


化学式をあしらってスマートな印象にまとめた会社案内です。
表紙は、信頼感や知的な印象を与えられる濃いブルーを使って、企業パンフレットらしい雰囲気を大切にデザインしました。斜めに四角いスペースを作ってそこに化学式のパターンをあしらい、化学工業の専門的な企業であることをさりげなくアピールしています。
ウラ表紙 – 企業情報の整理
ウラ表紙は、会社概要や沿革をフォーマルなフォントでレイアウトしました。QRコードは青色のフレームで囲って目立つように工夫しています。
中面 – 製品情報の視覚化
中面は、企業の強みや特注品対応が可能であること、プロダクツの概要などを端的に示しました。化学式を立体CGで表して、どのような構造の製品であるかを明確にしました。ここでも、水色と青色を用いて、知的なイメージを崩さないようにしています。
色彩とデザインの調和
全体的にシンプルなデザインではありますが、色味をそろえて端的な表現を心がけ、統一することで、企業の信頼性や堅牢性をアピールできているのではないかと考えています。



シンプルさと情報の的確さが際立つ仕上がり
全体のレイアウトとメッセージの明快さ
・シンプルで洗練されたレイアウトが印象的。無駄な装飾を排し、伝えるべき情報に焦点を当てている。
・中面は会社概要と製品情報、裏表紙は会社の沿革と所在地情報といった明快な構成で、読み手が必要な情報をすぐに見つけられる。
・中面の大きな製品分子モデルのイラストは、専門的でありながらインパクトがあり、化学品メーカーとしての信頼感を高める効果が期待できる。
色使いとブランドイメージの統一
・白を基調とし、ブルーのアクセントカラーを効果的に使うことで、清潔感と信頼感を演出している。
・全体を通して、配色やデザインエレメントの使い方に一貫性があり、ブランドイメージの統一が図られている。
写真とイラストの活用
・実際の製品写真を使うことで、具体的なイメージを伝えると同時に、製品の多様性もアピールしている。
・一方で、複雑な化学構造式などは、シンプルなイラストに置き換えることで、専門的過ぎず親しみやすい表現になっている。
タイポグラフィと情報の階層化
・ゴシック体を基調としたフォント選定で、理系企業らしい無駄のないイメージを作り上げている。
・見出しと本文でフォントを使い分けることで、情報の階層が明確になり、目で追いやすいレイアウトになっている。
デザインが想起させるイメージ
制作パンフレットデザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
企業の強みをさりげなくアピールしているパンフレットデザインですね。
統一感のあるすっきりしたデザインが知的な印象
全体的にフォーマルなフォントが用いられていて、企業パンフレットにふさわしいオフィシャルな印象があります。知的なイメージがあるブルーがメインカラーになっていて、企業の概要や製品情報がシンプルな形で掲載されています。立体CGを使用して化学式を表現することで、自社製品の構造や特長が分かりやすくなっていて効果的なアピールになっていると感じました。全体的にシンプルで統一感のあるデザインは、企業の信頼性や専門性を強調していて、読者に明確な情報を提供しているように思います。オーソドックスなデザインだからこそ、シャープで無駄のないすっきりとした佇まいが光ります。
化学式がおしゃれなアクセントに
パンフレットの表紙にあしらわれている化学式風のパターンが、スマートな印象のパンフレットにさりげないアクセントをプラスしているようです。専門性の高い製品を扱う企業であり、なおかつ高度な技術を持っている企業であることをアピールするのに最適なモチーフではないでしょうか。知的なイメージを醸し出してくれるブルーで全体をまとめることで、その印象はさらに強いものになっているようです。
専門知識への「共感」と「信頼」をデザインする。B2B化学メーカーの会社案内

※画像はイメージです
化学工業、特に「試薬」という高度な専門分野を扱う企業の会社案内パンフレットは、一般的な消費財のパンフレットとは全く異なる設計思想を必要とします。そのターゲットは、多くの場合、同じ「化学の言語」を理解する研究者や、製薬・バイオテクノロジー企業の購買担当者といった、深い専門知識を持つ人々です。
このパンフレットは、そうしたB2B(企業間取引)におけるコミュニケーションの核心を捉え、「専門性のアピール」と「揺るぎない信頼感の醸成」という2つの目的を、洗練されたデザインによって両立させています。
知性と純度を象徴する、青と白のカラー戦略
まず、パンフレット全体を貫くのは、濃いブルーと白の明快なコントラストです。この配色には、化学メーカーとしてのアイデンティティを明確に示す、複数の意味が込められています。
- 濃いブルー: 「知性」「技術力」「精密さ」を象徴します。同時に、ビジネスにおける「信頼」や「誠実さ」を伝える色でもあります。
- 白(余白): 「純度」を強く連想させます。これは、試薬や医薬品原薬といった製品の「品質の高さ」「不純物のないこと」を視覚的に訴えかけます。また、清潔な研究室やクリーンルームのイメージとも直結します。
表紙では、このブルーを背景に、メインコピーが力強く宣言されます。これは、同社のニッチで専門的な立ち位置と、ターゲットオーディエンス(化学者)への強いコミットメントを示すものです。
背景に薄くあしらわれた化学構造式風のパターンは、装飾であると同時に「私たちはあなたの言語(化学)を理解しています」という、専門家同士の「共感」のシグナルとして機能しています。
「専門知」に直接語りかける、中面のビジュアル戦略
パンフレットの中面は、このデザイン戦略の核心部と言えます。ここでは、ターゲットである研究者や技術者の「思考プロセス」に寄り添った、極めてロジカルな情報提示が行われています。
分子モデルという「共通言語」
中面で最も目を引くのは、左ページに配置されたアミノ酸の立体CG(3D分子モデル)です。これは化学者や薬学研究者が日常的に頭の中で描いているイメージそのものではないでしょうか。このビジュアルを用いることで、「私たちは分子レベルで化学を理解し、それを制御する技術を持っています」という、何より強力な専門性の証明となっています。マーケティング的な美辞麗句を並べるより、この一つのビジュアルが、専門家からの信頼を瞬時に獲得します。
「ソリューション」を可視化するフローチャート
左ページ下部のフローチャートも戦略的です。「特殊アミノ酸」や「縮合剤」「樹脂」といった個々の「製品(Products)」が、「サービス(Solution)」へと繋がっていく流れを示しています。
これは、同社が単なる「モノ売り」ではなく、研究開発のプロセス全体をサポートする「ワンストップ・ソリューション・パートナー」であることを視覚的に伝えています。研究者にとって、関連する試薬から合成サービスまでを一貫して依頼できることは、計り知れない価値があります。
「品質」という約束を裏付ける視覚的証拠
右ページの「強み」セクションでは、「厳密な品質・実直に裏打ちされた製造」「充実の品質保証体制」といった、B2Bの信頼関係の根幹となる「品質」について言及しています。
しかし、言葉だけの主張は今一歩です。このパンフレットでは、その「主張」のすぐ下に、クリーンルームや研究施設、純白の粉末製品といった「写真(視覚的証拠)」を配置しています。「私たちはこれだけの設備と環境で、これだけ純度の高い製品を作っています」という事実を写真で見せること。これこそが、中面の「特注品対応」や「医薬品原薬供給」といった高度な要求に応えられるという主張の、強力な裏付けとなっています。
信頼の基盤を示す、裏表紙の「歴史」と「秩序」
会社案内において、裏表紙の「会社概要」や「沿革」は、信頼の土台です。特に、医薬品原薬など、人々の健康や長期的な研究開発に関わる分野では、供給企業の「安定性」と「継続性」が厳しく問われます。
このパンフレットの裏表紙は、その問いに対する明確な回答を示しています。古くから続く「沿革」は、同社が戦後から長きにわたり、日本の化学産業と共に歩んできた「歴史」と「実績」の証明です。
この「歴史」という名の信頼を、フォーマルな書体と、情報を整然と並べた「秩序あるレイアウト」が支えています。流行を追った奇抜なデザインではなく、あえて「堅実さ」「安定感」を感じさせるフォーマルなデザインを選ぶこと。それ自体が、化学メーカーとしての「変わらない堅牢性」をアピールする、という高度な計算に基づいています。
このパンフレットは、化学という専門分野の「知的な魅力」を青と白で表現し、中面で「専門家同士の対話」を行い、裏表紙で「企業の永続性」を担保するという、多層的なコミュニケーション戦略によって、B2Bにおける「信頼」をデザインしている事例と言えるでしょう。
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