PRINT DESIGN — FLYER
チラシ制作事例 – 町の八百屋さん(青果店)のPRチラシデザイン





フレッシュなデザインの八百屋さんPRチラシデザインです。
瑞々しい野菜やフルーツのビジュアルが目を引く八百屋さんのチラシ制作例。八百屋さんといえば、下町の商店街に軒を並べるレトロな店構えを想像しますが、「8083」と数字をあて字にしたこの八百屋さんは都会的でモダンなイメージ。
デザインの差別化
従来の八百屋のイメージを覆したサービスや販売スタイルをデザイン的にも差別化し、これまでとは異なるフレッシュなイメージでアプローチしています。
欧米マルシェの雰囲気
本来ならば横使いする野菜の写真を縦に回転させ、より斬新なイメージでチラシをデザインしています。写真に合わせて、元気なビタミンカラーを装飾に使い、八百屋というよりは、欧米のマルシェのようなお洒落な雰囲気を表現しました。

写真を「縦に回転させる」ことで何が変わるのか
野菜や果物の集合写真は、通常は横位置で撮影されます。テーブルやカゴに並んだ野菜を正面や斜め上から撮るのが定番のアングルだからです。それをあえて縦に回転させると、見慣れた野菜の写真に「見慣れない角度」が生まれます。
人間の視覚は、日常的に見ているものが予想外の角度で提示されると、一瞬「何だろう」と注意を引かれます。この引っ掛かりが、チラシを手に取るきっかけになります。特に青果店のチラシは、スーパーの特売チラシと比較されがちなジャンルです。価格訴求型のチラシとは土俵が違うことを、ビジュアルの切り口で最初に伝える必要がありました。
縦回転にはもう一つ実務的な利点があります。B5縦のフォーマットに対して、横位置の写真をそのまま使うと紙面の上半分にしか収まりません。縦に回転させることで、写真が紙面全体を覆うように配置でき、野菜のひとつひとつが大きく見えるようになります。みずみずしさや色の鮮やかさを伝えるには、写真内の個々の要素をある程度の面積で見せることが有効で、トリミングで一部を拡大するよりも「たくさんの野菜がダイナミックに並んでいる」印象を保てます。
B5サイズを選んだ背景
このチラシはB5サイズで制作されています。個人経営の店舗PRチラシとしては、A4よりも一回り小さいこのサイズには明確な理由が想像できます。
まず、配布の場面を考えると、青果店のチラシは買い物袋と一緒に手渡されることが多くなります。A4だと折らないとレジ袋に入りにくいですが、B5ならそのまま入れられます。折り目が入らないことで、野菜の写真が綺麗な状態で持ち帰ってもらえます。
もう一つは、このチラシが「特売の告知」ではなく「お店の存在を知ってもらう」ためのPRツールであるという点です。セール情報を詰め込む必要がないため、大きな紙面は不要です。むしろコンパクトなサイズにビジュアルを凝縮することで、手に取った時の「おしゃれな印象」が強まります。大きなチラシは情報量で勝負する販促物、小さなチラシは雰囲気で勝負するブランディングツール。このB5チラシは後者の役割を担っています。
「情報を減らす」という設計判断
このチラシで目を引くのは、掲載されている文字情報の少なさです。店名、コンセプト、連絡先、最低限の案内だけで構成されており、商品の価格表や営業時間の詳細といった実務情報は意図的に削られています。
青果店のチラシというと、「大根1本98円」「いちご1パック498円」のような価格情報を並べるスタイルが一般的です。しかしこの店舗は、あて字の店名やモダンなブランディングからも分かるように、価格ではなく「体験」や「雰囲気」で差別化する路線を取っています。価格情報を載せた瞬間に、そのチラシは翌週には古くなります。PRチラシとしての寿命を長く保つためにも、時間の経過で陳腐化する情報をあえて載せないという判断がここにはあります。
その代わり、野菜の写真を紙面いっぱいに使うことで、「このお店に行ったら、こんなに色鮮やかで新鮮な野菜が買えるんだ」というイメージを直感的に伝えています。情報ではなく、感覚で訴えるチラシです。半透明の丸いカラーブロックで情報を載せている処理も、写真の邪魔をしないための工夫で、「読ませる」よりも「見せる」を優先した結果のレイアウトです。
制作フライヤー・チラシデザイン
に対する感想
VOICE ※第三者による感想ですビジュアルを重視した、ゆるいインパクトのあるチラシデザイン
フォントのゆるいインパクト
ほどよく脱力した文字で書かれた文字は、八百屋さんの店名の一部「8083」ともよく似合います。何気なく覚えてしまいそうな、ゆるいインパクトを感じました。
縦長チラシの効果的なレイアウト
手書きのような優しいフォントと数字が持つ丸いフォルムとの相性がよく、決して目立つカラーでもない細い字体にも関わらず、なぜか存在感を放っています。背景には野菜たちをたっぷりと盛り付け、縦長なチラシのスペースを存分に活かせるよう、あえて角度を変えて配置しています。野菜の一つひとつが大きく見えるため、新鮮さや美しい色合い、みずみずしさがストレートに感じられました。
情報と背景の一体感
野菜以外の背景は使用せず、白く見せることで主役となる野菜が引き立つように。必要な情報を記載した野菜カラーの丸スペースは野菜と被せながらも、透け感をもたらして背景となじませるように。背景の写真と情報を分断せずに見せることで、カラフルな丸いスペースだけが浮いて見えることがありません。下部に記載した連絡先も写真を透けさせて、全体の雰囲気を壊さないよう配慮されています。チラシでありながらも情報を優先せず、ビジュアルを重視したデザインによって、少し洗練された印象に仕上がっていると感じました。
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