チョコレート好きな人は多くいるものの、チョコレートづくりにこれほど情熱を注ぐ人はそういないかもしれません。COX & Co. Cacaoの創業者Gavin(ギャビン)は若いころ、自ら南米に住み、世界で最高のカカオを求めたという強者です。
ところで、ギャビンのチョコレート愛はどのようなパッケージで包まれているのでしょうか?
このコラムではCOX & Co. Cacaoのチョコレートづくりの取り組みとともに、まるでヴィンテージの植物図鑑と感じるような素敵なパッケージデザインを紹介しましょう。
COX & Co. Cacaoの永遠なるチョコレート愛
イギリス国民はチョコレートが大好き。British Heart Foundationによれば、平均的イギリス人は一生の間に板チョコを7,560個、チョコレートケーキを2,268切れ、そしてチョコレートビスケット8,316個食べているというデータがあります。確かに、スーパーマーケットにはよりどりみどりのチョコレートが並びますし、大量消費される一般的なもの、または高品質なチョコレート、どれも人気です。
ランチにはサンドウィッチとチョコレートバーという組み合わせが多く、さらにイースターやクリスマスにはまたチョコレートを食べるという習慣もあります。多くのイギリス人が自分がチョコレート中毒であることを告白するほどですから、やはりよほどのチョコレート好きだと言えそうです。
様々なタイプのチョコレートが市場に出回るなか、COX & Co. Cacaoはチョコレートづくりは限りなく倫理的でなければならないと考え、大きな責任を持って実際の行動を起こしています。それらは環境を考慮し持続可能な農法を開発したり、完全なトレーサビリティ(追跡可能)を行なうことに表われています。結果、奴隷労働のない、安全かつ美味しいチョコレートが保証されました。チョコレートを包むプラスティックもリサイクル可能です。
チョコレートへの永遠の愛は、COX & Co. Cacaoの創業者ギャビンが若いころに南米に住み、その土地で世界で最高のカカオを求めたというストーリーを知るだけでも納得ではないでしょうか?
COX & Co. Cacaoのパッケージデザインにも溢れる愛
ここで、COX & Co. Cacaoのパッケージデザインをみてみましょう。
チョコレートの数だけパッケージデザインもあります。COX & Co. Cacaoのパッケージはとてもシンプル。店舗で目立たせようとキラキラさせた派手なデザインとはまったく異なる雰囲気を持ちます。生成りのパッケージは無印良品が有名ですがCOX & Co. Cacaoでも使われ、その箱にはチョコレートの説明とともに、下半分のスペースにカカオや蜂のイラストが加えられています。それらのイラストは基本、こげ茶、うす茶、グリーン、イエローという自然界にある色味が使われ、線画で美しく描かれています。
このイラストはDawn(ドーン)によるオリジナルアートです。実はドーンは、ギャビンの義理のお母さまです。ドーンは30代になってから絵を描き始め、展覧会に出品するなどの活動によってロイヤル・バーミンガム・ソサエティ・オブ・アーティストの会員になりました。パステル、水彩、アクリル、ペンなど様々なタイプの絵を描き、モネやゴッホから影響を受けたと言います。
COX & Co. Cacaoは薄手の箱に、ドーンの素敵なイラストが自然と近い色使いで描かれています。ドーンを義母に持つギャビンがCOX & Co. Cacaoのパッケージに彼女の絵を使ったことはチョコレート愛、そして家族愛が込められた作品ならではではないでしょうか?
COX & Co. Cacaoのチョコレートの種類とは?
COX & Co. Cacaoのパッケージには、カカオのパーセンテージやブラックチョコレートなのか、またヴィーガンに合うものかが表示されています。
フレイバーは以下の5つです。
・71% Dark Chocolate
・Bee Pollen & Honey (61% cacao)
・Raw Cacao Nibs (85% cacao, vegan)
・Single Origin Pure Cacao (100% cacao, vegan)
・Coconut & Chia (37% cacao, milk Chocolate, vegetarian)
どれも選びがたいフレイバーですが、幾つでも購入して味の違いを楽しむこともできます。ドーンのイラストをシリーズで揃えれば、ヴィンテージの植物図鑑のような美しさがあります。
板チョコレートでも高品質で高級なため、COX & Co. Cacaoはロンドン、オックスフォードストリートにある高級百貨店Selfridges(セルフリッジズ)で購入することもできます。
COX & Co. Cacaoのオリジナルパッケージデザイン
COX & Co. Cacaoは妥協のないチョコレートづくりとその美味しさはもちろん、抑え気味の色使いで自然を感じられるパッケージデザインが魅力です。普段のリラックスタイムに、また美味しいもの、環境に優しいものに関心の高い家族や友人との時間にぴったりのセンスあるチョコレートです。
創業者ギャビンの義母ドーンによるオリジナルアートであることもチョコレート愛を完成させ、美味しさを後押ししているのです。
参考:
・COX & Co. Cacao (https://coxandcocacao.com)
・British Heart Foundation (https://www.bhf.org.uk/what-we-do/news-from-the-bhf/news-archive/2020/january/new-figures-reveal-how-much-chocolate-we-eat-in-a-lifetime)
・Dawn Ogden-White (https://www.dawnogdenwhite.co.uk)
<プロフィール> ビスコム
ロンドン在住ライター。イギリスに住み、さらに強くなったデザインやアートへの興味をライティングに活かす。インテリアにも食指が動き、Edward BulmerやWilliam Morrisのセンスに憧れる。剣道道場運営やボランティア活動も行ない、バランスのとれた在英生活を満喫中。
※掲載商品・パッケージ等のデザインは当サービスの制作実績ではありません。
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