印刷校正とは
本機校正
グラフィックデザイナーならよく耳にするであろう「本機」という言葉。これは「本機校正」の略で、いわゆる本番の機械を使って、印刷見本を刷ってみることを言います。実際の舞台を使って行う、演劇の最終リハーサルみたいなものです。
実際に工場の印刷機を使うということは、その間他の印刷が出来なくなります。オフセット印刷機はたくさんのチラシやポスターを印刷する為の機械ですので、ちょっと動かしただけでもあっという間に数百枚出来上がってしまいます。(5枚くらいでいいのに) インクも紙もふんだんに使うブルジョワジーな校正とも言えるかもしれません。
つまり「本機校正」は、本番さながらの仕上りを確認できるという最大のメリットがありますが、最もコストがかかる「試し刷り」ということです。さすがにこちらの負担で行うことが厳しいので、お客さんに「本機校正」が必要な印刷物なのか?その予算は見てもらえそうか?という点を事前に確認することが必要なんですね。
簡易校正など
ちなみに、もっと安い方法としては、「簡易校正機」や、ポスターであれば大型インクジェットプリンターで出力したものを見本にすることもありますが、それで出力した見本が本番よりもキレイで、冷や汗をかいたことがあります(笑)
安いものには安いなりに、再現性が悪い(=本番と色が変わる恐れがある)デメリットがあります。最近は良いマシンも増えて、差異は随分なくなっているそうですが。
まぁ、若かりし僕はそんな大切な言葉を「本気」と勘違いしておりまして、「はぁ?常にデザイナーは本気でデザインと向き合うものだろう(キリっ!)」と、恥ずかしい主張をしていました。時々思い出して、あーーーーーーーーって、なりますね。
★マンガのトップへ
とあるデザイナーの独立までの色々を描いたWEBマンガです。漫画を通してデザインという仕事やデザイナー、印刷などに親しみを持っていただけたら幸いです。SNSやブログでシェアしていただけると、喜びます。
-登場人物-トミナガ
普通の大学からデザイナーを急に志し、何故か採用される。
後に独立して今のサービスを立ち上げる。
ニシヤマさん
デザイン課をまとめるチーフデザイナー。
駄目駄目な私を育ててくれた尊敬する上司。
明るく元気なスポーツマンで、情に厚い。
カワイさん
職人気質のベテランデザイナー。
同じくとても面倒を見て頂いた尊敬する上司。
実は結構お茶目。
絵 : ヤマダタカエ
サイトへのお問い合わせ・依頼 / 各種デザイン作成について