Tractorbeam®は、テキサス州ダラスに本社を置く、デザイン&マーケティング会社です。 主な事業として製品開発とマーケティングコンサルティングを展開しており、最先端のファッションからB to Bビジネスに至るまで幅広い経験を有しています。
特にブランドや製品を市場に投入する際の戦略や創造的プロセスに注目が集まっており、今後も目が離せないデザイン会社のひとつです。 今回はそんなTractorbeam®のロゴデザインについて紹介します。※記事掲載はデザイナーの許諾を得ています。(Thank you, Tractorbeam® ! )
南米のカラフルなメニューに影響を受けたレストランのロゴデザイン
NAZCA KICHENは、本格的な南米料理を提供する高級さとカジュアルさが同居するレストランです。 NAZCA KICHENのロゴデザインは、南米料理の新鮮かつカラフルなメニューからインスピレーションを受けています。 南米では料理はもちろん、衣服や建築にも明るいビビッドカラーが用いられていますが、その独特の配色をロゴデザインに用いることで、モダンでありながら南米のイメージを醸し出すデザインになっています。
「NAZCA – ナスカ」というと「ナスカの地上絵」をイメージしますが、その直線的なイメージはロゴやアイコン、カップデザインなどにも採用されており、より南米のイメージを強めています
牛や魚、鶏や飲み物といったアイコンも直線でデザインされています。 どこか南米の遺跡に残された石板の図像のようなイメージになっており、南アメリカの豊かな文化遺産や地域の民間伝承を基盤としていることが伺えます。
南米のイメージを基調としながらも、モダンでスタイリッシュなデザインとなっているため、レストランの看板やメニューはもちろん、レストランの雰囲気にもフィットしています。
ワイン貯蔵サービスの高級感のあるロゴデザイン制作例
Oeno Vaultsは、カリフォルニア州サンタローザにある個人のワイン貯蔵サービスです。 ロゴデザインは青と金を基調としており、ワイングラスが重なり、花のような形になったイメージを採用しています。
ロゴは、ワインにこだわりのある顧客に洗練されたブランドイメージをアピールするためにデザインされました。 そのためロゴデザインにも中世の封蝋のような格調あるイメージが用いられています。
ロゴデザインと合わせて制作された印刷物では青と金、そして白がイメージカラーとして用いられており、OenoVaultsの上品で洗練されたイメージを醸し出しています。
ウェブサイトのデザインは、ロゴデザインや印刷物のデザインと同じく上品さを感じさせるものとなっており、紺と金をイメージカラーとしています。 全体的にシンプルに構成されており、UI/UXにおいても使い心地のよいデザインになっています。
OENO VaultのWEBデザインは、ワインの保管庫からコレクション引き出す際に用いられるインターフェイスに力を入れたものになっています。 ウェブサイト上でワインコレクションの仕分けや検索、管理をすることができるインターフェイスになっており、金属のツマミで保管庫の温度や湿度を表現したデザインは、WEB上でありながら保管庫に直に接しているような印象を持たせます。
資源採掘企業の重厚感あるロゴデザイン制作例
Harvey Venturesは、鉱業権や探査の分野で戦略的な投資事業を行っている石油・ガス会社です。
石油やガスというと、環境に害する負のイメージを持たれがちですが、Harvey Venturesのロゴデザインはそうしたネガティブな側面を克服し、事業の信頼性や成功をアピールするものになっています。
ロゴデザインもまたメタリックで勲章のようなイメージを採用しており、「鉱業権や探査」のイメージと重厚感のあるイメージを合わせたデザインになっています。
Harvey Venturesの主要事業である掘削、油田、工事、ガスのアイコンは、メインロゴのイメージを基調としています。 シンプルでありながら、上品でわかりやすいデザインです。
重厚感のあるロゴデザインになっているため、名刺やレターセットにも趣が漂っています。
ミステリアスで民族的なロゴマーク制作例
Fluentのロゴデザインは、アジアで信仰される神話の図像のようなイメージを配置し、その上で劇的な赤でブランド名を表示することで、見るものを惹き付けるデザインになっています。
また土着的なイメージと現代的なロゴタイプを重ねており、セクシーで、秘密主義を感じさせるようなイメージを醸し出しています。
アイコンには自分のしっぽを噛む「ウロボロス」のイメージが採用されており、シンプルでユニークでありながらも、どこか神秘的なイメージを感じさせるものになっています。
ロゴデザインでも採用された神あるいは精霊のイメージ。 左上には鍵、右下には女性のシンボルと思われる図像が配置されており、中央のイメージをより濃くしています。
カードデザインは赤と黒、銀をテーマカラーとしており、黒と銀の上に際立つ赤のロゴタイプは、見るものに鮮烈なイメージを持たせます。 厚みのある紙が採用されており、側面も同じ赤で彩られていることから、一枚一枚が際立つようになっています。
シーリングスタンプにはウロボロスのアイコンを採用。
現代的でありながらどこか古代・中世の歴史を感じさせるミステリアスなブランディングです。
お金に関わるスタートアップ企業のロゴ作成例
Cash Doctorsは、学校への革新的な資金調達プログラムを提供するスタートアップです。 ロゴデザインは、中央にフリーメイソンなど秘密結社を思わせるような目と三角形を囲むように、企業理念である「誠実(HONESTY)」「独創性(ORIGINARILITY)」「INTEGRITY(高潔)」配置しています。
謎めいたシンボルに象徴的な理念、そして一見して資金調達を行うスタートアップであることを感じさせないロゴデザインになっており、ミステリアスな雰囲気を醸し出しています。
こちらはCash Doctorsの企業理念を示すカード。 本来学校への資金援助というとクリーンなイメージを持ってもらえるようデザインしがちですが、「紙幣」をデザインのベースとすることで、事業の核となる資金援助にフォーカスしたデザインとなっています。
事業内容を示す2つのポスターデザインです。 右側のポスターでは、徐々にフォントのサイズを小さくしていくことで、読み手にその先を読ませるようなデザインになっています。
ウェブサイトのヘッダーデザインでは、「PUTTING THE FUN BACK IN FUNDRAISING(資金調達を楽しく)」と投資家向けのキャッチコピーを大きく配置しています。 その一方で、所々に手をつなぐ人間のイメージや「CASH DOES’T CURE EVERYTHING.BUT IT SURE DOES HELP(お金はすべてを救うわけではないが、確かに助けとなる)」と慈善団体的なイメージも配置しています。
事業の中核である資金調達を重要視しながらも、事業の慈善的イメージも併せて表現したハイブリッドなデザインとなっています。
ウェブサイトから寄付する際のデザインには、「ROLLING IN DOUGH HAS NEVER BEEN SO EASY (資金集めはそう簡単なことじゃない)」「MONEY MAKES THE MERRY-GO-ROUND (地獄の沙汰も金次第)」のような少々皮肉めいたキャッチコピーが用いられています。 これは資金調達がきれいごとではないことを示しており、ユーザーに事業の現実をユニークに伝えるデザインです。
まとめ
これまでのブランドイメージとは一線を画すデザインが際立つTractorbeam®のブランディングとロゴデザイン。 意表を突かれるようなデザインであり、見るものを惹き付ける魅力が感じられます。
design : Tractorbeam® ( USA )
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