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Cadburyのパッケージデザイン1

イギリスの定番チョコレートCadburyのパッケージデザイン〜ワクワクのイースターエッグも


イギリスではCadburyと言えばチョコレート、チョコレートと言えばCadbury。

チョコレート市場でそれほど大きな存在のCadburyは、200年近くもの間、イギリスの人たちに親しまれているブランドです。

このコラムでは、チョコレート好きな方のためにCadburyのヒストリーやイースターをターゲットにしたパッケージなどを紹介しましょう。

Cadburyの「紫」が他のどのブランドにも使われていない理由

Cadburyの深い紫色は、チョコレート売り場において唯一無二の識別色として機能しています。Cadburyはこの紫色を商標として登録しようとした(一部国で認められたこともある)ほど、この色がブランドの中核資産です。

色をブランドの識別記号として確立するには、「その色を長期間にわたり一貫して使い続ける」ことが不可欠です。1年や2年では消費者の脳に「この色=このブランド」の結びつきは定着しません。Cadburyの紫が唯一無二なのは、100年以上同じ紫を使い続けてきた時間の蓄積の結果です。新しいブランドがブランドカラーを決めるとき、「この色を10年、20年使い続ける覚悟があるか」を問うことが、色の選択の重みを認識する出発点です。

 

Cadbury Our Storyの紹介

Cadburyのパッケージデザイン1

Cadbury(キャドバリー)は老舗のお菓子メーカーです。その歴史は1824年、イングランド西ミッドランズのバーミンガムで始まりました。この時代はイギリスでは産業革命が起こっていた時期であり、様々な技術革新で世の中が変化していました。

このような背景の時代、バーミンガムの地で、ジョン・キャドバリー氏が食料品のお店をオープンさせます。キャドバリー氏は、自分で作るココアや飲料用のチョコレートを販売していました。そして、1831年にキャドバリーの製造事業がスタートします。

このように、チョコレートの歴史はまず飲み物として始まります。その後に固形の食べるタイプができたことから「Eating Chocolate(食べるチョコレート)」という言われ方があったそうですから意外ですね。

さて、”食べるチョコレート” を考案したのはジョセフ・フライ氏。フライ氏が経営するJ.S.Fry&Sonsによって1847年にチョコレートができたと言われています。そしてJ.S.Fry&Sonsが1919年、やはりイギリス大手としてのCadburyと合併します。Cadburyでは1831年に製造事業がスタートしていました。

このようにチョコレート自体の歴史に大きく関わってきたのがCadburyです。1854年にはイギリス王室御用達として認可され、現在はKraft Foodsに買収されています。

 

Cadburyの庶民的チョコレートの魅力

Cadburyのパッケージデザイン2

Cadburyと言えば、紫色のパッケージが特徴です。

1905年に発売されたデイリーミルクバー。それまでの板チョコよりもミルクの比率を高くし濃厚な味わいで高品質でしたが、これは息子のジョージが市場に出回るどんなチョコレートよりもミルクをたっぷり使うぞ!という思いで開発、これがヒットしました。

その後、様々な種類のチョコレートを開発、販売してきましたが、Creme eggsやFruit and Nutなど多くでヒットを飛ばしていきます。そして普段のチョコレートに加え、母の日なら薔薇の缶、クリスマス用のラインなど、年間を通してそれぞれのイベントにCadburyのギフトが人気になっていきました。

ちなみに、デイリーミルクバーは1936年までを考えると、なんとイギリスのミルクチョコレート市場の約6割を占めていたというほどです。

Cadburyのミルクバーのパッケージ

・Cadburyのミルクバーのパッケージ / MohamadFaizal – stock.adobe.com

このように、イギリスでチョコレートと言えばCadburyということをご想像していただけると思います。

そして今でも、どのスーパーマーケットでも、コーナーショップ(ちょっとしたコンビニのような小さなお店)、駅の売店や映画館などなど、チョコレートの棚にCadburyを見ないことはないほどの存在なのです。デイリーミルクバー(110g)で0.98ポンドですから日本円で約154円(2022年3月22日現在)と物価が上がっているこの時期でもリーズナブルに買うことができます。

店頭に並ぶパッケージデザイン

・店頭に並ぶ商品パッケージ / color: #808080;”>Aisyaqilumar – stock.adobe.com

 

イースターもCadbury!

イギリスでクリスマスと同じで大切なイベントにイースターがあります。イースターとは、イエス・キリストの復活祭。春の訪れを祝う日でもあり、3月~4月に訪れます。この期間はあらゆるところにイースターエッグやひよこなどを飾ります。そして、スーパーマーケットにはチョコレートでできたイースターエッグが勢揃いします。

Cadburyのパッケージデザイン3

Cadburyのパッケージデザイン4

もちろん、Cadburyも毎年イースターエッグを販売しています。今年のデザインのひとつですが、Peter Rabbit(ピーターラビット)がエッグハントをしているようなとても可愛いパッケージになっています。

エッグハントとはイースターエッグを家や公園などにいくつも隠し、子どもたちがそれらを見つける遊びです。筆者はイギリスで剣道道場を運営していますが、今年はこのCadburyのイースターエッグを子ども達に用意しました。パッケージを見るだけで、子ども達の喜ぶ顔が浮かんできます。

 

Cadburyのパッケージデザインはデザイン会社Pearlfisher.が作成

Cadburyのパッケージデザイン5

イギリスを代表するチョコレートCadburyのパッケージは、独立系ブランドデザイン会社Pearlfisher.によってデザインされました。オーガニック製品を提供するBiona Organicを紹介しましたが、こちらもPearlfisher.です。

以下がPearlfisher.のCadburyに対するメッセージになります。

「もしも、数十年にも渡って築きあげてきたものが喜びより機能性を重視するようになってしまったら、どうやって魔法の成分を取り戻すことができるんだろう」

Cadburyのパッケージデザイン6

Pearlfisher.が考えた重要なポイントは「喜び」です。世界で間違いなくもっとも愛されるブランドであり、チョコレートが大好きな人々の心を掴んでいるCadbury。究極のチョコレートというアイコンとしての地位を維持し、クリエイティブなインスピレーションを与えつつ、喜びがあるというポイントを前面に押しだすことにしたということです。

 

イギリスの定番チョコレートCadbury

Cadburyのロゴデザイン

Cadburyのロゴデザイン / “>chrisdorney – stock.adobe.com

ランチのおともに、ちょっとしたリラックスの時間に、Cadburyが大きな存在です。それは200年近くもの間、親しまれてきたブランド。Cadburyが誕生したバーミンガムにはチョコレートに関するアトラクションを備えた「Cadbury World」があります。工場見学やチョコレートにデコレーションをしたりなど、ここでもCadburyファンを魅了しています。

イギリス人のチョコレート好きにCadburyは欠かせない存在と言えるでしょう。

イースターエッグのパッケージに見る「季節限定品のデザインの自由度」

Cadburyのイースターエッグのパッケージは、通常のチョコレートバーのパッケージとは大きく異なり、卵型の特殊形状、ホイル包装、ギフト感のあるディスプレイケースなど、通常製品では採用しにくいデザイン要素が盛り込まれています。

季節限定品は「通常商品との差別化」が求められるため、デザインの自由度が高くなります。通常製品ではコストや運用上の制約で採用できない特殊な形状、素材、加工を、季節限定品では「この時期だけ」の特別感として正当化できます。季節限定品のパッケージ制作は、デザイナーにとって「通常は試せない実験的な表現」を試すチャンスでもあります。

参考:
Cadbury our story (https://www.cadbury.co.uk/our-story)
Dandelion Chocolate (https://dandelionchocolate.jp/blogs/ourdays/624)
Cadbury Wikipedia (https://en.wikipedia.org/wiki/Cadbury)
Pearlfisher. (https://www.pearlfisher.com/work/cadbury/)


<プロフィール> ビスコム
ロンドン在住ライター。イギリスに住み、さらに強くなったデザインやアートへの興味をライティングに活かす。インテリアにも食指が動き、Edward BulmerやWilliam Morrisのセンスに憧れる。剣道道場運営やボランティア活動も行ない、バランスのとれた在英生活を満喫中。

 

※掲載商品・パッケージ等のデザインは当サービスの制作実績ではありません。


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この記事について

執筆: ASOBOAD編集部

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