


親しみやすいシンプルなイラストでやわらかい雰囲気に。
遊園地やビル群、バス、学校にスーパーと人の暮らしに不可欠な施設や、彩りを与える存在を盛り込んだイラストを大きくレイアウトして、「人の暮らし」にフォーカスしたデザインにしました。イラストのタッチは、影やグラデーションを排したフラットデザインを採用し、現代的でありながらも温かみを感じさせます。こうしたやわらかい表現は、「法人化」という少し硬いテーマの心理的なハードルを下げ、幅広い層の住民に関心を持ってもらう効果を狙っています。
爽やかなグリーンを基調に
街なかにある木々を思わせる濃いめのグリーンをメインカラーにして、爽やかなイメージを演出しています。グリーンは濃淡をつけることで、見出しとして目立たせたい文字やシルエットを浮き立たせるようにしました。また、補色に近いオレンジ色や黄色をアクセントカラーとして効果的に使用しています。特に「手続きの方法」のステップ背景や、「法人化のための要件」の番号アイコンなど、読者の注意を引きたい重要なポイントにこれらの暖色を配置することで、視認性を高め、情報の優先順位を明確に伝えています。
認可地縁団体制度の詳細に焦点を当てて
パンフレットの下部には、一列に街のシルエットをあしらって、ちょっとした遊び心をプラスしています。中面は、白い余白を大きめにとって、説明文を順を追って読んでいけるように工夫しました。認可地縁団体制度というなじみのない新しい言葉について、メリットや要件を1つずつ解説しています。中面の構成は、見開きで「メリット」「要件」「手続き」という論理的な流れで情報を整理しており、制度の全体像が掴みやすくなっています。
わかりやすさと遊び心
また、実際の手続きについては半ページを割いて、太めの文字と、ピクトグラムをあしらいました。ピクトグラムはグリーンと相性が良くて目立ちやすいオレンジ色で表しました。「相談」「総会」「申請」といった各ステップの内容を直感的に示すピクトグラムと、上から下への明確な矢印(フロー)を組み合わせることで、複雑な行政手続きを時系列でシンプルに理解できるように導いています。



トーンオントーンでパンフレットの主旨をより強調させる
グリーンを基調とした色彩の選択
こちらの認可地縁団体制度案内のパンフレットデザインでは、グリーンを基調とした配色を採用しました。グリーンを選択した理由は、パンフレット内容である「認可地縁団体制度」のイメージに合わせて、自然を想起させるためです。イラストやアイコンも自然をイメージさせるものを使いながら、テキストフォントや見出しフレームもグリーン系で統一しています。
トーンオントーンの効果的な活用
とくに注目すべき点は、重要なテキスト部分にトーンオントーンの技法を用いて、濃淡の異なる緑色を使用したことです。グリーンの明度や濃度を調整することによって、同じ系統の色でもテキストを目立たせられます。また、トーンオントーンの活用は全体のデザインと調和し、情報の階層が明確になるというメリットもあります。
戦略的なデザインアプローチ
今回のデザインで採用したアプローチは、パンフレットの主旨をより効果的に伝えています。濃淡で表現されたテキストは、読者の目を自然に重要なポイントに引き付け、メッセージを際立たせます。また、グリーンのトーンオントーンによる統一感は、視覚的に魅力的でありながら、内容の深みと重要性を強調するのに役立ちました。
視覚的一貫性とメッセージの統一性
パンフレット全体のカラーテーマをグリーンに統一することで、デザイン的な一貫性と共に、メッセージの統一性も保たれました。この色の統一性により、パンフレットは、単なる情報の提供者から、ストーリーを語る手段へと変化します。デザイン的なアプローチと内容の調和が、読者に対してパンフレットの主旨をより深く理解してもらえるように意識しました。
内側ページのデザインと色の差別化
また、パンフレットの内側ページは黄緑色系の枠で囲み、表紙との差別化を図りました。テキストや見出しフレームも黄緑をベースに相性の良いオレンジや黄色を用いて、統一感を強めています。表紙にも使用している明るいブルーグリーンを重要な情報に使用し、表紙と内部ページにつながりを持たせたこともポイントです。
トーンオントーンの使用は、情報の階層化を助け、パンフレット全体のコンセプトを強化してくれる手法です。パンフレットを読み込んでもらいたい場合は効果的な手法の1つと言えるでしょう。
制作パンフレットデザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
大きめの文字で理解しやすいパンフレットデザインですね。
くっきりした文字で難解な内容が読みやすい
新しい制度の説明という少々難しいパンフレットですが、くっきりした大きく太めのフォントが読みやすい印象を与えてくれると感じました。中面は 見出し色やフレームがたくさん使用されていて、パッと見た時におおよその内容が読み取れるようになっています。黄色やオレンジ色といった強めの色と文字色(黒色)の相乗効果が、パワフルなイメージを生み出してくれるのかもしれません。手続きの流れの欄にも、オレンジ色のピクトグラムがあしらわれていて良いポイントになっています。
表紙と裏表紙に続くシルエットがおしゃれ
難しい説明ばかりのパンフレットは、デザイン性に欠けると思われそうですがこちらは表紙の下の部分にぐるりと街のシルエットが描かれていて、おしゃれな雰囲気です。表紙も、人々が暮らす街の様子がシンプルなタッチで描かれているのも都会的なムード。老若男女がバランス良く登場していて、「皆が暮らす街」というイメージが伝わってきます。表紙のほぼ全面がイラストなので、親しみやすい雰囲気にまとまっていると思いました。裏表紙に「よくある質問」が一覧になっているのも読みやすくて良いですね。
行政の「堅い」テーマを「自分ごと」にするデザイン

※画像はイメージです
自治会や町内会といった地域のつながりは、私たちの暮らしに密接なものですが、「法人化」や「制度」と聞くと、とたんに難しく、自分とは少し遠い話のように感じてしまう方も少なくないでしょう。
こうした行政サービスや制度の案内パンフレットは、デザインにおける最も難しい課題の一つ、「堅いテーマを、いかに柔らかく、正確に伝えるか」という点に直面します。
「分かりやすさ」と「信頼感」の両立
行政の案内パンフレットには、二つの相反するような要素が求められます。
- 信頼感と正確性: 法律や制度に基づく情報であるため、内容が正確であることはもちろん、軽すぎたり、ふざけて見えたりしてはいけません。信頼感がなければ、そもそも読んでもらえません。
- 親しみやすさと分かりやすさ: しかし、信頼感を意識するあまり、法律の条文のような黒一色の堅い紙面にしてしまうと、ターゲットである住民の皆さんは手に取ることさえためらってしまいます。
このパンフレットは、この二つのバランスを解決しようとしています。
鍵は「イラスト」と「情報デザイン」
このデザインが、どのようにして「堅い」テーマの心理的ハードルを下げているのか、その手法をもう少し深く見てみましょう。
制度と「暮らし」をつなぐ表紙のイラスト
表紙には、制度の概要ではなく、まず大きな街のイラストが配置されています。これは非常に戦略的な選択です。難しい言葉から入るのではなく、ビル、学校、バス、自転車に乗る人々といった「私たちの日常の風景」から入る。これにより、読者は無意識のうちに「ああ、これは自分たちの街や暮らしに関係する話なのだな」と認識します。
既存の本文でも触れられているように、このフラットでシンプルなイラストのタッチは、特定の場所や時代を限定しない「みんなの街」という普遍性を持ちます。これにより、この制度が「自分たちのコミュニティ(=暮らし)をより良くするための選択肢である」というポジティブなメッセージを、テキストよりも先に視覚的に伝えています。
「やること」を明確にする情報の「分節化」
中面を開くと、今度は情報が整然と並んでいます。ここでのポイントは、情報を細かく「分節化」している点です。
「メリット」は3つ、「要件」は4つ、「手続き」は5ステップ。もしこれが一つの長い文章で「法人化とは、○○法に基づき…」と始まっていたら、読む気は起きないでしょう。
あらかじめ「知りたいこと」が項目ごとに整理され、さらに「要件は4つだけ」「手続きは5ステップだけ」とゴール(全体像)が示されることで、読者は「これなら自分でも理解できそうだ」と感じます。
特に「手続きの方法」のセクションでは、番号付きのアイコンと矢印を使ったフローチャート形式になっています。これは、複雑な行政手続きという「プロセス」を時系列で可視化する王道の手法です。読者が「まず何から始めればいいか」で迷わないよう、具体的な行動へとスムーズに導いています。
不安を解消する「よくある質問(FAQ)」
デザインにおいて、見落とされがちながら非常に重要なのが、裏表紙の「よくある質問」の存在です。パンフレットを読んでメリットや手順が分かっても、必ず「でも、こういう場合はどうなるの?」という個別の疑問が湧いてきます。
- 「書類は毎年出すの?」
- 「税金はかかるの?」
- 「何から手をつければいい?」
こうした「読者が抱くであろう不安」を先回りして解消するコンテンツ(FAQ)を用意し、さらに具体的な「問合せ先」を明示すること。これは、読者の最後の「ためらい」を取り除き、実際の「相談(電話や検索)」という次のアクションへ移るための、強力な後押しとなります。
このパンフレットは、単に情報を並べるのではなく、「住民の視点」に立って情報を再構築しています。
- 興味を引く(表紙のイラストで「自分ごと」化)
- 理解を促す(中面で情報を「分節化」し、手順を「可視化」)
- 行動を後押しする(裏表紙のFAQで「不安を解消」)
この一連の流れは、「伝える」だけでなく「伝わって、動いてもらう」ことを目的とした、公共デザインの親切な構成です。
※掲載のパンフレット・冊子は実際の内容や最新情報と異なる場合がございます。
※掲載しているパンフレットのデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際のサイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。
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