコンセプトを表すことができるアイデンティティを確立することでした。

まずはDIFOVEの主要な成分を表す水の波紋やシャボン玉、水滴のイメージなどからグラフィックモチーフを見つけ出し、主要な成分の機能をシンプル且つ直感的に表現してシンボルとロゴタイプに適用しました。柔らかで優しい丸みのあるロゴが出来上がりました。

パッケージデザインはシャボン玉のイメージのようなホログラムの箔押しでブランド名を大きく表記しています。ジェンダーレスというテーマもあり、様々な色に変化する素材を使用したのでしょうか、透明感のある世界観が美しいですね。パッケージのカラーは肌に近いような優しいヌードカラーで統一。スタイリング写真も製品に合わせて水のようなビー玉やアクリルを使用して光をうまく使用したイメージビジュアルになっています。少し不思議で心惹かれるような魅力がありますね。

パッケージの「持ったときの感触」まで世界観の一部として設計する

studio le_mのパッケージ事例では、視覚的なデザインだけでなく、「手で触れたときの感触」にも一貫性がある点に注目できます。ザラザラしたクラフト紙、スムースなコート紙、マットな質感のフィルム。紙質の選択が「このブランドに触れたときにどう感じるか」という触覚的な世界観の設計にまで及んでいます。

消費者はパッケージを手に取ったとき、視覚と同時に触覚でもブランドの印象を形成しています。「見た目は上品なのに触ると安っぽい」という不一致があると、全体の品質感が下がります。視覚と触覚が一致しているとき、パッケージの「世界観に包まれている」感覚が完成します。

 

まとめ

デザインスタジオstudio le_mの作例は、全体的にシンプルでミニマルなデザインながら、メッセージ性の強いデザインが多いような気がしました。それは、色やモチーフに頼りすぎず、ロゴタイプへのコンセプトの落とし込みも丁寧に行なっているおかげかと思います。情報が少ないデザインの中でしっかりと全体のバランスと向き合うからこそ、見る側に力強いメッセージ性を与えられるのだろうと感じました。

design : studio le_m(Seoul, Korea)

 


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この記事について

執筆: ASOBOAD編集部

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