時々、ブランドの重要性を見落としている経営者を見かけます。彼らは、ユニークで型破りな製品を作らなければ「ブランド」として認識されないと思っているのです。
しかし、どんなビジネスだってブランドです。コカ・コーラやナイキのような超有名企業から、WholefoodsやTescoなどのスーパーマーケットまで。もっとわかりやすく言えば、WholefoodsやTescoで売られている商品のほどんとは他の企業やブランドから仕入れていますが、それでも2つのスーパーマーケットはブランドとして成り立つのです。
あなたのビジネスも、慎重に構成されたブランドプラットフォームがあればユニークなブランドになり得ます。
出典 : JUST™ Creative ※翻訳・掲載許可をいただいています。
ブランドプラットフォームとは?
ブランドプラットフォームは様々な要素から成り立っており、それらが集まって企業やブランド全体のイメージや見方を作り上げます。ブランドプラットフォームは次の5つの構成要素から成ります。
1. ブランドビジョン
これはあなたのブランドが何を達成したいのかを大まかに表したものです。インターネットで検索すると大手企業の何百、何千ものブランドビジョンが出てきます。「topnonprofits.com」の記事には、アメリカの30のトップ非営利組織のブランドビジョンのサマリーが書かれています。
ブランドビジョンは全て短く、簡潔で、分かりやすいものになっています。ブランドビジョンは1000単語のエッセイではありません!最もパワフルなブランドビジョンは数単語しかありません(実際に、30のブランドビジョンの平均単語数は15単語以下だそうです!)
Oxfam:A just world without poverty ―ただ貧困がない世界(5単語)
Feeding America:A hunger-free America ―飢えを知らないアメリカ(4単語)
Human Rights Campaign:Equality for everyone-全ての人々に平等に(3単語)
2. ブランドミッション
自分のブランドビジョンが決まったら、ブランドミッションを決めましょう。ブランドミッションは、ブランドビジョンがどのように達成されるのかを表したものです。ブランドミッションもまた、長ったらしい必要はありません。良いブランドミッションは短くシンプルです。
Oxfam:To create lasting solutions to poverty, hunger, and social injustice.―貧困、飢え、社会的不公平に永続的な解決策を生み出す。(10単語)
Feeding America:To feed America’s hungry through a nationwide network of member food banks and engage our country in the fight to end hunger. ―国規模のフードバンクのネットワークを通じてアメリカの飢えている人々に食糧を供給し、飢えの根絶のために戦う。(22単語)
Human Rights Campaign is America’s largest civil rights organization working to achieve lesbian, gay, bisexual and transgender equality.―HRCは、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの平等権利の達成を目指すアメリカの公民人権擁護機関である。(15単語)
3. ブランドバリュー
良いブランドは、行動規範が明確に決められています。おそらくモラルの規範までも。これらのバリューはブランドミッションを裏付け、ブランドビジョンの達成の手助けとなります。
しっかりとした道徳的価値観を定めている有名企業はHotel Chocolatが良い例です。自社のチョコレート製品にはセントルシアの農業チームから得た純粋な材料のみを使用しています。そして、Hotel Chocolatの農業者たちは全て十分な(市価より高い値段)給料をもらっています。これらのブランドバリューは企業の全体的な道徳的スタンスと上質なチョコレート事業としての持続可能性をバックアップしているのです。
4. ブランドパーソナリティ
人々が親しみを感じやすくするために、ブランドに人間的な特質を持たせる企業が多く存在します。スーパーマーケットは顧客にたくさんの割引や特別価格を提供する節約家のような性格を持っています。このような性格は、可能な限り節約をしたい顧客の心に響きます。ブランドパーソナリティが一貫していれば、顧客も特定のブランドを探しやすいですし、そのブランドで買い物をする可能性が高くなります。ブランドパーソナリティを持つことによって識別しやすくなるのです。
5. ブランドの口調
ほとんどのブランドには言葉があります。ラジオやテレビのCM、新聞の見開き広告などです。あなたのブランドの口調は、ブランドが使うワードで決まります。高級で尊敬されるブランドパーソナリティを目指しているのならフォーマルな口調、顧客により親しみを感じてもらいたいブランドなら「話し言葉」のような口調になるでしょう。
ブランドプラットフォームは一晩で決まるものではありません。あなたのビジネスにふさわしいプラットフォームを作るのには時間がかかりますが、長い目で見ると、一度決まってしまえば持続的でブランドに忠実な顧客を得ることができるのです。
自分に聞いてみよう:
・あなたのブランドのビジョンとは?
・あなたのブランドのミッションとは?
・あなたのブランドの価値とは?
・あなたのブランドの性格とは?
・あなたのブランドの口調とは?
サイトへのお問い合わせ・依頼 / 各種デザイン作成について