
人間が持つ欲求は計り知れません。お金が欲しい、美味しいものを食べたい、有名になりたいなどその欲求は様々だと思いますが、素敵な場所に住みたいと思うことも人間だけが持っている特別な感情ではないでしょうか?しかし、人によっては「そこに住んじゃう?」って場所に家を建てちゃう人がいるみたいです。今回はそんな世界のすごい場所にある建築物を映像に収めた作品をご紹介します。
「すごい場所の建築物」が示す「環境との対話」というデザインの根本原則
この記事で紹介されている「すごい場所に建てられた建築物」は、建築が「環境を無視して建てる」のではなく「環境と対話しながら形を決める」ことの極端な例です。崖の上、水の上、砂漠の中。極端な環境であるほど、建築は環境に適応せざるを得ず、その結果として「その場所にしかない」唯一の形が生まれます。
この「環境との対話」の原則は、グラフィックデザインにも通じます。「このデザインはどこに掲示されるか」「どんな照明の下で見られるか」「どんな文脈で手に取られるか」。使用環境を無視したデザインは「きれいだけど機能しない」リスクを持ちます。
スロベニアの建築にインスパイアされたハーバード大学のデザイン科の建築プロジェクト
ALPINE SHELTER SKUTA
ハーバード大学のデザイン学科の13人による、アルペンの過酷な環境に適応するシェルターを造るという何とも信じられないプロジェクト。スロベニアの建築群にインスパイアされたという三角屋根のシェルターを軍用ヘリで運ぶ様子は想像を超えた一大スペクタクル映画を観ているよう。建築家の想像力の豊かさは一般人には計り知れません。そして、完成したシェルターから眺める雲海に避難した人は何を思うのでしょうか。
アラスカの高原の中に自力で建てた“天空への詩”という名の建築
We’re Not In Whoville Anymore: Welcome To Goose Creek Tower
https://vimeo.com/161645126
極寒のアラスカにこんな建物があるとは誰が想像したでしょうか。設計図もなく、想像力だけでこんなものを一人で作ってしまうなんて、ある意味天才です。しかも、これ以上高くしたら連邦法の高さ制限に引っかかるから造るのを止めたっていうんだから、さらにびっくりです。高くする前に窓をつける方が先の様な気がしますけど…。でも、このてっぺんから見るオーロラは世界一の宝石かもしれませんね。
砂漠に囲まれた国立公園内に建つ漆黒の家
Architecture: Black Desert House
これは動画というよりスライドショー的な見せ方ですが、テンポの良い切り替えで飽きることはありません。アメリカ、ロサンゼルスとラスベガスの間ぐらいに位置するジョシュア・ツリー国立公園の中にあるモハベ砂漠に囲まれた場所に建てられた真っ黒な家の紹介動画です。オーナーのこだわりで、砂漠で行われる映画などの撮影のためだけにしか貸さないとのことです。
鳥と風と波の音を聞いて海になれる場所
Become Ocean
アゾレス諸島と聞いてすぐに場所がわかった人はかなりのヨーロッパ通です。大西洋のど真ん中に浮かぶ小さな島々で自治権を持つポルトガル領。船と鳥の音しかしない緑豊かなこの島々の海岸に造られたのは人の背丈ほどの不思議な形の木造建築物。家にしては小さいし、船にしては足がある。これに名前をつけるのは野暮というものです。ここは海になれる場所、ただそれだけでいいんです。素晴らしく美しい映像にも心奪われます。
建築のスケール感に学ぶ「引きの視点」と「寄りの視点」の両方を持つデザイン
この記事の建築は、「遠くから見た全景(引きの視点)」と「近くで見たディテール(寄りの視点)」の両方から撮影されており、建築の魅力が2つの距離感で語られています。
グラフィックデザインでも、「引きの視点(全体の構図、色のバランス、シルエット)」と「寄りの視点(文字の精度、線の品質、色の微妙なトーン)」の両方でチェックすることが品質管理の基本です。モニター上で100%表示だけを見ていると「寄り」の品質ばかりに目が行きますが、画面を縮小して「引き」で見ると全体のバランスの問題が見えることがあります。
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