実はヒミツが詰まってた!チラシ制作の基本のき
日常よく目にするチラシ。新聞折込や駅構内にあるポスターやシール、小さいものなら街で配られるポケットティッシュの裏側など、チラシにはさまざまなものがあります。そのチラシ、実は多くの人に見てもらえるよう綿密に計算されて作られているのです。
いつもは何気なく見ているチラシには、どんなヒミツが詰まっているのか。チラシ制作のデザインのヒミツを紐解きながら解説していきます。
チラシ制作のヒミツ①:人は左上から視線を移動する
チラシには色々なデザインがありますが、人間がチラシを見るとき、無意識に見る方向というものがあります。それが左上です。
デザインパターンの王道中の王道に「Zの法則」というものがあります。チラシのような紙媒体に多く採用されているデザインパターンです。実際にご自宅にあるチラシを並べて観察してみましょう。
左上に商品の概要など、お店のもっとも伝えたいことが書かれており、右上から左下、右下という順で情報の種類に違いがあることが分かるでしょう。
1枚の紙に1つの商品や似たような商品を並べた場合、人は無意識のうちに左上に視線を向けています。
学生時代のノートを思い浮かべてください。誰しもが左上から書き始めるでしょう。まっさらなノートに最初のペンを入れる際の心理状況は「集中」です。つまり、人は無意識のうちに集中すると左上に視線が向くようになっているのです。
左上から下へ視線が向かい、紙の先端まで行った後に右上に上がります。左上から下へ行くのと同じように右上から下へ視線が動き、最終的に右下の情報までを収集するのです。
チラシのような1枚の紙にすべての情報が書かれている媒体では、このZの法則を使ったデザインが基本になります。Zの法則に従ったチラシでは、注目商品や目玉商品、店名などを左上に配置し、右下には営業時間やお店の地図などを配置します。
チラシを右下まで見る人は、チラシに掲載されている商品やお店に興味がある人です。興味があるからといって来店してくれるわけではありません。来店してくれるようにするためにも、チラシ制作の次のステップでは「カラーマーケティング」が行われます。
チラシ制作のヒミツ②:色で個性を現す
カラーマーケティングとは、色彩心理学を応用したマーケティング手法のことです。たとえば、赤字に黄色の文字。誰もが知る有名ファーストフード店を連想するでしょう。白地に青で大手コンビニエンスストアが連想できます。
このように、多くのお店にはそれぞれのブランドカラーがあるものです。その色をベースにしたチラシ制作はイメージに大きな影響を与えます。チラシのカラーマーケティングには「一体感」が重要です。
チラシ制作のヒミツ③:お客様の心をグッとつかむ
チラシのデザインとブランドカラーを合わせることは「一体感」につながります。この一体感こそ、ブランディングを強固にする=お客様の心をグッとつかむためにも重要な要素なのです。
お客様の心をつかむためには
- 認知度
- 安心感
- 競合他社との差別化
といった要素が必要になります。全国チェーンのお店を思い浮かべてください。店内の装飾とブランドカラーはほぼ同じものが使われているはずです。店先を通りかかっただけで「ここは〇〇ショップだ」と認識してもらえるでしょう。
一体感はブランドに「軸」を持たせます。この軸がお客様に「安心感」を与えます。たとえば、ヘルシーな食材を扱っているお店であれば、緑や淡い色を貴重にした優しいデザインが安心感を与えるでしょう。奇抜な赤や黄色はお店の商品やイメージに合っていないばかりか、お客様に「なにを扱っているんだろう」という不安感を持たせてしまいます。
競合他社との差別化も重要です。ファーストフード業界やコンビニ業界で、同じようなブランドカラーを使っている全国チェーンはまずありません。似たようなブランドカラーを使ってしまうと、先に展開しているブランドの方が認知度も高いため、そちらへお客様が流れてしまうでしょう。だからこそ、競合他社と差別化できるブランドカラーやコンセプトをチラシに反映させて、自分のお店のお客様=顧客をグッとつかむのです。
チラシデザインの基本はお客様ファーストで考える
Zの法則やカラーマーケティングなどのチラシ制作の基本は、あくまでもテクニックに過ぎません。もっとも重要なのは「お客様ファーストでチラシを制作すること」に他なりません。デザインだけではなく、ターゲットとなる客層を考慮した上で、ポップなデザインなのか、それとも高級感を出したデザインにするのかといった部分も考えなくてはなりません。
デザインは「コミュニケーション」です。お店側からお客様へ商品やお店のことを発信する、伝えるためのツールがチラシであり、デザインなのです。
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