教科書のように正確な文章、間違いのない情報発信を心がけました。
テキストの誤読や読みにくさが生じないよう、レイアウトは極力シンプルにしました。読んでいる時に邪魔と感じにくい落ち着いた淡いグリーンと、落ち着きを感じさせるネイビーをポイントの色として用いて、文章は段落や項目ごとに余白を取り、読みやすさを心がけました。
色の選択とその効果
過度にイラストがあるとそちらに目がいってしまうかもしれないので、淡いブルーの模様をあしらう程度にとどめ、その分グリーンの囲み枠を使うことで単調にならないよう工夫しました。
シンプルながら印象的なイラストの使用
表紙は、タイトルを大きく中央にレイアウトして、四隅に木漏れ日のようなパターンをあしらっています。パターンが額縁の役目を果たすことで、よりタイトルに注目がいくようになり、ぎゅっと集中できる紙面となります。ウラ表紙にはあえて何もオブジェクトを入れずに、問い合わせ欄を配置するのみに。色の組み合わせが落ち着いたトーンなので、暗くなりすぎないよう、余白は広めに取るように意識しています。
シンプルな紙面構成のポイントは「余白・整理・トーンオントーン」
今回制作を担当したパンフレットの特徴は、シンプルさと余白の効果的な利用にあります。情報のブロックはグリッドを調整し、テキストが理解しやすい形に整えられています。
読みやすさを重視したデザイン
このパンフレットは重要な健康情報を分かりやすく伝えることを目的としています。そのために、デザインは内容の読みやすさを重視しました。余白を多く取ることで、読者の注意をテキストに集中させ、情報をインプットしてもらいやすくなります。
清潔感を伝えるカラー構成
カラー構成に関しては、白と緑、青を基調としています。これらの色は、清潔感と落ち着きを感じさせ、健康関連の情報を伝えるのに適しています。トーンオントーンでテキストの強調を統一し、各ブロックをまとまりのある形で提示しています。
トーンオントーンで情報を際立たせる
トーンオントーンとは、同じ色の異なるトーン(明るさや濃さの違い)を組み合わせるデザイン手法です。この方法では、色の基本的な性質を保持しつつ、その異なる濃淡によって深みやニュアンスを加えます。たとえば、濃い緑と薄い緑を組み合わせることで、連続性や調和を生み出し、デザインに一貫性した印象を提供します。
情報の迅速かつ正確な伝達
パンフレットのデザインにトーンオントーンを取り入れることで、情報の区別が容易になり、全体の可読性が向上します。異なる色のトーンを利用して、情報ブロックや要素を際立たせることが可能になるためです。これにより、読者は重要な情報に素早く注目し、内容を効率的に理解することができます。
疾病に関する重要な情報を、読者が迅速かつ正確に理解できるようになることが重要です。余白の使い方やグリッドの調整、カラーの選択は、情報の重要性を際立たせ、スムーズに読み進めるための手助けとなります。
制作パンフレットデザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
情報をきっちり分かりやすく伝えるデザインですね。
誠実で真面目なイメージの装飾が好印象
淡いグリーンの控えめな装飾が誠実な印象を与えてくれます。装飾過多になっていないところが、パンフレットの趣旨や特性にふさわしいと感じました。木漏れ日のような模様も静かで落ち着いた印象を与える素材で良いと思います。タイトルは長い文章ですが、中央に配置されているので読みやすく、シンプルなレイアウトが好印象です。適度に色が入っていることでかたくなりすぎないのも良いですね。中面のイラストも抽象的で主張しすぎないのが内容に合致していると感じました。
中面は読みやすさ優先が◎
テキストは見出しや段落分けが的確になされていて、情報がしっかりとまとまっているように見受けられます。色づかいが文字の邪魔になっておらず、むしろ内容を分かりやすく整理してまとめるような技が見られます。パンフレットの特性上、難しい文章が含まれるのですが、それをさらりとまとめているところが高ポイントと感じました。勉強用ノートのように整然と色をつかってまとめているので、研修や説明会などでこのパンフレットを用いても、理解されやすいのではないでしょうか。
※掲載している冊子のデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際のサイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。