ぬくもりを感じる優しいタッチでデザインした保育所の施設案内パンフレット。
淡く優しいピンクをベースにデザインした表紙と裏表紙。表紙にはキャッチコピーと呼応するように、緑の大地に水彩タッチで描いた大きな木がシンボリックに葉を茂らせています。一枚一枚色味が違う葉のイラストは、保育所に通う子供たちの未来やそれぞれが持つ個性を象徴しています。木の周りには手描きタッチの植物のイラストを散りばめて、温かく賑やかにまとめました。
草原の風景とハンドメイドの温もり
中面も表紙面のデザインを引き継ぎ、草原のある風景を基本にハンドメイドのような優しさと温もりを感じるデザインで統一しました。草木や花、鳥といったナチュラル感溢れるパーツをふんだんに使い、スクラップブックのような感覚で写真は1点1点装飾を施しました。
パンフレットの目指す理念
学びと生活の場である施設の丁寧な運営と、子供たちを健やかに育てる理念を反映させたパンフレットデザインです。
「子どもと行ってみたい」と思わせるデザインのポイント
ファミリー層、とくに子どもをメインターゲットにしたデザインを制作する際には、とにかく「無機質でない」ことが重要です。つまり、楽しさなどのポジティブな感情をデザインで表現することが重要になります。有効な手法として「手書きっぽさが演出されている」デザインが挙げられます。デジタルではなく、あえてアナログ的なデザインを入れることで、人のあたたかさも伝わるパンフレットに仕上げられます。
作例のパンフレットチラシは、パステルカラーや丸いフォントをベースに制作をしました。ファミリーや子供向けのパンフレットデザイン制作のポイントは次の2点です。
- パステルカラーを全体に用いてあたたかい雰囲気をだす
- 写真をふんだんに利用し、具体性のあるパンフレットに
パステルカラーや丸フォントを用いてあたたかい雰囲気をだす
子どもと利用する施設や商品を紹介する際にもっとも重要なのが「自然でやさしい色合い」を意識することです。子ども向けの「自然でやさしい色合い」を具体的に挙げるならば「パステルカラー」がそれにあたります。パステルカラーはクレヨンで描いたような手書きらしい印象を与えてくれます。春の季節を想像できる色なので、明るくてのびのびとしたイメージも持たせられるのが特長です。
パステルカラーと一緒に丸い書体のフォントを用いることもひとつのポイントになります。角のあるフォントや教科書体を利用すると真面目で固い印象を持たせてしまいます。商品や施設を紹介するためのデザインをするのであれば、見た目が丸いフォントを使って「かわいい」や「やさしそう」といったイメージを持たせることが大切です。
作例のカラーリングは春を連想させるようなパステルカラーと、全体的に丸いフォントを使用しています。パッと見た時に保育所の入園案内だとわかるように季節感も持たせる工夫をしました。表紙に子どものイラストやピンクの丸い手書き風フォントを配置することで、手に取った瞬間にパンフレットの内容が想像しやすくなるようにデザインしました。
パンフレットを読むのは子どもではなく、主に親御さんです。子ども向けでありながらも情報を伝えるターゲットは大人になるため、ある程度の固さを残しつつ、メルヘンチックなデザインになるように心がけました。
写真をふんだんに利用し、具体性のあるパンフレットに
カラーリングも大切ではありますが、入園案内パンフレットのような親御さんをターゲットにしたデザインを制作する際には、写真の量やレイアウトも重要になります。お子さんが実際に施設や商品を利用したときの写真があると、その施設や商品を具体的にイメージできるので安心感が持てます。
作例のパンフレットデザインは、保育所のさまざまなシーンが写真で表現されています。子どもたちが実際に保育所で遊びまわっている様子が一目でわかるので、施設の雰囲気や目指している方向性も感じ取れます。また学校案内という固いイメージにならないように、写真と一緒に手描き風のイラストも添えています。絵本のような雰囲気を演出するデザインに仕上げました。
制作パンフレットデザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
絵本風の優しい色が特徴なパンフレットデザイン作成例
パステルカラーの花モチーフが保育所の方針を思わせる
表紙にたくさん描きこまれた小さな花々と、一枚一枚微妙に色が異なる葉を茂らせた丸い大樹。自然に近いところで遊び、学び、たくましく育てる学園の方針を彷彿とさせます。子どもたちの成長の場として保育所を探している保護者にとっては、テキストよりも時にこうしたイラストの方が預け先を決定するポイントになるかもしれません。中面にも原っぱを描いたイラスト、モチーフがあり、パンフレット自体が絵本のような可愛らしさに満ちています。グリーンを用いることで、現代的なマップも牧歌的な雰囲気を崩さないよう配慮されているのが素敵ですね。
楽しく遊ぶ写真を大きくレイアウトして雰囲気を伝える
中面には、子どもたちが思い思いに遊ぶ写真が多く掲載されています。写真に白いフレームと陰影をつけ、テープで留めて飾っているようなデザインにしているのがユニークですね。写真のサイズもそれぞれ異なっているので、リアルさが増しています。パンフレット全体としてテキストが少なめに思いますが、楽しそうに遊ぶ写真、優しいタッチのイラストで充分良さをアピールできている印象があります。
※掲載している冊子のデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際のサイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。