世界のロゴデザインのトレンドをチェックしている、海外のデザインWEBマガジン「LogoLounge」より【2004年のロゴデザインのトレンド】を紹介していきたいと思います。(Thank you Bill !! )※翻訳・編集・掲載許可をいただいています。
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2004年 流行したロゴデザインたち
ロゴトレンド1 【グラシン紙】
デザイナー達は、フォトショップを使ってグラシン紙のような見た目を生み出すことに成功しました。
最近改良されたUPSのロゴのように、キラキラしたロゴが多く見られるようになりました。また、これもUPSのロゴのようにこれらのロゴは古いデザインの改良版で、追加されたハイライト部分は新たな命や生まれ変わったロゴを表しているのでしょう。
これらのロゴデザインが目立つことは確かです。キラッと光る部分は、アートエフェクトやアルミホイルなどのパッケージデザインで以前よく見られたものです。このトレンドは20年前のデザインが修復されてメッキ加工されたものなのかもしれません。あるいはデザイナー達が、RBGの環境で必ずしもフラットなデザインを使わなくてもいいことに気づいたのかもしれません。
1.Design for Goldfinger C.S. Hothouse Inc. for Nike 2.Design for Duffy & Partners for IC Corporation 3.Design for Landor and Assosiates for John Deere 4.Design for Futurebrand for Cricket Australia
ロゴトレンド2 【泡】
このトレンドは今年初めて見られました。興味深い点は、泡が必ずしも液体に関係するデザインに使われていない事です。これは水と動きを表す新たな方法であり、水面に広がる輪を作り出す昨年の「しずく」のトレンドが進化したものなのかもしれません。また、今まで通りのイメージである清潔さやリフレッシュメントを表すものとしても使われています。
泡を使ったデザインの面白いところは、円や四角形などの決まった形を作るために使われていない時があることです。様々な環境を表すことができるオーガニックな要素なのです。
1.Design for Karacters Design Group for Clearly Canadian Beverage 2.Design for Dotzero Design for Dot Soda 3.Design for What? Design for Clinigen, Inc. 4.Design for Soloflight Design Studio for Ad Decastro
ロゴトレンド3 【吹き出し】
とても流行っているこれらの吹き出しは、ほとんどが中身が空です。スクリーンに現れるヘルプボックスのようなデザインとワードバルーンが至る所に浮かんでいます。これらはコミュニケーションやアイデアの交換を表しています。
ここ5年間絶えることがなかった、A地点とB地点を行ったり来たりする弧のトレンドを追い越す勢いを持つこれらの吹き出しは明らかにコミュニケーションを表していますが、時には助けにもなってくれます。まるでクライアントとデザイナーが企業についてのコメントに困った時のように、ビューアーが好きな言葉を入れられるようになっているのです。
1. Segura Inc. for Tiaxa 2. Redinwtden for Scribble Toy Design 3. Howalt Design Studio, Inc. for Nextel Communications/Martin Williams 4. Dotzero Design for Hand Talk
ロゴトレンド4 【置き換え・代用】
ワードマークの中の1文字を数字やアートに置き換えることは間違いなく新たなロゴデザインを生み出す方法です。この方法は、あまり文字には強くないけれどタイポグラフィを使ったロゴを作りたいデザイナーたちにとってはとてもお手軽な方法ですし、形にとらわれない方法です。
このトレンドの落とし穴は、上手く作られていないと全く良いものにはならないことで、すでに神秘的な名前の企業を扱う際には特に注意が必要です。ビューアーに「そうか!」と思わせるのではなく、困惑する宿題と挫折感を味わわせるようなデザインです。
1. Great Scott Design for 5 Sisters 2. The Atmosfear for Write On Inc. 3. Kern Design Group for Riverstone Design Studio 4. Glenn Sakamoto Design for Saybrook Capital
ロゴトレンド5 【レターバー】
このトレンドも、文字と視覚的要素が混合したロゴデザインです。これらのデザインは、レトロなファッションで見られるマルチカラーの縞模様から影響されたのかもしれません。
しかし、これらのレターバーの最も面白い部分は色に完全に頼っていることです。「モノクロでも使えるようにしなければならない」というルールを完全に破っています。今では新聞やイエローページでも色が使われるようになりましたから、これはそれほど思い切ったことではなかったのかもしれませんね。
1. Dotzero Design for Audia 2. Newbomb Design for Park City Diner 3. The Mixx for Vertical Group 4. Brian Blankenship for Java Lounge
ロゴトレンド6 【暗示】
ビューアーが関わる事ができるようなロゴデザインを作ることはなんら新しいことではありませんし、その理論の繰り返しはエンドレスです。これは、見せない芸術です。これらのデザインを評価できるほどクライアントと消費者の目が肥えているというのは嬉しい事です。
例えとても素晴らしい出来ではなくでも、見る人はしっかり反応してくれます。でもこれらのロゴはもしビューアーがそれを理解できなくてもロゴとして成り立っていて、これが今も続く成功の鍵となっています。「そうか!」という瞬間は思いがけない利益なのです。
1. Judson Design Associates for The Warwick Hotel 2. Gardner Design for Kroger Convenience Stores 3. McAndrew Kaps for NCAA
ロゴトレンド7 【ピクトグラム】
これらの万国共通の人々はとても多く見られるようになりました。なんの変哲もないシンボルに個性と趣味まで与えることはちょっとした悪戯で、特に若い世代からの人気を得ています。
これらのデザインは、カオスを生み、可能であれば罰当たりなことさえもしてみたいと思う若い世代に好かれています。
1. Rick Johnson & Co. for New Mexico Traffic Safety Bureau 2. TD@ for EMYCO 3. Gardner Design for The Standard 4. Tharp Did It for TDCTJHTVIPC.org
ロゴトレンド8 【腕】
人を表すデザインは多く存在し、その人達の多くは年齢も性別も中間的でビジョンや理解を増やすために大きく腕を広げています。この種類のデザインは人間味と博識のあるロゴを望むクライアントに使われることが多いです。
それぞれのデザインは全く異なりますが、根本的には全て同じです。このトレンドが広告やパッケージデザインにも使われ始めています。
1. felixsockwell.com for None 2. Fernandez Design for Varsity Television 3. Mike Quan/Designation for Fidelis Care
ロゴトレンド9 【人と自然】
これは昨年の「緑」のトレンドが枝分かれしたものです。大手企業たちは、人間が環境にもたらす問題に取り組んでいることを表すためにこれらの色を使っています。
今年は、動物や自然にある物が擬人化され、人間はオーガニックな物へと姿を変えています。ここでは木や鳥(特に鳩)が人間へと姿を変えています。これは全て環境へ向けられた新たな興味を反映していますが、このテクニックはその分人間的な要素を和らげる役割もしています。「見知らぬ人は危ない」という考えが広がるにつれ、企業は消費者から信頼を得るためにさらに努力しなければなりません。
1. Bradford Lawton Design Group for New Heights Methodist Church 2. Greteman Group for Celestial Massage 3. Capsule for Goodnight Moon 4. Dotzero Design for Human Rights
ロゴトレンド10 【洞窟の輪】
Lucent Technologiesのロゴ(図3)はもう何年か見てきましたが、これは昨年の「自然の螺旋」のトレンドが進化したものです。これらのデザインは、自然や予期しないプロセスを扱う際に生まれる秩序のあるカオスを表しています。デジタルプロセスに人間味が応用された様子が見られます。
これはおそらく正確すぎるデザインからの後退ですが、類似したものは少し飽き飽きしてしまうかもしれません。円は結局円なのですから。
1. Futurebrand for Park Hyatt 2. Spin Design for Financial Consulting & Solutions 3. Landor and Associates for Lucent Technologies 4. Richards Brock Miller Mitchell & Associates for Dallas Museum of Nature and Science
ロゴトレンド11 【粒子の集まり】
点や形のグリッドを使ったロゴはとても数多くあります。このデザインはパソコンを使えば簡単に作ることができ、使い古された円や四角形を使ったデザインに全く新しいクローゼットを与えてくれます。結果としてロゴマークが立体的な特性を持つものが多いようです。
これらの粒子は、情報の一部やカオスが企業によって秩序をもたらされた様子を表しています。要素が集まって力を生みます。もしくは、綺麗に並んだ粒子が流動的な動きと方向を持ったようにも見えます。
1. CDI Studios for Connection Power 2. Landor and Associates for Visteon 3. Methodologie for Glides International 4. Landor and Associates for Fortis
ロゴトレンド12 【プリズム】
これは昨年の「透明」のトレンドが変化したものです。MSNの蝶のロゴマークがとても良い例です。プリズムは、人々の見方や考え方がよりおおらかになった様子を意味しているのかもしれません。特に大手企業では常に業務に透明度を求めているのですが、それは企業の方針ではなく消費者の期待に応えるためなのです。
このテクニックはカラー印刷と複製の技術を上手く利用していると言えます。しっかりした線がありながら、色使いはとても素晴らしく遊び心もあり、私たちがここ10年で慣れ親しんできたカラフルなロゴとは全く違ったものです。
1. gardner design for Vizworx Photolab 2. Landor and Associates for Bank Danamon 3. Landor and Associates for Paxonix 4. Segura Inc. for XXX Snowboards
ロゴトレンド13 【メゾチント(版画)】
これをただのデジタル画だと思う人もいるかもしれませんが、これらのロゴデザインはまるで手で表面のテクスチャーをこすり落として作られたような見た目をしています。デザインの風潮は、固くて磨き上げられたデザインから手作り感と人間味のあるデザインへと変わっていっていることがわかります。
1. Richards Brock Miller & Associates for Blue Rino Studio 2. Dotzreo Design for The Neighborhood Daycare 3. Judson Design Associates for Harris County Water District 4. Jon Flaming Design: Objex, Inc.
ロゴトレンド14 【神話】
このトレンドは昨年の「アニモーフィック」のトレンドと似ています。デザイナー達は神話や伝説に再度耳を傾け、特に真新しい企業に歴史を与えています。古代での「芸能人のお墨付き」のような方法です。
デザイナー達は、2つの理由のためにこのデザインで成功しない時があります。一つは、どんなに適切なデザインを使ってもそれが何を意味するか理解されないことがあるからです。二つ目に、神や女神も現代の有名人と同じように知られたくない過去があるかもしれないからです。
1. thomasvasquez.com for The National Network 2. thomasvasquez.com for Starwood Hotel Group 3. VMA for Char-Broilfor Tactix Creative
参考 : LogoLounge ©2004 Logolounge Inc.
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