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陳列棚

パッケージでクオリティ主張 イタリア人流お米のこだわりとは?


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日本の主食といえば王道「お米」。イタリアでもお米はパスタと並びPrimo Piatto(プリモ・ピアット、第一のお皿)として、欠かせない食材です。イタリア料理の一つとしておなじみのリゾットはもちろん、夏にはオリーブやツナ、チーズとあえて冷やしたお米のサラダ、そして甘いデザートとしてライスプディングに形を変えて、食卓を飾るときも。そんなイタリア人にも愛されるお米のパッケージとは?日本との文化の違いを大いに感じるお米の食卓での位置が、パッケージデザインにもどうやらじわっと現れているようです。

イタリアのお米パッケージに見る「品種名の扱い」がブランドの格を左右する

イタリアのお米パッケージでは、「Arborio」「Carnaroli」「Vialone Nano」といった品種名がパッケージ上で大きく扱われています。品種名がブランド名と同等かそれ以上に目立つレイアウトは、「この品種のお米である」ことが消費者にとって最も重要な選択基準であることを反映しています。

商品の「種類名」や「品種名」をパッケージでどの優先順位に置くかは、消費者の購買判断基準に依存します。消費者がブランド名で選ぶカテゴリーではブランドを大きく、品種や成分で選ぶカテゴリーでは品種名を大きく配置する。パッケージの情報階層は「消費者が最初に知りたい情報」を最上位にする、という原則に基づいて設計されます。

 

陳列棚には箱がずらり、種類がしっかりわかるのがポイント。

色々なお米

いくら親しまれる食材とはいえ、毎日かかさず食卓に…という程ではありません。「白いご飯」食文化圏外の国では1キロ単位の箱が主流。日本ではお米2キロで小袋のイメージですが、片手で取って、箱を眺めてポイっと買い物カゴに放り込めるお手軽サイズです。

お米の種類も豊富で、リゾットにはカルナローリ(Carnaroli)やアルボリオ(Arborio)ローマ(Roma)など、見た目がちょっと日本のお米に似た、大きめの水分を吸収しやすい種類のお米を使います。一方サラダにはお米同士がくっつかないパーボイルドライス(Parboiled)という、既に籾(もみ)を水に浸し、蒸され、乾燥した加工米を使うと、ふわふわでパラパラの食感が得られるそう。ただ、好みは人により分かれるので、日本のように白いお米の味わいを追求するよりは、用途に合ったお米を選んで買う感覚です。

 

中身の見えるパッケージデザインはハズレなし?

パッケージデザイン4種

お米の粒の大きさ、形がそろっているか、加工米なのかなど、お米を選ぶポイントを追求すると、やっぱり中身が見えるパッケージは安心感があります。大手食品会社の製品や、スーパーのブランド商品は、大半がおいしそうな調理済みの食品写真がメインビジュアルに。一方、オーガニック食品や限定農場での生産にこだわるメーカー、大手でも健康志向の商品で玄米や他の雑穀との混合が売りの商品は、中身が見えるパッケージが多い様子。品質にこだわる人の心を捉えるには、やっぱり本物を見せるべき。じっくり見て、触った気分になって購入したいものですよね。

 

こだわりの品質と驚きのアピール。「レ・スタジョーニ・ディ・イタリア(Le Stagioni d’Italia)」

行きつけのスーパーでお米売り場の陳列棚を見るたび「おやっまた凹んでいる…」と感じていた場所に置かれている(という事は結構購入されている!)ちょっと気になるパッケージデザイン。深緑の、まるで遠く上空から見た田畑をイメージさせるような、シンプルで落ち着いたデザイン、調理済みのイメージを入れず、透明フィルムで中身を見せるこだわりとそして…なんと「おまけ付き」パッケージじゃないですか!

お米のパッケージデザイン

レ・スタジョーニ・ディ・イタリア(Le Stagioni d’Italia)は、B.F. S.p.A. グループというアグリカルチャーグループが所有するフェラーラ、アレッツォ、オリスタノ、グロッセートにある9,600ヘクタールの広大な土地から直接原材料を調達、イタリアでイタリア料理に欠かせない作物を、高度な技術と革新的な生産プロセスを通じ最高品質の製品として提供しています。もちろんお米だけではなく、パスタやオリーブオイル、はちみつなどの製品もあり、特にパスタはイタリアの食品・飲料業界の企業が満を持して臨む「Product Food賞」において、2020年にPrimi Piatti部門の最高賞を受賞した本格派。本拠地でもなく、イタリア産業の中心とも言え人口も多い激戦区、ロンバルディア州の量販店にしらっと商品が置いてあり、加えて確実に購入されている気配も濃厚…。これだけで十分つわもの感が漂います。

気になるおまけの中身とは?

おまけ付きパッケージというのは、イタリアではチョコエッグ以外あまりメジャーではないイメージですが、このおまけ、ミラノの伝統料理「リゾット・アッラ・ミラネーゼ」を作るためには欠かせない「サフラン」なんです!

リゾット・アッラ・ミラネーゼ

サフランはリゾットの美味しそうな黄金色の素、見栄えと風味の決め手で、スーパーでも鍵付きプラスチックケースに入れられ、買うときはレジで鍵を開け中身を出してもらうというやや高額商品。アルボリオ米とサフラン、このコンビネーションはどう考えても心ひかれるセレクト。あぁ、ついつい筆者も普段は買わない価格帯のお米に手を出してしまいました。

サフランのパッケージ

サフランは1937年からサフランの販売を始め、アブルッツォ州ラクイラ県で立ち上げられた、イタリア初のサフラン販売専門業者として有名すぎるZaffy社の製品。箱の内側に小さな黄色のパッケージが、シンプルにのりで固定されていました。中身は薬包紙のような紙に包んであるサフランの真紅の粉。このパッケージを買って開けてしまったら、もうミラネーゼの食卓は決まったようなもの。

地元の素材を知り尽くしその品質にかける、そのために厳しい商戦にもアイデアを持って、熱いコンビネーションで挑む!「イタリアの食」にこだわる販売者の気合を感じる、そんなパッケージでした。(なお、このお米とサフランで作ったリゾット、腰があって確かに美味しかったです。味とブランドだけで、一緒にしなくても売れる商品同士が合わさればそれは売れますよね〜。ある意味ぜいたくなこのおまけパッケージ、数カ月で陳列棚から消えました。残念!)

「窓付きパッケージ」でお米の粒を直接見せることが品質保証として機能する

イタリアのお米パッケージの一部では、透明な窓から中身のお米の粒が直接見えるデザインが採用されています。消費者は窓越しに粒の大きさ、色の均一さ、割れ米の有無を自分の目で確認できます。

この「中身を見せるパッケージ」は、「品質に自信がある」というメッセージの無言の表明です。品質に不安がある商品は中身を隠す方が安全ですが、品質に自信がある商品は「見せた方が信頼される」のです。食品パッケージに透明窓を設けるかどうかの判断は、「中身の見た目が消費者にとってポジティブに映るかどうか」がシンプルな基準です。


プロフィール_StudioMIRRO01

<プロフィール> スタジオ MIRRO
イタリア在住。フリーGデザイナー&イラストレーター。ライティングでは各種媒体の記事制作やタイトル作成に関わり、ソフトタッチなイラストと同様、フワッとあたたかさが伝わる文章を心がけています。

 

※掲載商品・パッケージ等のデザインは当サービスの制作実績ではありません。


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この記事について

執筆: ASOBOAD編集部

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