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ロゴデザインは、サービスの印象を表す要素の一つで、何時の時代にもトレンドというものがあります。
インスタグラムのロゴはどう変わった?
インターネットのサービス、インスタグラムはロゴマークを変えましたが、その変更は驚きともいえる刷新といえます。従来のインスタグラムのロゴは、サービスを表すカメラのデザインで、レンズが正面を向いている画像が用いられていました。カメラをモチーフにしたデザイン、正面を向いている構図は従来と同じですが、新しいデザインは平面的かつグラデーションが全体に使われている点が印象的です。
変わったのはロゴだけではない
また、ロゴデザインだけではなく、サービス内のアイコンもデザインが変更されていますし、グラデーションタイプのシンプルな構図は全体的に共通です。
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多くの企業では、単色を用いた平面的でシンプルなデザインが好まれています。しかし、インスタグラムはトレンドを踏襲しながらも、グラデーションのレインボーカラーを取り入れる意欲的な刷新を行いました。グラデーションはかつて、ロゴデザインのトレンドであり主流となりましたが、どの企業も積極的に取り入れた結果、盛り上がりは早期に冷め、フラットデザインの流行もあり今のトレンドに流れ着いています。
Googleロゴのリニューアルが良い例と言えます。
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なんとなくで、企業はロゴを刷新したりはしない
ただ、インスタグラムのロゴデザインが従来と違うのは、単純にシンプル化するのではなく、現在の流れを理解しつつ、新しい流れを作り出そうとしている事です。今回のロゴマーク刷新で分かる事は、インスタグラムが進化を求めようとしていたり、トレンドに変化が現れる兆候が見られるという事になります。
企業にとって、ロゴを変える事は勇気のいる決断ですし、消費者からの印象が変わってしまうので、デザインには細心の注意が払われるものです。
前年や直近のトレンドを見ると、シンプルで抽象的、ポップさがありつつも落ち着きのあるデザインの流れが読み取れます。
インスタグラムは、グラデーションを用いていますが、立体よりの感覚ではなく、むしろ平面的な印象を維持しています。
アイコンとしても使われるロゴは、画面上の表示範囲が限られるので、色を効果的に使う方法は印象付けに役立つと考えられます。小さくても視認性が良く、温かみや親しみが感じられるレインボーカラーは、グラデーションで表現した事で完成度が高まっています。
意識を形状に向けると、アイコン自体の角はあまり変わっていませんが、内側のラインの角は丸みが強調されています。そのため、尖った印象はなく、初見でも親しみやすい印象のロゴに仕上がっています。
サービスを良く知らない人が見ると、変化は小さく留まっていると思われがちですが、ユーザーの視点からは大きな変化であり、サービスの向上に期待が持てるきっかけになります。
攻めの姿勢を感じる大胆な刷新、今後のサービスにも期待したい
類似や競合するサービスと比較を行えば、インスタグラムは一歩先を目指している可能性が高く、兆候はロゴ自体に現れています。カラフルな色使いは、多様性を表していると言明されていますし、4億人を突破したユーザー数も同時に表現されます。多様化や多様性を尊重しつつ、企業としては根本的な理念を忘れず、前に進もうとする意志が感じ取れる大きな転換ではないでしょうか。
過去の他社の例を見ても、新しいロゴが大手を振って歓迎された例はあまりありません。つまりデザインを変える事自体ある種のリスクを抱えており、「それでも変えたい!」という強い意志が働いていると言えるでしょう。ロゴが変わる時、変わるのはロゴだけに留まらないと思います。1ユーザーとして、これからの変化を楽しみにしたいですね。
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