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雑誌のレイアウトについて

雑誌(パンフレット)の見開きデザインの基本


雑誌デザインの基本

雑誌(パンフレット)の見開きは、互いに隣り合う2ページで構成されています。それは2ページで分かれているのではなく、2ページ合わせて1つのデザインとして作られています。雑誌をデザインする時、2つの異なるストーリーがこれら2ページに含まれている場合であっても、2ページを1つの要素としてみることが重要です。もし、左のページが広告だったり、ストーリーが左のページで終わり、違うストーリーが右のページで始まったとしても(もし可能であれば、このような状況は避けるべきですが、時としてそれは避けることが出来ません。)読者は、1つのデザインとして見ます。

雑誌が新聞より小さくなってから、見開きは1つの風景として「消化される」ようになりました。その理由としては、人間の周辺視野に雑誌の見開きが十分収まるからです。逆に大判紙である新聞は、紙面を複数回に分けて見る必要があります。この理由から、雑誌は常に紙面全体のレイアウトを考えなくてはなりません。それは広告かもしれませんし、ほかのストーリーの始まりを置くか、裁ち落としの写真をレイアウトするかもしれません。

見開きデザインでは「ノド(綴じ側)」に重要な情報を配置しない

雑誌やパンフレットの見開きページをデザインするとき、制作の初心者が見落としやすいのが「ノド(綴じ側の内側余白)」の存在です。冊子を開いたとき、左右のページが出会う中央部分は製本の綴じ加工によって紙が湾曲し、数ミリ〜1cm程度が「見えにくい」エリアになります。

この「ノド」に写真の重要な部分(人の顔、商品のメインビジュアル)やテキストが配置されていると、製本後に「隠れて見えない」「曲がって読みにくい」という問題が発生します。

見開きで写真を大きく使いたい場合は、写真の中心(最も重要な部分)をノドから離して配置し、ノドに来るのは「消えても支障のない背景部分」になるよう設計します。パンフレット&リーフレットの記事で触れた「折り方を先に決めてからレイアウトする」原則と同じく、「製本の物理的制約」を最初に確認してからデザインに入るのが鉄則です。

出典 : Magazine Designing ※翻訳・編集・掲載許可をいただいています。

 

雑誌の見開きデザインの基本

見開きの要素

見開きの全てのエリアは等しいものではありません。重要な場所もあれば、大して重要ではない場所もあります。

雑誌の見方2

たとえば、あなたが書店である雑誌を取るとき、左手で雑誌の背を持ち、右手でページをめくります。この状況で最も見えやすいエリアは、右ページの外側になります。

 

雑誌の見方

他の例だと、もしあなたがテーブルに雑誌を置き、ページをめくり始めると、雑誌の左側はめくれられ、閉じられていきます。しかし、右側はテーブルとフラットな状態を保つので、より多く人の目に入ります。最後のページからめくると、このプロセスと逆になり、左の外側が最も目立つエリアとなります。

雑誌の見開きの要素

見開きの最も見える場所は「上部の外側」

あなたのベストなコンテンツを見開きの外側に置いてみてください。これらは最も見えやすいエリアなのです。ここは、刺激的な画像と言葉を置くのにふさわしい場所です。ベストな作品をこの一番見える場所に置くことで、インパクトがある紙面にしましょう。雑誌の見開きの最も価値のある場所は左上と右上です。なぜならあなたが雑誌をざっと見るとき、この場所は無意識的に目につきます。この場所をうまく利用しましょう。

逆に、見開きの下側・中綴じ近くの内側はさほど重要ではありません。

 

読者の目の動線

読者に影響を与えたいなら、あなたのデザインは意味を持っていなければなりません。読者の視線は見開きの上部分に集中します。ここは読者が最初に目を止める場所になるため、右下にストーリーのタイトルを置くのは良くありません。そこは自然に始まるポイントではないからです。私はこれらの例をいくつも見てきましたが、それは避けるようにしています。

もし、読者がそのページから重要な要素を探さないといけない構成は良いデザインとは言えません。あなたがヘッドラインを下部に、ストーリーの冒頭をその上部に置くようなことがあれば、更に良くないことです。

読者の目の動線1

これは本来のストーリーの読み方ではありません。左上部分から下部へと、すべてが流れるように構成しなければいけません。ヘッドラインとイントロのコピー、そしてメインコピー。全てがガイドとなるべきなのです。

デザイナーが読者の注目を引くような要素を加えて、読者の注意を奪うことがない限りは、これが自然な見方になります。

読者の目の動線2

ただ、ページ全体に配置された画像があるときなどは、ヘッドラインがページ下部に来ても構いません。

 

画像とボディーテキストのアレンジ

テキストの大きなブロックを置くとき、レイアウトを壊さないようにしてください。素材をページ上でただ振り回すようなことはするべきではありません。一つ一つに意味を持たせましょう。流れを意識しましょう。もしページにバリアを張ってしまうと、読者はストーリーの流れについて行くことが困難になります。テキストの流れを整えておきましょう。

物事はシンプルに。上部の列を揃え、その上にイメージを配置することによってデザインを単純化する必要があります。そうすることで読者はストーリーのテキスト部分はここだと理解し、ついて行くことが可能になります。

雑誌のレイアウトについて

雑誌のレイアウトについて2

上の画像をご覧ください。どのようなテキストの流れが良いかが分かるかと思います。赤い線が目の動く方向を表しています。一つ前の画像では、テキストの流れを追うことが困難であることが分かります。

 

広告ページ

広告主は右のページを好みます。広告主は大々的に広告を見せたいため、右のページに置くことにこだわります。雑誌にざっと目を通した時、広告は簡単に目につくはずです。広告が縦半分のページである形式の場合は特にそうでしょう。広告をページの内側で、中綴じの溝の近くに置くようなことがあれば、素晴らしく高価な失敗です。

 

常に見開きで「1単位」として考える

左ページはメインコンテンツに向いています。常に、どの広告が反対のページに来るのがいいのかを知ることは良いことです。このやり方であなたはメインコンテンツを、広告と一致させるやり方でデザインできます。メインコンテンツは対照的なデザインをすることがベストです。

たとえば、もし広告が青の色合いが強い様だったら、メインコンテンツでは青を中心の色として使わない方がよいでしょう。もし、広告を画像いっぱいにして強調したいのであれば、メインコンテンツはテキストを中心に使用し、画像は少なめにデザインするべきです。こうすれば、読者は広告とメインコンテンツを見分けることに問題は無くなるでしょう。もちろん時にこれを行うことは難しいでしょうが、メインコンテンツと広告を分けるように意識しましょう。

 

これらのルールを覚えて従っていれば、そのうち自然に出来るようになります。またそのルール把握した上で壊すことも出来るでしょう。しかしルールを壊すのは、面白い物を生み出したり、デザインをより良くできる場合に限ります。ただ人と違うことをするためだけにデザインを壊すのであれば、やめた方が良いでしょう。

何をやるにしても意味を持つべきなのです。

 


 

見開きデザインの構造理解

見開きデザインを成功させるには、まず構造上の制約を理解する必要があります。

ノド(綴じ部分)への配慮

パンフレットや雑誌は製本時に中央で綴じるため、見開きの中央部分(ノド)は開ききらない場合があります。

製本方法 ノドの影響 デザイン上の注意
中綴じ 比較的開きやすい ノドに重要な文字や顔を配置しても比較的OK
無線綴じ ノドが硬く、見えにくい ノドの左右各10mm以上に重要な要素を置かない
リング綴じ 完全にフラットに開く ノドを気にせずデザイン可能

見開きデザインの基本マージン

部分 推奨マージン
天(上部余白) 15〜20mm
地(下部余白) 15〜25mm
小口(外側余白) 10〜15mm
ノド(内側余白) 15〜25mm(製本方法による)

 

見開きを活かすレイアウトパターン5選

パターン1: ワイドビジュアル型

見開き全面に1枚の大きな写真を使い、上にテキストを乗せるレイアウト。インパクトは最大。旅行パンフレットや不動産などで効果的。

パターン2: 左ビジュアル+右テキスト型

左ページに大きな写真、右ページにテキスト情報を配置。読者の目が写真→テキストと自然に流れるスタンダードな構成。

パターン3: グリッド分割型

見開きを6〜9分割のグリッドに分け、写真とテキストをバランスよく配置。商品カタログなど複数の商品を紹介する場合に最適。

パターン4: センターアクセント型

見開きの中央に目立つビジュアルやキャッチコピーを配置し、両側に詳細情報を置くレイアウト。ブランドストーリーなどで効果的。

パターン5: タイムライン型

見開きの左から右に向かって時系列で情報を展開。会社の沿革、制作フロー、ビフォーアフターなどに最適。

 

グリッドシステムの活用

プロのデザイナーは「グリッドシステム」を使ってレイアウトの統一感を保ちます。

基本グリッドの設定方法

1. 見開きの有効スペース(マージンを除いた領域)を設定

2. 横方向を3〜6分割(カラム)に分ける

3. 縦方向も3〜4分割(ロウ)に分ける

4. テキストや写真はグリッドの線に沿って配置

グリッドのメリット

  • ページごとのデザインに統一感が生まれる
  • 複数人で制作しても仕上がりが揃う
  • 修正や差し替えが容易
  • 読者が情報を追いやすくなる

 

見開きページの写真配置テクニック

テクニック 効果 注意点
裁ち落とし配置 写真が紙面いっぱいに広がり、ダイナミックな印象 四方に3mmの塗り足しが必要
角版配置 写真を四角く切り取って配置。整理された印象 グリッドに沿って配置すると統一感UP
切り抜き配置 被写体だけを切り抜いて配置。動きのあるレイアウト 背景との差が明確な写真でないと切り抜きが難しい
重ね配置 複数の写真を少し重ねて配置。動きとリズムが生まれる 重ね方に規則性を持たせないとごちゃつく

 

見開きデザインのチェックリスト

  • [ ] ノドに重要な情報(文字、顔)が隠れていないか
  • [ ] 見開き全体で統一感のある配色になっているか
  • [ ] グリッド(段組み)に沿ったレイアウトになっているか
  • [ ] 写真の配置にリズムと変化があるか(同じサイズの写真ばかりでないか)
  • [ ] テキストの行長が長すぎないか(1行35〜45文字が読みやすい)
  • [ ] ページ番号が読みやすい位置に配置されているか
  • [ ] 見開き単体で情報が完結しているか(途中で切れていないか)

 

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この記事について

執筆: ASOBOAD編集部

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