アーティストの感性をデザインで表現したアニバーサリーリサイタルのフライヤーです。
ダマスク柄が描かれた落ち着いた色彩の壁に、鏡のようにはめ込まれたアーティストの写真。平面的に並ぶテキストと立体感をもってデザインされた背景のギャップが、心地よくも不思議な感覚を呼び起こします。
シックなトーンの追求
紙面の四隅は影を帯びたように暗い色に転化させ、タイトルと日付だけをベージュに色付けて他のテキストはすべて白文字で統一しシックなトーンでデザインしました。裏面はモノクロでデザインし、罫線の飾りや背景のダマスク柄で、表面同様シックな世界観を表現しています。
異なるアプローチでのデザイン
アーティストのキャッチコピーにあるように、古から現代まですべてを網羅する新しい感性を表すため、落ち着いたスタイルでありながら新しさも取り入れ、従来のフライヤーとは少し違った角度からデザインにアプローチしました。
ピアニストのリサイタルフライヤーを作成するときに考えたいこと
ピアノリサイタルのフライヤーは、ピアニストの世界観をいかにデザインで表現できるかが重要な鍵となります。演奏する楽曲やピアニストの持つ雰囲気にあわせてカラーや背景を決めるとことで、世界観を伝えやすくなると言えるでしょう。日時や会場の情報は、全体の雰囲気を壊さないように配慮しつつ目立たせることが大切です。
ピアニストが伝えたい世界観をフライヤーで共有する
会場に足を運んでもらうためには、まずピアニストに興味を持ってもらう必要があります。観客は、ピアニストを知っている人ばかりではないからです。アーティストとしてのピアニストが持つ世界観を上手にチラシで伝えなくてはなりません。
作例では、重厚な壁紙を背景に使い、演奏される曲目の雰囲気が伝わりやすいように工夫しました。同時に、ピアニストの写真を斜めにカットして載せることで、現代風の洗練された雰囲気に仕上がっています。
裏面ではピアニストを詳しく紹介
作例の裏面では、ピアニストの経歴をなるべく詳しく掲載。ピアニストがこれまでどのような経験を積み上げてリサイタルを開催するに至ったのかを伝えることは、ピアニストの信用につながります。統一感を持たせるために、裏面の背景にも繊細なパターンの壁紙を用いています。
制作フライヤー・チラシデザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
格式高い印象のイベントフライヤーデザイン
背景パターンと写真の角度が生み出す不思議な立体感
ダマスク模様のパターンが背景にあしらわれ、アーティストの写真は角度をつけてレイアウトされています。平面なのにどことなく立体的で、コンサートが行われる不思議な空間を覗き込んでいるよう。奥行きを感じさせる洗練されたデザインです。個性的なプログラムを一体どのように演出するのか、アーティストの織りなす世界を見てみたくなる、創造性のあるデザインですね。現場に足を運びたいという期待感を煽り、誘うフライヤーです。
2色のテキスト色と髪色がマッチ
アーティストの髪色と、ベージュのテキスト色が釣り合っていて全体的に色が少なく、引き締まって謹厳な印象を受けます。まるで、音楽に向き合う心地良い緊張感がフライヤーからにじみ出ているようですね。フライヤーのウラ面はモノクロですが、オモテ面と同じダマスク模様のパターンがあるので、華やか。フライヤーを手に取るだけで、重厚感やゴージャスな雰囲気を感じることができそうです。暗い背景色なので、明るい色のCDジャケットも目立ちますね。「Profile」と「Discography」にあしらわれた装飾的な罫線も、ダマスクのパターンとよくマッチしています。
音楽の歴史と現代性が共鳴するフライヤーデザイン
アーティストの写真、美しいダマスクパターンの背景と、落ち着きのあるトーンのフライヤーデザイン。15周年記念リサイタルのフライヤーならではの魅力を感じます。
・写真とダマスクパターンのコラボレーション
立体感を生み出すのがこのデザインの肝で、平面的なテキストと背景のダマスクパターンが織りなす立体感が目を引きます。鏡の中に映るアーティストの表情は、音楽との交流を描き、見る者に独特な世界観を投げかけます。
・新しい感性を追求したデザイン
このフライヤーは、古典と現代を象徴するようなデザインになっています。これは、アーティスト自身が新しい感性を追求し続けてきた歴史を象徴しているのではないでしょうか。フライヤーを通じて、読み手はその感性と、アーティストがこれまでに培った経験とを感覚的に理解することができるでしょう。
※掲載しているフライヤーデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際の用途・サイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。