ランチ営業を開始した居酒屋のPRと周知を行う為のチラシデザインです。
居酒屋と言えば基本的には夜の営業が一般的ですが、オフィス街などであればランチメニューを展開しているところも少なくありません。お昼のメニューを気に入り、夜の居酒屋営業に訪れる事もあるため、ランチ営業はプロモーション的な意味合いを含むこともあります。そんな布石ともなり得るランチ営業を告知するチラシデザインを作成しました。
デザイナーの振り返り
■ お店の内装と、魅力的なランチメニューの写真を打ち出し、一度足を運んでみようかなと思わせるチラシ制作例です。
■ 黒を中心とした高級感のあるチラシデザインで、落ち着いた年齢層に響くように心がけました。
■ 限定メニューは金色のカニのシルエットで限定感を演出し、目玉性を出し、他店にはない特色を強く印象付けます。
居酒屋の昼営業を近隣へ宣伝するためにチラシ制作例
居酒屋は、飲食店業界においてもかなり競争の激しい業種です。全国展開のチェーンや有名店がどんどん誕生する中で、個人店も様々なコンセプトを押し出して多様化し、居酒屋業界は時を重ねるごとに群雄割拠の様相を色濃くしています。そんな状況の中で生き残るには、もはや通常のやり方では難しい時代に来ているのかも知れませんね。
夜の営業に主軸を置いている飲食店の中には、プロモーション戦略の一環としてランチタイムを導入するお店も年々増えています。短い時間と手頃な値段で楽しめるランチ営業でお店の味を知ってもらい、夜の営業も宣伝しようという経営戦略は、それ自体で採算を取るというよりも、広報・宣伝活動という意味合いを込めているお店が多いようです。それだけに、ランチタイムの目玉商品には豪華な食材が使われるケースもあり、限定ランチには見事に消費者が群がるような構図が生まれているのでしょう。こういった消費者心理をプロモーション活動にも利用しない手はありません。
そうした背景を踏まえて制作されたこのチラシデザインには、ストレートにターゲット層に訴求する効果的な手法がたくさん詰め込まれています。その要素をひとつひとつ見ていきましょう。
まず、お客様が足を踏み入れる条件のひとつであるお店の雰囲気は、一番最初に視線が行く上部のスペースを大胆に使って表現されています。自然素材をふんだんに使用したナチュラルな内装は、ランチタイムでもディナータイムでも変わらぬ落ち着きを感じることができそうです。カウンター席をメインに置いた写真の切り取り方の効果で、お一人様利用でも気軽に足を運べそうな雰囲気を演出することに成功しています。さらに、もっとも目立つ部分に店名のロゴを大胆に配置することによって、より強くお店の印象をお客様に与えることができるでしょう。
写真を少し傾けることで、チラシデザイン全体の緊張感を少し緩める
お店のイメージを決定づけたあとは、このチラシの肝となるランチメニューの紹介ですが、こちらの写真も非常に大胆なカットで配置されており、さらにそれが少し斜めになっていることによって、全体的に静かな紙面に動きが生まれています。画像の右側に配置されているお知らせの直接的な表現と相まって、非常に気持ちのいい接客が想像できるような構成です。全体的に彩度の低めな配色の中にあって、もっとも重要なランチ営業開始のお知らせ部分の背景に赤を置くことによって、効果的な目立ち感が生まれているのも狙い通りの表現と言えるのではないでしょうか。
最後に目を落とす下部には、品の良さと高級感を漂わせる濃いブラウンが配されています。真上にあるランチメニューの写真に惹かれて内容を読み込んでみれば、これがどれほど魅力的なメニューかはすぐに理解することができるでしょう。
現代人は、特に限定という言葉に弱い傾向があると言われていますが、こちらはそういったマーケティング要素も考慮に入れたチラシ作成例になります。『カニ濡れ天丼』という耳慣れない魅力的なワードが、『限定』という言葉の持つ破壊力を伴って、ランチを求める層に高い訴求力を発揮することは間違いないでしょう。
ここで特筆すべきなのは、一般的な飲食店のチラシのように『限定』という文字を無理やり際立たせていない部分です。特におすすめ商品の場合、派手な印象作りに走った上で集客数を増やしたくなるのは当然の心理ですが、敢えてそういった表現を抑え、お店の高級感や落ち着き、上質なムードを優先させたことは、静かなランチタイムをお望みのお客様に高い宣伝効果を発揮します。ただやみくもに目立てばいいというチラシデザインではなく、アプローチする層をきっちりと定めた上で集客効果を狙ったチラシと言えます。
制作フライヤー・チラシデザインに対する感想
居酒屋チラシとしては、非常に上品でシックだと思いました。
居酒屋と言えばお酒を楽しむところというイメージがあるでしょうが、しっかりと食事を楽しめる店も多くなっています。最近はお酒を飲めない、もしくは飲まない人が多くなっているので、お酒目的ではなく、食事目的で居酒屋に来る人も多いため、このように料理の宣伝を兼ねたチラシデザインは効果的でしょう。
海鮮居酒屋と銘打っているのですが、日本は周りを海に囲まれているので、おいしい魚介類が豊富に取れます。しかも海が近いエリアなどでは、このような海鮮居酒屋というのは人気があるので、店内の写真や料理の写真を記載するというのはよい宣伝方法です。店内は和風な感じと洋風な感じがマッチしていますし、木のぬくもりが感じられるような内装になっているため、写真からも十分宣伝効果があると思います。ランチの営業についても記載してあるのですが、これによって昼食目当てに来店する人も増えるでしょう。背景を暗めにして、同じような感じにしていることで、チラシデザインに一体感が出ているように思えます。
※掲載しているチラシデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際の用途・サイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。