

ダンススタジオによるダンスイベントの、スタイリッシュなチラシデザインです。
ダンスのある一瞬を捉えたような、息をのむようなワンシーンを切り取ったような、ドラマチックな印象を与えるチラシです。暗闇の中でスポットがあたっているような描写は、ダンサーそのものが輝いているようでもあります。
デザイナーの振り返り
■ 幾何学的なデザインを組み合わせることで、チラシに華やかさが加わるだけではなく、ダンサーのソリッドでタフなイメージを強調しています。
■ デザイン性を高めながらも、ダンスのイベントであるという点からかけ離れてしまわないように注意して作成しました。
■ 日付やイベントタイトル等の情報はボールドな書体で表記し、少し離れても認識できるようになっています。ビジュアル中心のチラシですので、壁に掲示することでポスターのように使用することができます。


動きのあるコンテンツを一枚のチラシで表現する
ダンスイベントのチラシを制作するにあたり、ダンス特有の動きのキレ、躍動感などが表現できるかどうかが求められます。当然、1枚のチラシでこうした動きのキレ、躍動感を表現するには限界がありますが、一連のダンスの中の1コマを切り取ったようなものが描写されていることで、見た人が被写体に引き込まれていきます。
ダンスにはいくつかの種類があり、そのダンスに合わせた描写が存在します。レゲエであれば南米をモチーフとした色の使い方、ヒップホップであればグラフィティのような表現、特定のダンスであればそれに合わせた表現をチラシデザインに踏襲することができますが、様々なダンスが紹介されるということもあり、どのダンスであっても当てはまるようなオールマイティーなデザインになっています。無機質であり、暗そうな石室のような場所で何かに集中しながらダンスを踊っているように見えるその姿と、そのダンサーから発せられた魂のようなオレンジっぽい色、ダンサーの顔、ピシッと伸びる腕、指先、体のラインなど要所要所に焦点を当てることにつながっている大小の三角形のコラボレーションもまたチラシのデザイン性を高めています。
チラシデザインの伝えたい内容に優先順位をつける
ダンスはファッションとの親和性があり、作成の段階ではスタイリッシュなものを作っていくことが求められます。そして、広告としての視認性の高さというのも大事なポイントです。三角形などで明るい色を多少使っているものの、全体的な色味は黒っぽさが目立ちます。そこで、白地で具体的なダンスイベントの日時を記すことで視認性を高めるということができています。
また、文字の字体も太字を意識しており、それでいて必要最低限の情報しか書いていないことも視認性を高めることに寄与しており、チラシを見た人が一発で情報を把握できるようになっています。チラシデザインを検討するうえで、文字情報以外の部分でどのようなイベントかどうかを知ることができれば、細かな情報をデザインの中に入れなくても伝わるようになっています。この場合、だれが出演するかどうかが重要ではなく、ダンスイベントを行うことを告知することがメインであるため、まずはダンスをしている姿を描写する、そして、スタイリッシュなものにする、あとは文字情報で補足するという形で十分と言えます。
制作フライヤー・チラシデザイン
に対する感想
VOICE ※第三者による感想です
一目見てこのチラシはポスター的、それも映画の宣伝のようなだなと感じました。
象徴的な幾何学模様のカラーは三角形を組み合わせてスターの形状に近いもので、その片鱗の色をフィルターとしてダンサーの姿をそれに併せています。画像の配置はオーソドックスな中央配置ながら、この工夫によってやや右に引っ張られたデザインになっており、左に日付配置し、バランスをとっていますね。トップの字間の広げ方、そして上過ぎない人物と紙面の縁との中央に配置し、黒い逆グラデーションで中央が明るく彩度も高くなる印象にキチンと視覚的に収まるような位置にあるのがデザインセンスを感じます。特にピンクの配色を敢えて黒ではなく使っている点も、レイアウトを小さく感じさせませんね。黒という配色はレイアウトに散らすとアクセントと画面が引き締まって見える代わり、黒に引き寄せられて間にある空間が「単なる空き」に見えてしまうことがあります。
またこのレイアウトでは横に3分割して最も下の枠の上辺に合わせて配置してある「Dance Collection」の白抜き文字背景のピンクは、微妙に透過させてあり、帯状ながらも背景との関係性、レイアウトや印象の中でも一体感があります。直線的なフォルムを多用している中で、ダンサーの具象性がより強調され、インフォメーションの要素は非常に簡素で文字数も段落も最小限ながら、闇の中に浮かび上がるストリートダンサーのような感触を見る側に与えています。画像の選び方、フォルムと色の使い方や文字の配置などに感性を感じさせますね。しかも人物は縦に貫くレイアウト上では”芯”となる動きの強いデザインパーツであり、ダンスの瞬間を捉えてその空気感を上手にレイアウトの中に溶け込ませているのが、画像一枚でストーリーを描き切ろうとする映画ポスターのように感じてしまうのです。画像を主体としたチラシデザインは非常に多いものですが、このようなスタイリッシュなものはそう多くないと思います。
VOICE ※第三者による感想です
最近は日本でもダンスが注目されており、多くの人がレッスンを受けるようになってきましたね。
そのため、ダンススクールやイベントなどもよく行われているのですが、このチラシデザインは、ダンススタジオ主宰のイベントの宣伝を行っています。文字が少ない上に比較的大きく書かれているので、とても読みやすくなっている点がよいでしょう。背景は歴史ある石造りの建物の中を再現したような感じになっているのですが、オレンジやピンクのような温かみのある色を使うことで、地味ではなく明るい感じになっています。
ダンサーの顔ははっきりと見えませんが、女性が踊っているということはわかるので、どのような人が踊っているのかという想像力を掻き立ててくれます。静止している画像でありながら、躍動感を感じることができますし、実際に踊っているかのようにも見えるところがよいでしょう。光もあまり強く当ててはいませんが、ダンサーがしっかりと強調されているので、ダンス関連の宣伝広告だということがはっきりとわかります。
「映画ポスターのような」チラシが実現する — 画像一枚でストーリーを描き切る構図力
第三者の感想にある「映画の宣伝のようなチラシ」という評価は、一人のダンサーの写真だけで物語性を感じさせるほど構図が練り込まれていることの証明です。幾何学模様のカラーフィルターをダンサーの写真に重ね、中心が明るく周囲が暗くなるグラデーションで視線を集中させる — これは映画のキービジュアルに使われる照明構成そのものです。
限られたチラシの紙面で映画ポスターのインパクトを出せるかどうかは、写真選びと加工技術の掛け算で決まります。
ピンクの帯を「黒ではなく半透過」にする — レイアウトの一体感を保つ微細な工夫
「Dance Collection」の文字背景に使ったピンクの帯が微妙に透過している点は、一見気づきにくい工夫ですが、背景との関係性を保ちレイアウト全体の一体感を維持する重要な処理です。不透明な帯だと紙面が「分断」されてしまいますが、透過させることで帯の向こうにもダンサーの空間が続いている印象を与えます。
テキスト情報を「最小限」にすることで、画像のインパクトを守る
日付・場所・タイトルだけに絞った最小限のテキスト構成は、チラシの主役がダンサーの写真であることを徹底的に守る判断です。情報を詰め込みたい誘惑を抑え、「まず視覚的衝撃で手に取らせ、詳細はQRコードやウェブで確認してもらう」という現代的な役割分担を実践しています。
※掲載のチラシ(フライヤー)は実際の内容や最新情報と異なる場合がございます。
※掲載しているチラシデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際の用途・サイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。
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