あたたかでアコースティックな雰囲気が感じられるチラシデザインです。
臨場感のある会場を見上げるような写真使いが、イベントへの期待感をアップさせます。キラキラと舞う光の粒が、音楽の神秘的なパワーを感じさせるデザインです。
懐かしさを呼び起こすビジュアル
このチラシは、古き良き時代を感じさせる時計台の画像で、一目であたたかみと歴史的な雰囲気を醸し出しています。ステージに配された楽器たちは、これから始まる音楽の生演奏を予感させ、期待を高めています。このチラシの写真は、まるでその場に立っているかのような感覚を観る者に提供しています。上部には、催しものの歴史を感じさせる10周年という記念すべきアニバーサリーが記載されており、伝統あるイベントであることが伝わります。
イベント情報の明瞭な伝達
チラシに記載されたイベント情報は非常にわかりやすく、必要な詳細が簡潔に伝えられています。日付、場所、開始時間が目立つように配置されており、興味を持った人々がイベントの詳細をすぐに把握できるようになっています。この明確さは、興味を持った人々が情報を迅速に処理し、参加への意欲を高める助けになります。
デザイナーの振り返り
■ アコースティックコンサートの温もりが伝わるチラシ作りを心掛けました。
■ イベント会場の写真をメインに用いた紙面なので、寂しげなイメージにならないように気をつけました。可愛く温もりのある字体のタイトルや、キラキラしたエフェクトを加えています。
■ 夏に開催される札幌の時計台ライブですので、チラシ裏面の背景は時計台&ヒマワリをモチーフにして制作しています。
アコースティックコンサートのシンプルなチラシ制作例
『アコースティック』という言葉は「音響」という意味で、楽器が本来持っているありのままの音で演奏する音楽ジャンルをさします。楽器の奏でる音の振動を電気信号に変換してから出力する電子音楽とは対照的な存在として、一定のコアなファン層を保持し続けているジャンルと言えるでしょう。その持ち味は、何といっても生の音だからこそ奏でることができる優しく素朴なメロディです。
美しいボーカルとの調和を表現するデザイン
このチラシデザインは、それがボーカルの美しい声と重なったとき、どんな素晴らしい調和がもたらされるのか非常に期待が高まる仕上がりになっていますね。時計台という特殊な場所の画像をメインにした落ち着きのあるレイアウトは、レトロなフォントと相まって、見る者に安心感と癒しのイメージを与えてくれます。
天からの光球が加える神秘的な印象
天から降ってくるオーブのような美しい光球は、そこにさらに神聖な印象を加味していますね。こういったコンサートなどを宣伝する広告は、何よりもそのコンセプトを伝えることが重要になりますが、アコースティック音楽が包括している素朴で味わい深いイメージをすべて結集して制作されているこのチラシdは、ターゲット層に確実な訴求力を発揮しそうです。このチラシの表側のデザインは、下部のストライプやタイトルのフォントを例にとってみても、時計台のイメージを先行させた、ややレトロな雰囲気で作成されています。
自然体な音楽というイメージを、優しさのある紙面で伝える
しかし裏面を見てみると、意外なほどに鮮やかなひまわりの透かしが妙に印象に残ります。夏のイメージを大胆に埋め込みながらも、写真のコントラストを高め、タイトルフォントを巧妙に配置することによってレトロ感も保持している裏面は、コンサートの主役であるユニットの方たちの自然体で優しい雰囲気まで表現しているように見えます。総合すると、こちらは比較的情報量の多いチラシに分類されるのですが、パっと手にとったときにそれを感じさせないのは、裏と表で十分に情報を精査し、メリハリをつけることができているからです。目を閉じたあとでも写真が瞼の奥に蘇ってくるような、大変印象的なチラシに仕上げています。
制作フライヤー・チラシデザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
開放感と、温かな雰囲気がとても魅力的なチラシデザインだと思います。
奥行きがあり、天井の高い写真が、大きく使用されているのが良いですよね。下から見上げるような写真に、光の玉が浮かんでいるのがなんだか幻想的で素敵です。屋内の会場ですが、陽だまりの下にあるような、温かな照明に照らされていますよね。そこに光の玉が浮かんでいるので、スピリチュアルな雰囲気になっているなあと思いました。フォントがも可愛らしく、優しい感じなのでほっとします。大きく写真を使用しているぶん、表の情報は重要なものをきゅっとまとめて、下のスペースに載せられています。斜めの縞々の背景が可愛らしく、また、精査された情報なので、わかりやすいです。
裏面もフルカラーで、とても豪華ですね。CDなどが紹介されていたり、アーティスト情報が詳しく載っていますが、情報量が多くても華やかで温かな印象はそのままなのがすごいなと思います。背景にうっすらと見える花がとても温かで、やはり陽だまりのような雰囲気がチラシデザイン全体に満ちています。チラシデザイン全体がこういう印象ですので、紹介されているアーティストさんやCDにも温度が感じられて、手に取ってみたい、聴いてみたいという気持ちになります。
VOICE ※第三者による感想です
読み手への配慮を感じる、良いイベントフライヤーですね。
コンサートのフライヤーというのは、多くが派手な感じの背景や、派手な衣装を着たアーティストを表面に大きく載せるというパターンが多くなっています。それに対してこの場合には、表面に派手な背景もありませんし、出演者の写真も載っていませんが、和と洋の両方を感じさせるスタジオの写真が大きく載せられています。雰囲気がとてもよく、落ち着いた感じがこの写真からは感じ取れますが、これだけではどのようなコンサートを行うのかわかりません。
しかし、コンサートの内容や出演者の名前、場所や日付、料金まできちんと明記されているので、わからないということはないでしょう。裏面にはきちんと出演者の顔写真が載せられていますし、説明も丁寧に書かれています。このように出演者をあえて前面に出さず、控えめな感じにしておくことでも好感を得ることができます。出演者が主役という主張ではなく、出演者も見てくれるお客も主役だという配慮を感じ取れる、よいフライヤーデザインだと言えるでしょう。
※掲載しているフライヤーデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際の用途・サイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。