


水産会社のこだわりを伝えるメリハリある和風デザインの三つ折りパンフレットです。
紗綾形と呼ばれる「卍」をモチーフにした和柄を濃紺の背景に馴染ませた表紙。上部に大きくロゴマークを配置し、こだわりの商品である「しらす」に関するコピーをインパクト十分に縦書きでデザインしました。この濃紺は「海」を、白抜きの文字やロゴは「しらす」や「白波」を象徴しており、まさに水産会社のアイデンティティを色で表現しています。キャッチコピーが、生産から加工まで一貫して行う企業のプライドと品質への自信を力強く示しています。
トビラページの物語 – 海原と船、そして企業のビジョン
濃紺に白が映える粋な和風の表紙をめくると、海原を悠々と船が行くトビラページが現れます。表紙同様、扇を象ったロゴマークからはじまり、水産会社がこだわりを持つ運営方針や事業の概要について語っています。このページは、表紙の力強い「静」のデザインから一転し、大海原の写真を使った「動」のデザインになっています。テキストが、企業の具体的な活動内容と将来への広がりを伝えています。
中面のリアルな訴求 – 漁場から販売までの一連の流れ
中面は、左ページで直売所を案内し、右ページで漁から始まるしらすの加工・販売業についてイメージ写真で雰囲気を膨らませながら、実際の漁や加工の様子を写真を交えて紹介しています。中面全体を使って、「漁(漁船の写真)」「加工」「販売(直売所ショーケース)」「食(料理の写真)」という、商品が顧客に届くまでの全ての工程(バリューチェーン)を写真で見せています。これにより、製品への安心感と、現地で食べたいという欲求を喚起します。
和風デザインの一貫性 – 濃紺と紗綾形の調和
随所に表紙面で使った濃紺や紗綾形をアクセントとして取り入れ、パンフレット全体を通じ、メリハリの効いた和風のデザインで仕上げました。例えば、中面の見出し背景や、裏表紙の「INFORMATION」の見出しにも濃紺が使われています。また、中面最下部には紗綾形をモチーフにした波模様の帯が配置されており、細部に至るまでデザインテーマの一貫性が保たれています。


会社のパンフレット作成の際に考えたいこと
パンフレットは、事業のマーケティングと販売において重要なものです。潜在的な顧客に事業内容や商品を伝えるためのツールであり、もっと知りたいと思っている顧客にとっても、パンフレットは素晴らしい情報源になります。顧客を惹きつけるパンフレットを作成するために、デザインする際に留意すべき点は以下になります。
— シンプルであること
1つのパンフレットにあまりに多くのことを詰め込もうとすると、メッセージが伝わらなくなります。見込み顧客の購買意欲やアクションをそそるのに十分な情報を、簡潔にまとめます。今回のパンフレットでは一貫して「しらす」にフォーカスされています。この「しらす」へのフォーカスは、中面を開いた際にも「事業紹介」「直売所」と明確に展開され、情報が分散せず、専門性の高さを際立たせています。
— メリットを伝える
何をしているかを伝えるだけでは十分とは言えません。品質、サービス、価格、経験など、事業が提供するメリットに焦点を当て、パンフレットを読んだ人たちに納得してもらえるようにします。作例では、見出しと写真が、漁から加工までの一貫体制(=鮮度・品質というメリット)を具体的に伝えています。
— デザイン性
パンフレットは、情報を提供するだけでなく、クリエイティブな要素も重要です。写真・配色・デザイン要素を組み合わせて、パンフレットの読者を引き込み、事業についてもっと知りたいと思わせるような印象を与えます。濃紺と白のコントラスト、大胆な縦書きのコピー、そして中面いっぱいに使われた漁や製品のシズル感ある写真が、読者の食欲と信頼感の両方に訴えかけるデザインとなっています。
制作パンフレットデザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
日本伝統カラーの濃紺が映えるパンフレットデザイン
水産カラーである濃紺と海の色がインパクト大
漁師の前掛けなどでおなじみの濃紺は、漁業といって想起される色でもあり、和食や日本の伝統をあらわすテーマカラーといっても良い色です。濃紺に清々しい白色が映える表紙は、裏表紙の空の色、海の色とあいまってハツラツとした雰囲気。伝統的な柄である紗綾形のモチーフは、表紙と中面の下部にあしらわれていてオモテ面とウラ面の統一感の演出に一役かっています。アクセス情報は地図だけでなく、QRコードやSNSへの誘導も大きく記されていて、アピール力は抜群ですね。
写真で分かる漁業の様子
パンフレット中面には、しらすが食卓にのぼるまでの様子が写真で紹介されていて、読んでいるうちにしらす漁に親近感がわきそうです。魚介の漁や加工の過程について、詳しく知っている人は少なそうなので、パンフレットを読み込んでもらうことがブランドイメージの確立、ファンの獲得へダイレクトに直結しそうですね。和風デザインですが、勢いと威勢の良さが伝わってくる、アクティブな紙面という印象です。
海としらすの物語が一度に伝わる、水産会社の三つ折り会社案内
この三つ折りパンフレットは、「しらす」という一つの主力商品を軸に、海・港・直売所・食卓までの流れを一枚の紙の上で体験してもらうことを意識して構成されています。会社案内でありつつ、観光客向けのリーフレットや商品パンフレットとしても機能するよう、外面・中面で役割がきれいに分かれているのが特徴です。
濃紺の表紙に込められた「港町の看板」のような力強さ
表紙は、紗綾形の地紋を敷いた濃紺一色の背景に、扇形のロゴと縦書きのキャッチコピー、そして大きな「しらす」の文字だけという、かなり要素を絞った構成です。下部には港と漁船の線画が白一色で描かれており、細部まで写真を使わず「記号」として港町の風景を示しています。ここでは、文字の向きと余白の取り方がよく効いています。
- ロゴは横組み寄りの配置
- キャッチコピーと「しらす」は縦組み
- 下部のイラストは横方向に広がる
というバランスで、港の看板やのれんを思わせる“和の読後感”が残ります。背面パネル側では一転して、空と海のグラデーション写真を大きく扱い、船が沖へ向かう様子をそのまま見せています。表紙が「記号化された海」なら、背面は「目の前の海」。象徴と現実を外面でセットにすることで、ブランドの世界観と実際の産地の両方を印象に残す構成になっています。
外側3面の役割分担:ブランド・情報・アクセスを一度に
外側三面をフラットに見ると、
- 右:濃紺の表紙(商品とブランドの顔)
- 中央:INFORMATION+ACCESS(連絡先と地図)
- 左:会社紹介と海の写真(背景ストーリー)
という役割がはっきり分かれています。中央の情報面では、住所や電話番号などの基本情報を上部に固め、その下にカラフルな地図とQRコード、SNSアイコンをまとめています。港周辺の道路と目印だけをシンプルに抜き出した地図は、「地元の人なら一度見ればわかる」「観光客でも迷いにくい」というちょうどよい情報量です。
紙のパンフレットを入り口にしつつ、QRコードやInstagramへの導線で「その先」を用意している点も、水産会社の会社案内として今どきのバランスと言えます。現地でパンフレットを手にした人が、帰宅後にオンラインショップや最新情報へすぐアクセスできる設計です。
中面:左で「直売所」、右で「事業全体」を見せる二段構成
中面は、左1面が「直売所」、右2面が「事業紹介」と加工・出荷の様子という構成になっています。左面では、
- ガラスケースにずらりと並んだパック詰めの商品
- パッケージのクローズアップ
- 丼などのメニュー写真
が、濃紺の帯とともにレイアウトされています。ここだけ背景をしっかりとネイビーで塗り、その上に写真とテキストを載せているため、「ここはお店情報のブロックです」とひと目で分かるようになっています。実際に店頭を覗き込んだときの視点に近い写真が多く、「どんな売り場か」「どのくらい商品が揃っているか」が直感的に伝わります。
右側2面は、港に並んだ漁船の写真を大きく据えた「海のシーン」からはじまり、その下に漁の様子、小さな漁船、作業風景などが連続写真のように配置されています。中央にはしらすそのもののクローズアップ、下段には釜揚げや料理写真、加工場の様子が並び、「海 → 漁 → 加工 → 食卓」という流れを視線で追えるつくりです。
文章は必要最低限の分量に抑えながら、写真のキャプションと見出しで要点を補っているので、「しっかり読みたい人」は文章を、「まず雰囲気だけ知りたい人」は写真を中心に、読み方を調整できます。
紗綾形の帯が、会社の「長く続く仕事」を静かに支える
表紙と中面の下端に共通してあしらわれている紗綾形の帯は、単なる装飾以上の意味を持つモチーフです。紗綾形は、卍を崩して連続させた文様で、「不断長久=絶えることなく長く続く」という意味を持つ吉祥文様として知られています。
海の仕事は、天候や資源状況に左右されやすく、「毎年同じように」とはいきません。そのなかで、世代を越えて漁を続けてきた歴史や、「これからもこの海と付き合っていく」という意志を、さりげなく文様に託しているようにも読めます。
また、紗綾形は着物の地紋としても定番の柄で、「和食」「日本の港町」といったイメージとも相性が良いパターンです。この柄を濃紺と白の2色に絞って使うことで、伝統らしさが出すぎず、現代的なロゴや写真とも自然につながっています。
テキストと写真の“重さ”を調整する、余白とブルーの階調
中面のベースカラーは、ほぼ白に近い淡いブルーです。その上に、見出しやブロックタイトルだけを濃いブルーで乗せているため、情報量は多くても紙面が重たく見えません。とくに「事業紹介」の段は、
- 見出し:明朝体寄りのブルーで大きく
- リード文:そのすぐ下に少し大きめのゴシック体
- 詳細文:さらに細い書体で、写真の横にほどよい分量
と三層に分かれていて、「どこまで読むか」を読み手が選びやすくなっています。写真も、あえて色味を抑えたものと、海のブルーが強いものを組み合わせて配置しているので、全体としては落ち着いた印象のまま、「漁の活気」や「しらすの透明感」がきちんと伝わります。
「会社案内」と「観光案内」の中間をねらった構成
このパンフレットは、読み手として
- 卸・飲食店などの取引先候補
- 近隣に住む一般消費者
- 旅行で立ち寄る観光客
といった、性質の違う人たちが同時に想定されています。そこで、
- 外面右:商品とブランドを強く打ち出す“看板”
- 外面中央:地図と連絡先で、誰でも迷わずたどり着ける“案内板”
- 外面左:会社の歩みを簡潔にまとめた“自己紹介”
- 中面左:直売所・飲食の情報をまとめた“お店のパンフレット”
- 中面右:漁と加工の写真で語る“産地レポート”
というふうに、一つひとつの面に役割を振り分けています。結果として、「この会社がどんな思いで商品を扱っているのか」「どこへ行けば買えるのか」「どんな景色の中で漁をしているのか」が、一冊の中で自然に立ち上がる構成になっています。
身近な食材を通して、「海の仕事」と「日々の食卓」をつなぐコミュニケーションツールとして、この三つ折り会社案内は細部までよく練られた構成になっていると言えます。
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