仕事のイメージをメッセージ性のあるビジュアルで表現した説明会用パンフレットデザイン。
都市の夜明けを見つめる3人の若者の後ろ姿。彩度を抑えたブルーのトーンを重ねた新幹線。技術開発の先端に立ちながらもしっかりと都市の下支えとなるインフラ整備会社に相応しい、明るい未来のイメージと重厚感を兼ね備えた表紙ビジュアルです。
若者の姿と同調する大胆なメッセージ
2枚の画像を斜めに貼り合わせ、それに重なるように業種を象徴するキャッチコピーを大きくセンターに据えました。思い切りよく断言するコピーは歯切れよく、未来を背負う若者の背中にピッタリと嵌ります。仕事の重みと格好良さの両方を表現した表紙面は、ターゲットとなる就活層に強く訴えかけるデザインです。
中面レイアウト – 清潔感と親しみやすい情報の整理
中面は清潔感のある白を背景に、会社と仕事の内容をわかりやすく身近に感じられるように構成しました。現場の写真を交えつつトピックごとにレイアウトに変化をつけて、テンポよく読み進められるように動きのある紙面デザインを意識しています。
求める人物像や先輩社員のコメントには人物イラストを置くことで、自己を投影しやすく人間味を感じるデザインに仕上げました。
カッコよさと将来性をイメージさせる企業パンフレットのポイント
土木・建築・ドライバー・整備などの技術職や現業職は「体育会系」のイメージが根強くあるため、視点を変えた打ち出し方が必要です。土木や建築などの技術力を使うことが多い業種が自社の会社案内を制作する際は、知的で爽やか、かつ将来性のあるデザインに仕上げることは一つの方法です。
作例のパンフレットは、シンプルなデザインを心がけることで感情に訴求しやすいデザインにしました。今回の会社案内の魅力ポイントは2つです。
- シンプルなキャッチコピーと写真を表紙に配置する
- 社内の声も掲載することで「風通しのよさ」をアピール
カッコよさと将来性をイメージさせる企業パンフレットのポイントについてお話ししていきたいと思います。
シンプルなキャッチコピーと写真を表紙に配置する
デザインを構成する要素をシンプルに抑えるということは、目移りしにくくなる効果も期待できます。つまり伝える側が意図する情報の伝え方をコントロールできるようになるのです。メインとなるキャッチコピーや写真を目立たせることで視線をひきつけられます。情報を必要最低限にすることによって写真やキャッチコピーの印象を残りやすくするのです。
作例のパンフレットには、都会の夜明けを若者三人が見つめている写真を起用しました。新幹線の写真とコラージュすることで「インフラの未来を担う若者」がイメージできるように工夫をしました。
シンプルなデザインは、流行に流されない普遍性を持っています。しっかりした企業らしい印象も持たせながらもセンスのあるデザインになるように意識しました。
また、写真素材にも一工夫を入れています。土木、建築系の企業の場合、表紙には企業のメイン事業である建築部門のスタッフ写真が使われることが多いでしょう。しかし、土木や建築業でも営業職や経理職などのデスクワークや外回り業務は必ず発生するものです。事業全体を構成するのは各部署の従業員たちであるという理念を写真素材から表現できるように、写真の選定にも工夫しました。
社内の声も掲載することで「風通しのよさ」をアピール
合同説明会用のパンフレットには、自社の社員の声を掲載することも重要なポイントです。入社後の業務内容や先輩社員との関わり方も想像がつきやすいため、応募者にとって就きたい職業かどうかが検討しやすくなり、応募率も上がる可能性があるからです。
社員や採用担当者、社長からのメッセージを掲載するかどうかは、企業が求めている人材タイプによっても異なります。新卒のエネルギッシュな人材を雇用したい場合には、実際に働いている様子や社内の雰囲気を見せることが効果的です。そのような場合には、社員をメインにしたパンフレット構成が良いでしょう。企業としての社会貢献活動にどう関わるかなど、未来を想像させる事をメインにするならば社長の声や理念を掲載するのも1つの手段です。
作例のパンフレットデザインは、新卒入社する学生さんと年齢の近い社員の声が盛り込まれています。「こんな先輩と一緒に仕事をしたいな」とワクワクしながら説明会に参加してもらえるような紙面デザインになるように心がけました。
制作パンフレットデザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
誠実で堅実なイメージを与えるパンフレットデザイン作成例
印象的なキャッチコピーが映えるブルーがポイント
「あたりまえ」がどのような技術で担っているのか、その自負を感じさせるキャッチコピーがまず目に飛び込んできます。朝日を見る背中も、便利な生活を提供するインフラ関連企業の矜持を感じさせますね。ヘルメットをかぶった作業着の人物、一見して女性と分かる人物、スーツを着て一見して男性と分かる人物が3人並んでいて業務の幅広さも想像できます。
切り取り方でバリエーションが生まれる写真たち
基調となっているブルーは、海や青空を連想させる深い色で、誠実そして堅実な印象を見る人にもたらしてくれます。また、インフラ関連の事業は、写真が一見すると同じような絵ばかりになってしまうのが難点ですが、こちらでは長方形と丸で形に変化をつけることで、多様な印象にまとめられています。パンフレットデザイン全体としては文字の方が多めですが、見出しが工夫されているので、よく整理されて読みやすく感じます。ビジネスのスマートさをメインに演出しつつも、イラストもあしらって親しみやすさを出しているのも特徴的ですね。
インフラの未来を見据えるパンフレット
・新しい期待の夜明け
このパンフレットは、明るく確固とした未来への期待感をデザインで表現しています。夜明けと、その繊細な色彩が映える若者たちのシルエットと鉄道が印象的です。低彩度のブルーを選択したことで、企業の安定性と信頼性が表現され、その背景に立つ若者たちの誇り高い姿勢が一層引き立てられています。
・言葉の力 – キャッチコピー
キャッチコピーはダイレクトに企業の存在意義と価値を伝えており、パンフレット表紙のインパクトを最大限に引き出しています。
・探求と共感を集める中面のデザイン
パンフレットの中面では、デザインと情報の明瞭性が上手くバランスを取られています。一貫した色調と、写真とテキストの配置によるリズムが読者に安定した読み進めを提供していますね。また、先輩社員のコメントや求める人物像等のコンテンツは、よりパーソナルな視点から企業を理解するための窓口となっています。
・ブルーの配色の説得力
ブルーは信頼と尊敬を象徴する色であり、それはインフラ関連企業が担う役割と一致します。その深さは、企業が社会の基盤を担う堅実さと信頼性を効果的に表現します。また、鮮やかさを抑えた色調は、企業が提供するサービスの重要性を静かに力強く伝えています。
・イラストの親近感
パンフレットには、人物イラストが散りばめられています。これにより、求職者自身が企業の一部となるイメージを容易に投影でき、親近感を生み出すことが可能になります。企業と読み手との間の距離を縮め、一見硬いイメージのある業界へのアプローチを暖かく感じさせてくれます。
このパンフレットは、インフラ関連企業の誠実さと堅実さをデザイン的に伝える媒体と言えるのではないでしょうか。
※掲載しているパンフレットのデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際のサイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。