

森をバックに佇むピアニストの姿が印象的なリサイタルのフライヤーデザインです。
静かに雄大に広がる森を背景に、椅子に腰かけ静かに目を閉じるピアニストの姿。豊かな自然とモダンなルックスのピアニストとのコントラストが意外性というギャップを生み、記憶に残る一枚となりました。
タイトルの上品な演出
森の上に広がる雲の上にゴールドでリサイタルのタイトルを配置し、重みのある上品なイメージでデザインしました。日付や場所、時間などのインフォメーションをピアニストの横に強弱のバランスを取りながら白字でレイアウトし、フライヤーの上半分をすっきりと品良くまとめました。
ダマスク柄とモノクロの洗練されたデザイン
演奏する曲目を二つのブロックに分けてピアニストの体の上に配置し、フライヤーの下半分に重心がくるように安定感のあるレイアウトでデザインしています。
裏面は背景にダマスク柄を敷き、格式高くエレガントな雰囲気でプロフィールとディスコグラフィーを紹介しています。モノクロの一色刷りで研ぎ澄まされたプロフェッショナルなイメージをデザインしました。



一枚の絵画のようなピアノリサイタルのフライヤーデザイン
ピアノリサイタルのフライヤーでは、リサイタルや演奏者の雰囲気を形にする必要がありますが、記載するべきテキストも多いことから、そのバランスが難しいという課題があります。
作例のフライヤー表面は、あえて囲みを設けず、フライヤー全面をピアニストの写真で飾りました。ピアノが画像に含まれていないことが、かえって印象的だと言えるでしょう。
背景にある森と空や、ピアニストの衣装に暗めのカラーを使用し、細字の白抜きのテキストを画像の上に載せています。一見すると絵画のような、または映画のエンドロールのようなイメージの、見る人の興味を引くデザインに仕上がっているでしょう。
白・黒・ゴールドのみを使ったシンプルさ
フライヤーのテキストにカラーを使えば、重要なポイントなどが伝わりやすくなるものの、フライヤー全体の雰囲気がポップなもの・明る過ぎる印象に変わってしまう恐れがあります。作例は表面に白・ゴールドのみ、裏面はモノクロ印刷でテキストに白字のみを活用しました。
シンプルでいて潔さの感じる配色は、見る人の目を奪うでしょう。また、主張しすぎない装飾が、フライヤー全体のイメージを上品な印象にしています。
ディスコグラフィーもモノクロで統一
ディスコグラフィーは、アーティストの実績であり歴史とも言える存在ですが、そのデザインによっては並べた時の印象が統一されない場合もあります。ディスコグラフィーをモノクロで表示すれば、ゴチャゴチャとしたイメージにならないでしょう。
制作フライヤー・チラシデザイン
に対する感想
VOICE ※第三者による感想です
ユニークなキャラクターを体現したフライヤーデザイン
自然とピアニストのギャップが印象的なフライヤー
アンニュイな空と深い緑の森をバックに、目を閉じて静かに座っているピアニスト。演奏家自身が構築したファンタジーの世界を思わせる構図は、一目見ただけで惹き込まれます。ピアニストの姿勢は、見えないピアノを今まさに弾こうとしているようにも見え、写真の一瞬後に一体彼は何をするのか?と興味を抱いてしまいますね。ウラ面で紹介されているCDジャケットも、世界観がしっかりと構築されたデザインが多いのが印象的です。
ボリュームのあるテキストは細いフォントで繊細に
コンサートの日時や開催場所といった重要な項目から演奏曲目まで、フライヤーの文字量はやや多い方と見受けられます。ウラ面にも、ピアニストのプロフィール、委嘱作家のプロフィール、CD情報など多くの文字情報が並んでいます。ですが、いずれも繊細なフォントを用いて白色で表されており、上品で控えめな印象にまとめられています。カラー写真でも、パターンのあしらわれたモノクロでも視認性が高いのもポイントですね。テキストをすべて白色で統一することで、ゴールドで構成したタイトルがくっきりと際立つ効果もありますね。
ピアノのないピアニストの肖像。リサイタルフライヤーが挑む「絵画的一枚」のデザイン
フライヤー全面を写真一枚で覆うという決断
多くのリサイタルフライヤーは、演奏者の写真、公演情報、ロゴ、スポンサー名、曲目リストなど、さまざまな要素をレイアウトの中に収めることでバランスを取ります。しかし、このフライヤーはまったく異なるアプローチを取っています。表面全体を一枚の写真(森の中で静かに目を閉じて座るピアニストの姿)で覆い尽くしているのです。
結果として、情報量は抑えられますが、フライヤーとしてのインパクトは劇的に高まっています。チラシラックに並んだ他のフライヤーの中で、この一枚は明らかに「違和感」を放つ存在になるでしょう。その違和感こそが、手に取らせるためのフックです。
「ピアノがない」という逆説的な引力
この写真で最も印象的なのは、ピアニストのリサイタルフライヤーでありながら、画面のどこにもピアノが存在しないことです。
ピアニストの写真といえば、グランドピアノの前に座る姿や演奏中の手元が定番です。あえてその「常識」を外すことで、見る人に「なぜ森にいるのか?」「この後何が起こるのか?」という問いを投げかけています。
椅子に座って静かに目を閉じるピアニストの姿勢は、見方によっては「見えないピアノをこれから弾こうとしている瞬間」にも見えます。演奏が始まる直前の静寂。その緊張感と期待感を一枚の写真に封じ込めることで、リサイタルの体験そのものを予感させる構図になっています。
白・黒・ゴールドの3色だけで構築する世界観
表面のテキストカラーは白とゴールドのみ。裏面はモノクロ一色刷り。使っている色はわずか3色です。この色数の制限は、デザイン上の大きな制約ですが、同時に強力な武器にもなっています。色が少ないということは、それぞれの色が持つ意味が研ぎ澄まされるということです。
ゴールドはタイトルにのみ使われ、「格式」「特別な体験」を象徴します。白は公演情報や曲目リストに使われ、「明瞭さ」「正確さ」を担います。そして黒は写真の暗いトーンが担い、「深み」「神秘性」を演出しています。
カラフルなテキストを使えば、重要な情報を目立たせることは容易ですが、その代わりにフライヤー全体の世界観がポップ寄りに傾いてしまうリスクがあります。あえて色を制限することで、フライヤーが「告知物」ではなく「作品」として成立しているのです。
テキストを「エンドロール」のように配置する手法
曲目などのテキストは、ピアニストの体の上に控えめに配置されています。ここに既存記事の指摘にもある「映画のエンドロール」のような印象が生まれます。
この配置にはレイアウト上の合理性もあります。重量感のあるテキストブロックをフライヤーの下半分に集中させることで、視覚的な重心が安定し、上半分の開放的な空(ゴールドのタイトルが浮かぶ空間)との対比が生まれます。「空→タイトル→ピアニスト→曲目」と、視線が上から下へ自然に流れる構造です。
テキストを細めのフォントで統一していることも、写真の世界観を壊さないための配慮です。太字や装飾的なフォントを使えば情報は目立ちますが、せっかくの「絵画的」なビジュアルの中に異物が入り込んでしまいます。
裏面のダマスク柄:モノクロの中に格式を編む
裏面は背景にダマスク柄(ヨーロピアンな装飾紋様)を敷き、プロフィールやディスコグラフィーを整然と配置しています。
ダマスク柄はクラシック音楽や舞踏会、ヨーロッパの伝統文化と結びつく文様であり、「クラシック音楽の世界」を視覚的に補強しています。表面が「自然×ピアニスト」という意外性のある絵画的世界観で攻めている分、裏面で王道のクラシカルな装飾に立ち返ることで、リサイタル全体のブランドイメージに一貫性を持たせています。
ディスコグラフィーをモノクロで統一しているのも見逃せない処理です。CDジャケットはそれぞれ異なるデザインで制作されているため、カラーのまま並べると色やテイストがバラバラになりかねません。モノクロに揃えることで視覚的なノイズを減らし、紙面全体の統一感を保っています。
森の響き奏でる独創的なフライヤーデザイン
・魅力的な自然とピアニストの融合
フライヤーは、自然と現代的なピアニストが調和する美しいシーンを描いていますね。緑豊かな森と静かに座るピアニストの姿が、一体感を生み出し、観客を音楽の世界へ誘います。
・タイトルの存在感を高める配置 – ゴールドが放つエレガントな光沢
リサイタルのタイトルは、ゴールドを用いることで上品で重厚な印象を与えています。また、情報部分は、白文字を使用し、フライヤー全体のデザインが引き締まって見えます。
・曲目配置でバランス感を演出 – 安定感あるレイアウトが魅力
曲目をピアニストの体の上に配置し、フライヤー全体のバランス感を高める工夫が施されています。これにより、視線が自然と下半分にも移動し、情報を効果的に伝えています。
・裏面デザインのエレガントさ – ダマスク柄で格式高く仕上げ
裏面は、ダマスク柄を用いてエレガントな雰囲気を醸し出しています。モノクロで印刷されたプロフィールやディスコグラフィーは、プロフェッショナルな印象を与えます。
このピアノリサイタルのフライヤーは、自然とピアニストのハーモニーを表現し、観客に心地よい音楽の世界へと誘います。美しいデザインと情報のバランスが、印象的で魅力的なフライヤーを創り出しています。

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