復興支援ロックイベントの渋いチラシデザインです。
復興支援というイベント趣旨にフォーカスしたデザインになることが多くなりがちですが、ゲストミュージシャンのイメージに合わせたクールでロックな仕上がりのチラシになっています。たくさんの集客をすることがより多くの支援に繋がりますので、ライブのクオリティーを期待させるデザインに仕上げました。
カラフルなデザインで伝える復興のメッセージ
このチラシは、音楽イベントのエネルギーと震災復興への希望を表現するために、鮮やかな色彩とダイナミックなビジュアルを使用しています。アーティストの画像は大胆にフィーチャーされ、背景には温かみのある光の演出が加えられています。色と光のコントラストが、復興への力強い意志と共鳴するような活気ある雰囲気を作り出しています。
イベントの熱意を伝えるテキストデザイン
イベントタイトルやテキストは、力強いデザイン表現。タイトルの下に配されたアーティスト名とイベント情報は、コントラストの効いた色使いで注目を集め、イベントへの関心を高めます。フォントと色の組み合わせは、ロックイベントの雰囲気を感じさせ、興味や行動を促します。
デザイナーの振り返り
■ 渋さの中にもチャリティーへの強い意志や信念が見え隠れするような、光の演出を施したちチラシになっています。
■ 伝えるべき情報が比較的多いため、文字のサイズの強弱を強めにし、視線を重要度の高い所へ誘導できるようにしています。
■ チラシ裏面にはアクセスや本来のイベント企画目的を掲載しています。デザイン要素が控えめな裏面に趣旨を掲載することで、ゆっくりと読んでもらうことが可能です。
イベントフライヤーの果たす目的とデザイン性のバランスを考えた作成例
チャリティーとエンターテイメントのバランス
チャリティーロックイベントのチラシは、単なる広告ではなく、チャリティーという社会的使命を果たす一端を担っています。アーティストのコンサートに使われるチラシと違い、主役はあくまでもチャリティーを受ける側です。しかし、多くの観客を集めるためにはアーティストそのものもアピールしなければならず、難しい判断が要求されます。
参加・観客層の捉え方
チラシデザインは見る人に何かを伝える目的のために制作されます。誰が見るのか、誰に見せたいのかは最も重要なことです。チャリティーは通常のイベントとは異なり、援助や助け合いの意味合いを持ちます。通常ロックイベントの観客となることのない人たちでも、聞いてみようと訪れる可能性は高くなります。
チャリティーの意義を伝えるためのデザイン
チャリティーロックイベントのチラシは、通常のロックコンサートの観客よりも広い層に受け入れる必要があります。チラシは見る人に何かを伝えるためにあります。チャリティーの目的を明確に伝えることがもっとも大切です。チャリティーを行う背景や現状の説明、どうしてお金が必要なのかが明確に理解される必要があります。
基本情報の明確な提示
日時と場所は基本情報として重要で、料金も気になるところです。ここまでの情報を見る側にアピールできれば、目的は達成されたといえます。デザインは目的と対象に応じて作成されるものです。
制作フライヤー・チラシデザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
反転したアーティスト名がデザイン的にかっこいいし、面白いですね。
印象的な背景画像が主役となっている場合、その上に配置される数々の要素は、扱いが非常に難しいものですが、このチラシデザインではかなり高度な手法でそれをクリアしています。まず大きな特徴として注目されるのは、反転をしようしたデザインされたタイトルロゴですが、フィルターで加工し全体を背景に透過させて背景と同じに扱い、各要素がその周辺を装飾するような効果を作り上げていることです。開催日のフォントの配置、右のキャッチコピーを丸ごとデザインした素材を配し、それぞれの存在感は強いのですが、視線は必ずチラシ中央のタイトルの部分に注がれ、今度はその段落の中にも出演者の文字が紙面から飛び出すように強く大きなフォントで示されています。背景画像と手前の文字といった分離した関係ではなく、相互に共通する当事者の印象が見る者に植えつけられるので、チラシの目的である宣伝としては名前の周知、イベントのタイトルと期日を記憶するには、とても秀逸なデザインです。
チラシ裏面は非常にシンプルですが、表面の役割で9割以上のPRが出来ているので、裏面はこれはこれで企画の目的さえ伝われば必要十分ではないでしょうか?表面の背景画像も上手に周辺の濃淡が出るようにトリミングされ、黄色いカラーとフォント周辺の縁の配色と強い濃淡の落差で、印象が強い背景画像よりも打ち勝っています。横長で長いイベント名も、「VOL.3」の「3」にアクセントがつけられており、出演者名もそうですが、文字サイズの差で印象付ける工夫というのは、このチラシの興味深いところです。またキャッチコピーもデザインされているのですが、明度を下げてあり、これも目立つ効果よりもアクセントとして配色を考えてるのも良いですね。代わりに、「MUSIC LAND KEY」の右下端のロゴも、これくらいの明度、この大きさならデザイン上でも邪魔にならず、心地よい色味とインパクトをチラシに与えています。購入場所を示す本文の「ローソンチケット」と「イープラス」の文字色を黄色にしている点も、背景色の中に近似色があるので違和感がありません。注目するべき広告の主体である出演者と、イベント名の行間もそれぞれ感覚的なものを感じますし、かなりこうしたチラシ制作にな手慣れたデザイナーの仕上がりに思えます。
VOICE ※第三者による感想です
募金額も大切ですが、フライヤーや活動そのものが、風化を防ぐことに繋がっていると思います。
このチラシデザインは、東日本大震災の復興チャリティーコンサートの案内になっているのですが、現在でもまだ被災する前の生活に戻れない人が多数います。マスコミも情報をきちんと伝えませんし、政府も対策を殆ど行っていない状態なので、このままでは風化してしまう可能性もあります。まだ震災の爪痕が残っているということを知らせるためや、大変な思いをしている人がいるということを伝える意味でのコンサートでもあるのでしょう。復興チャリティーコンサートということもあり、普通のライブのように、派手な背景や強くてカラフルな光が差すような作りにはなっていません。
必要なことを伝え、出演者の写真が載っているというだけですが、当然見やすくするためや、多くの人に興味を持ってもらうために、多少光を使った演出は行っています。裏面は定番の白黒になっており、企画の目的や開催される場所などが載せられています。全体的によくまとめられており、多くの人が閲覧しやすく作られています。
※掲載しているフライヤーデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際の用途・サイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。