
ダンスパフォーマンスや演劇作品はパフォーマーや演者の躍動感を生で感じ、その場の空気感や温度をリアルに感じることが出来る芸術作品です。しかしそれらを広く拡散し、多くの観客の心を掴むためにも今では映像でのプロモーションが頻繁に使われるようになりました。今回はそんな生の芸術の魅力を最大限に伝えることに成功している映像作品を集めてみました。(※紹介する動画は当サイトの制作事例ではありません)
世界的に評価の高いダンスカンパニーによるダンス映像
HOME ALONE – Bat Sheva Ensemble Dancers
世界最高峰のダンスカンパニーのプロモーション動画です。このような身体芸術を映像にする上で難しいのが空気感だと思います。パフォーマーが放つ動きは、芸術でありながらそれ自体がある種の商品でもあります。その雰囲気をカメラに収めるには想像以上の時間と労力がかかるのです。緩急をつけたBGMと見せすぎないアングルが想像力をかき立てます。彼らのパフォーマンスは当然のことながら、映像としても世界トップレベルと言えるでしょう。
カメラは一切動かさないポップキュートなダンス動画作成例
Wishes: Settle – NOWNESS
シドニーを拠点にするディレクターが製作したダンスと音楽を合わせた映像。パフォーマーを中心に背景などが目まぐるしく変わる映像はよく使われる手法ですが、これは限られた空間と身近な空間だけに絞って撮られています。そしてダンサーの振り付けに手話を入れることでコミュニケーションの多様性を垣間見せてくれます。また、途中ミラーボールのような明かりの編集以降のパフォーマーの表情がとっても楽しそうです。決してお金をかけた映像ではありませんが、工夫とアイディアでこんなにキュートな映像になるんですね。
何もしていないようで実は難しいライブ収録
This City
オーディオビジュアルパフォーマンスの様子を切り取った映像。パフォーマンス中に壁面に流れる映像も非常に興味深いですが、その前でミキサーなどを操作するパフォーマーに映り込む様子がまた幻想的な雰囲気を醸し出しています。また、こういったライブ映像で音源収録も大切な要素です。後からデジタル処理で付け足すだけでなく、収録の際にライブ音源をいかに綺麗に収録するかも編集する際に大事な要素となってきます。
舞台の熱量を映像へ移すには、記録と作品化を分けて考えたい
ダンスや演劇の映像化で難しいのは、その場の空気や躍動感が、カメラを通すと平板になりやすいことです。客席から一台のカメラで押さえた映像は、資料としては有効でも、作品として拡散する力は弱くなりがちです。
意識しておきたいのは、「正確に残す記録」と「魅力を伝える作品」を最初から別のものとして設計することです。この二つを一本で兼ねようとすると、どちらの目的にも届かない中途半端な映像になってしまうことがあります。撮影の段階で用途を切り分けておけば、カメラの台数や置き方の判断も変わってきます。
作品として仕上げるなら、複数の視点、寄りと引きの切り替え、身体の動きと音のタイミングを合わせた編集など、客席では味わえない見え方を足していくことになります。生の体験を再現しようとするより、映像だからこそ見せられる角度を探すほうが、結果として熱量が伝わります。
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