黒と金でまとめたロックサミットのチラシデザインです。
絢爛なイメージのバンドの写真に対して、情報部分は黒で引き締めるようなデザインになっています。真っ黒ではなく、わずかに模様を加えることで、繊細かつ重厚感のあるチラシデザインに仕上がっています。
制作フライヤー・チラシデザインに対する感想
ロックならではの独創的な雰囲気が見事に表現されているチラシだと思います。
ロックと言えば黒一色という固定されたイメージがありますが、模様や金色のデザインを加えることで、荒々しいだけでなく荘厳な魅力まで引き出せるのかと驚きました。バンドメンバーの写真は若いですが、若者層だけでなくロック好きな幅広い人に訴えかける力があるチラシデザインだと感じます。高い集客効果が期待できる印象深いチラシではないかと思われます。大胆と繊細という相反するイメージが共存している点も興味深いです。上部のデザインにインパクトがあるので、下部に大量の文字情報が記載されていても違和感がありません。
中央の文字が、背景の色合いと相まって上手く場面を切り替える役割も果たしており、全体的にまとまりがよく仕上げられている点が良いですね。白抜きの文字の中でも、強調したい文字の色が黄色になっていたり大きさが変えられたりしているので、スムーズに情報を把握することができ助かります。また「LICKER」のデザインも格好良いです。配置も絶妙なのでアーティストの魅力を損なうことなく人目を引きつける効果を生み出していると思います。使われている素材は多いのに、全体的に調和がとれているところも凄いです。
チラシの黒とゴールドの組み合わせがイベントの魅力を引き出している。
「数々のバンドが集って複数の会場で催される規模の大きなイベントの告知チラシですが、黒が持つ重量感とゴールドによる煌びやかさが、ロックの持つ魅力をグッと引き出しているとともに、その場へ出演しているバンドのレベルの高さを感じさせてくれるため、イベントのクオリティーの高さが伝わってくる仕上がりとなっています。チラシ下半分の模様の入れ方が絶妙であり、白で記載されている出演者および会場をはじめとするイベント概要が浮いてしまわないよう、加えて、混沌としていながらも読みやすいように計算されたチラシデザインとなっているのが印象的です。
音楽性はモチロンのこと、ショービジネス的な意味合いを持ち合わせた一つの文化がロックであるに他ならず、全体を通じて装飾されたこちらのチラシデザインであれば、まさにロックの本質を表現したものであるといえるのではないでしょうか。最下部に黒単色を取り込むことによって、イベントの主催者に対する信用性をアピールしている点も見逃せません。これらのように、いくつもの要素をひとつに取りまとめた一枚となっているため、クライアントの要望・目的を叶えるための、デザイナーによる細やかな気遣いが感じられるデザインとなっていると思います。
※掲載しているフライヤーデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際の用途・サイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。