賑々しさとお洒落感の両方を表現したレンタルスペースの宣伝チラシデザイン。
ベースカラーに明るいイエローを設定し、ドットやパーティーアイテムの線画などを散らし賑やかで楽しい雰囲気を表現しました。賑やかさを重視しながら、余白を十分に残し装飾の彩度を抑えることで、都会らしい落ち着きとお洒落な雰囲気を演出しています。
パーティーシーンでの実際の利用イメージ
おもて面はレンタルスペースの特徴を紹介しながら屋上でのパーティーシーンの写真をレイアウトし、施設のメリットと雰囲気を感じられるようにデザインしました。
料金体系の強調とカテゴリー分け
うら面では施設の概要や料金システムをカテゴリーごとに分類し、より具体的に理解を深められるよう構成しました。中でも重視される料金体系についてはイエローの囲みを使い文字も大きく一番はじめに目に入ってくるように先頭に配置しました。
空きスペースには施設の写真を丸くトリミングして配置し、装飾のドットと共に紙面に華やかさをもたらしています。
集客につなげるためのチラシデザインのポイント
商品の広告の場合、商品の魅力や特長をデザインのメインコンテンツにしてデザインの構成を決めます。サービスも同様ですが、商品と異なり「目に見えない」というデメリットがあります。
商品は視覚から情報を得られるため、デザインは商品にフォーカスすればよいですが、形のないサービスの場合はそうもいきません。ではどのようにしてサービスを訴求して集客につなげればよいのでしょうか?
そこでポイントになるのが「疑似体験」というキーワードです。サービスは体験するものです。体験してはじめてリピートされ、集客や売上げにつながります。つまりサービスのチラシは、疑似的にそのサービスを体験できるようなデザインが重要になるのです。
今回のチラシ作成におけるポイントは次の3つです。
- 写真の組み合わせ
- おしゃれな雰囲気=シンプルさ
- 裏表でメリハリをつける
「やってみたい!」「行ってみたい!」という欲求を引き出すためのデザインのポイントについてお話ししていきたいと思います。
写真の組み合わせや流れを工夫して疑似体験感を演出する
サービスを訴求する広告において、写真は重要な素材です。サービスを受けている様子や受けている人たちの表情、時間軸などを写真を通して見ることができるからです。
サービスの様子や受けている人の表情や時間軸といった要素は疑似体験には必要不可欠な要素でしょう。とくにサービスを実際に受けている人の表情は、どんな言葉よりも雄弁にサービス内容のファーストインプレッションを物語っています。
さらに重要なのが時間軸です。同じ時間帯に撮影した写真をチラシに使う場合、そのサービスの提供時間が一目でわかるようにしなくてはなりません。たとえば子ども向けのアスレチックアクティビティのチラシは時間軸は基本的に「昼間」が好ましいでしょう。大人向けのバーといった場所では、写真の全体的な照度を下げ、夜に提供されるサービスであることをアピールする必要があるでしょう。
このように、サービスを訴求するチラシ広告では時間軸も重要な要素になるのです。
作例はレンタル屋上スペースのチラシであるため、どの時間帯でも有意義に過ごせるという疑似体験を参加者の表情や写真の時間軸で演出されています。乾杯のシーンから楽しそうにBBQをしている表情。高熱のコンロで焼かれている肉たち。写真を見ただけで、まるで自分が体験したかのような錯覚やイマジネーションを起こすはずです。
イメージが膨らむ写真には余計なテキストは必要ありません。写真の表情や様子だけですべてを物語っているからです。写真付きチラシにありがちなキャッチコピーをあえて排除することで、写真のメッセージ性をより強く訴求することができるでしょう。
おしゃれなシンプルさで「その場に居たい」と思わせる
どんなにおしゃれな空間をアピールする広告でも、ゴテゴテとした装飾があるとおしゃれとはほど遠い存在になってしまいます。若い人に焦点を当てたカジュアルさを演出するためにはシンプルさが重要です。
作例のシンプルな装飾はサービス表題周辺の装飾等が該当します。音符やBBQフードを鉛筆イラスト風にして「なにができるのか?」をカジュアル・シンプルに表現しました。淡色で描かれた落書き風のイラストがサービスで得られるベネフィットを表しています。
イラストの周辺にはこちらも手書き風な淡色の水玉模様を入れました。シンプルでミニマルな装飾がサービスそのものをおしゃれな空間に見えるように意識しました。
チラシの裏表でメリハリをつける
疑似体験を重視したチラシといっても、伝えるべき情報はきちんと伝えなくてはなりません。ポスターと違い、チラシは裏面も使えるというメリットがあります。そのメリットをデザインに活かしてサービス利用、購買行動につながるようなデザイン構成が重要です。
作例はチラシの表に疑似体験型のデザインを施し、裏面に購買行動につなげられる紙面構成になっています。裏面と表面でメリハリを付けたことがポイントです。
表面では写真や装飾の「角」を鋭角な状態のままで掲載しました。逆に裏面では「角丸」を多用しています。画像の角を丸く加工することにより、親しみやすさやフランクさが演出できます。
表面はあくまでもシンプルでおしゃれな空間の疑似体験を目的にし、裏面では誰でも気軽に利用できるようなフランクさを重視しました。サークルの打ち上げや仲間内での利用など、集客の幅を広げられるようなデザインを意識しました。
制作フライヤー・チラシデザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
多様な楽しみ方を想像できるチラシデザインですね。
手書き風ゆるイラストがチルい
音符やレコード、シャンパングラス、バーベキューの肉串とビール、楽しい瞬間を思い起こさせるアイテムが、手書き風のゆるいイラストでレイアウトされていて、見ているとウキウキしてきます。中央に配置された写真も、日中の写真、夜景がきれいな暗くなってからの写真、仲間が集まっている写真などバリエーションが豊かで、多様な楽しみ方を想像させてくれます。イベントだけでなく、気のおけない友達とゆっくり過ごす「チル」な時間を過ごせそうですね。
特長が簡潔に示されていて、問い合わせしやすいムード
最大利用人数や、レンタルの最短時間、予約すれば24時間利用可能など、できることが端的に示されているので、レンタルした時の過ごし方が具体的にイメージできます。チラシのウラ面には料金だけでなく、備品や買い物に便利な周辺のショップ情報も記載されていて、一枚に情報が集約されている感があります。丸いフレームで切り取られた写真も、グラデカラーの丸モチーフとマッチしていてキュート。テーマカラーとして用いられている明るいイエローも、華やかでアクティブなイメージを見る人に与えてくれます。
賑やかでお洒落なレンタルスペースのチラシ
このチラシデザインは、賑やかでお洒落な雰囲気を表現しながらも、情報の伝え方がわかりやすく、レンタルスペースをアピールするのに効果的だと感じました。特に、料金体系についての訴求がしっかりしている点が大きな魅力です。デザインや配色についても工夫がされており、一般の方にも分かりやすく訴求力があると言えます。
※掲載しているチラシデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際の用途・サイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。