企業ロゴの主流の色は【赤】と【青】
企業ロゴを見ていると、青、もしくは赤にしている企業が目立ちます。もちろん、どちらにも属しない企業ロゴ、白黒にしているところなども存在しますが、主流となっているのは青・赤、この2つになります。
なぜ、この2つの色に特化されるようになったのかというと、いくつかの理由が考えられます。
赤い企業ロゴの例
まず青と赤、いずれかの色を使っている企業の特徴を見ていく必要があります。
ユニクロのロゴ
TungCheung / Shutterstock.com
コカコーラのロゴ
Eugenio Marongiu / Shutterstock.com
ドコモのロゴ
TK Kurikawa / Shutterstock.com
赤を使っている有名企業といえば、日本航空、ユニクロやトヨタ自動車、コカコーラ、マクドナルド、NTTドコモなどです。特にNTTドコモは以前まではこうした色を使っておらず、ここ数年になって企業ロゴを一新し、赤を基調としたものを使うようになりました。
赤の持つ効果
赤にはいくつかの効果があり、アドレナリンの分泌を促し元気にさせる、自己主張、食欲増進などがあります。
また赤が持つイメージとして、情熱、リーダーシップ、行動力、華やか、女性的といったものが並びます。
赤を使う理由としては、会社のイメージを元気なものにしたい、パワフルに思われたい、強く主張したいなど前向きに攻めるという企業側の意図が見えてきます。
青い企業ロゴの例
一方の青ですが、IBMやローソン、NEC、パナソニック、伊藤忠商事などが挙げられます。
IBMのロゴ
JuliusKielaitis / Shutterstock.com
Panasonicのロゴ
Kobby Dagan / Shutterstock.com
伊藤忠商事もまたここ最近になり、ロゴを一新し、CMにおいては新入社員の研修の模様を流し、成長を見せていくという手法がとられています。
青の持つ効果
青のもつ効果としては、リラックスと集中力、食欲をなくさせるなどの効果があります。
色のイメージとしても理性的、誠実、知的、男性的、さわやか、信頼といった言葉が多く、ビジネスの場で必要とされるものが続きます。
青を使う企業側としては、ビジネスとして誠実さを求めたい、信頼してほしいといったものを求め、ちゃんとした企業であることをアピールしたいために青を使っていると考えられます。
また赤と青のイメージは、国や文化が変わっても差異が少なく、国際的な展開しやすいという点も人気がある理由と言えるでしょう。
その他人気の企業色
他に使われている色としては、黄色や緑、黒があり、変わったものではピンクや紫、茶色が続きます。
・黄色は注意の意味合いがあり、車を運転していて目の引きやすい色として使われています。
・緑はリラックス、目の保養という意味合いがあり、喫茶店などで使われがちです。
・黒は重厚感がメインとなり、上品さ、威厳を重視したい企業はこぞって黒を使います。
・茶色は自然に溶け込む色であり、大地・自然といったイメージが前面に出てきます。
世界的に一番使われているロゴの色は青となっています。色で分けると、赤と青で大きな固まりとなっている中、若干青が上回っている状態です。青といっても、スカイブルーや紺に近いような青など、様々な青が存在する一方、赤はそのあたりの表現が少し難しく、どうしても純粋な赤を使いがちです。水色・紺色も青に含まれることはありますが、黄色・オレンジは赤とは独立した色として扱われるのは、面白いですね。
企業ロゴの影響は大変大きく、小さい子供ですらロゴと企業名が一致する子供が多いとされています。つまり、それだけ企業ロゴの出来不出来は大きく、1つのものができるまでに相当な時間がかかることがよくわかります。
auのロゴ
TK Kurikawa / Shutterstock.com
auのように、オレンジといえばauと言われるほど、この色と言えばあの会社と呼ばれることが一番大きく、そういう意味でも企業ロゴの色、デザインは重要です。
日常生活でも色を頼りに判断することは多い
トイレのマークでも、男子トイレか女子トイレか、デザインで見分けるというより、色で判断することが多く、女性なら赤、男性なら青というように、色で判断することが多いです。
このため、男性女性の色を逆にし、マークを同じにすると、間違って別のトイレに入ることが増えたという報告もなされています。
また、お湯と水の色分けも赤と青になっており、色のマークだけでどちらがお湯なのか水なのかすぐに分かるようになっています。それだけ、色の持つ影響力は絶大であり、瞬時に判断するために色というのは大切です。
まとめ
その会社がロゴで伝えたいことは何か、それをくみ取ると、赤なら積極的、青なら信頼、緑なら安心、黄色なら注意、黒なら威厳というものに集約されていきます。
先ほどのNTTドコモのように、今まで黒だったものを赤に変えたというのは、それまでは携帯電話会社で最強だったが、他の企業に押され劣勢に立たされてきたから反転攻勢に出ようという意気込み、挑戦しなくてはならないという気持ちのあらわれだと考えられます。
雪印乳業は不祥事を経て、メグミルクにロゴを刷新しましたが、これは青から赤への転身でした。新しい方向への意気込みを伝えるには、赤という色は有利に働くと言えそうです。
その企業がどの色を使っているか、創業してその後、どの色に変わっていったかも、その企業を見ていく上で興味深いことにつながっていくことでしょう。攻める赤、信頼の青のバランスがどちらに傾くかも、今の日本の勢いを見ていく上では大切な指標となりそうです。
ロゴで大事なのは当然デザインや字体もそうですが、色も非常に大事だということがわかります。
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