Neal’s Yardと言えば、深く鮮やかなブルーのボトルが特徴的なスキンケアブランドです。1981年、自然健康法を提唱するロミーによって、ロンドン・コベントガーデンでスタートしました。
このコラムでは、ヘルス&ビューティを扱うブランドとして初めて倫理的な評価を得たNeal’s Yard、そして想いが込められたパッケージデザインを紹介します。
エシカルのパイオニアNeal’s Yardとは?
The Ethical Company Organisationという組織があります。
ethical(エシカル)とは「倫理的な・道徳上の」という意味を持ちます。最近では、環境保全や社会への考慮というニュアンスで捉えられていますが、この組織によるイギリスで唯一の評価制度(環境・動物・人)によって、2014年にNeal’s Yardが業界初で「100/100 for ethics」(エシカル指数100)を受賞しました。社会的に模範となっていることが証明された瞬間でした。その後も常にエシカル企業指数100点の最上位にランクインしています。Neal’s Yardでは希望をする人を対象にテストを実施し、動物実験は一切行なっていません。
今でこそ、サスティナブルやエシカルがキーワードになって多くの製品開発などされていますが、Neal’s Yardがヘルス&ビューティ業界のパイオニアとしての位置を確保している事実は特筆すべきことだと言えます。
Neal’s Yard、どんな人物が立ち上げたの?
では、Neal’s Yardは誰によってスタートしたのか、簡単に紹介しましょう。
自然健康法を提唱するロミーによって、ロンドン・コベントガーデンの静かな一角でスタートしたのが1981年。ナチュラルヘルス&ビューティショップとしてでした。お金がない状態で始めたものの、口コミでどんどん広がっていき、ローンは3年で完済。その後、ロミーはNeal’s Yardを売却し、田舎生活を楽しんでいます。
現在はthe Kindersley familyがロミーの想いを引き継ぎ、健康と美容のホリスティックな提案をしています。
Neal’s Yardのロゴデザインコンセプト
Neal’s Yardのロゴは2重線の正円のなかに樹が描かれ、根が張ったその樹をブランド名・NEAL’S YARD REMEDIESとスタートした場所・COVENT GARDENの文字が囲んでいます。
この樹ですが、外見の美しさ、そして内面の健康がパーフェクトなバランスを保つべきだというNeal’s Yardの信念を象徴したデザインとなっています。
昔からある薬屋が培ってきたノウハウ、そして最先端のイノベーションを融合させた形で製品が作られますが、このバランスはドーセット州にあるエコファクトリーで手作りされています。
Neal’s Yardの青のボトル
Neal’s Yardがお気に入りだと言う青のボトル。Neal’s Yardの象徴的な存在です。
青の色素は日光から天然成分を保護し、保存するために役立ちます。中身をきっちり使い終わったときには、好きな花を一輪挿ししてみたり、窓際に並べて青と光の美しさを演出したり、部屋のデコレーションを楽しみながら再利用することができる美しさを持っています。
Neal’s Yardのパッケージデザイン
Neal’s Yardのパッケージデザインを担当したのは、ロンドンのJACKDAW。
創業者のアマンダは数々の受賞歴を持ち、世界有数のブランド、イギリスの大手企業のクリエイティブを手掛けてきました。クライアントは高い代理店費用を払うことなく、JACKDAWの経験豊富なクリエイティブチームを利用することができます。
JACKDAWのデザインプロジェクトは、ディテール・ライン・パターン・カラー・書体の一つひとつに意味を持たせます。アイデアを決める前の入念な検討作業からクライアントとのコラボレーションを大切に、そのパートナシップが効果的なものとして重要視されています。
Neal’s Yardでもこれまでの想いがJACKDAWにシェアされ、エシカルパイオニアの製品のパッケージデザインが生まれました。
Neal’s Yardのパッケージはロゴと商品名というシンプルなデザイン。
スキンケア、バス&ボディ、ハンドケア、アロマセラピー、ウェルビーイング、ギフトが揃っています。
例えばスキンケアでは、敏感肌・オイリー肌・ドライ肌など気になる部分から選べるようになっていますし、バス&ボディではワイルドローズのシャワーオイルというユニークな商品もあります。
Neal’s Yardでワンランクアップ
Neal’s Yardのウェブサイトにはウェルビーイングにまつわるブログページがあります。健康的な食事のレシピ、冬のスキンケア、サスティナビリティへのステップなど、これらを読むことでNeal’s Yardが生活にヒントを与えてくれること、自分そして環境を大切にするアイデアを得ることができます。
エシカル指数100を受賞するパイオニアNeal’s Yardを使えば、生活がワンランクアップしそうではないでしょうか?
参考:
・Neal’s Yard (https://www.nealsyardremedies.com)
・The Ethical Company Organisation (https://ethical-company-organisation.org)
・JACKDAW (https://jackdawdesign.co.uk)
<プロフィール> ビスコム
ロンドン在住ライター。イギリスに住み、さらに強くなったデザインやアートへの興味をライティングに活かす。インテリアにも食指が動き、Edward BulmerやWilliam Morrisのセンスに憧れる。剣道道場運営やボランティア活動も行ない、バランスのとれた在英生活を満喫中。
※掲載商品・パッケージ等のデザインは当サービスの制作実績ではありません。
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