
個人事業主(フリーランス)になるには?
フリーランスとして働く人の数は年々増加しており、現在の勤務先を退職して開業する人も多くいます。企業などを退職して自分で仕事を始める場合は、開業する場所などを管轄している税務署や県税事務所などに届け出をしなければいけません。
自分で始めることになる業種によっては、届け出をして認めてもらうことができなければ開業できない場合があるので注意が必要です。学習塾などのような仕事は届け出は必要ありませんが、古物商や飲食業などは管轄している役所などに開業届などを提出し認可してもらうことになります。テナントを借りたり自宅などで仕事を始める場合は、管轄している税務署へ開業届を提出しなければいけません。提出先は仕事を始める場所を管轄している税務署になり、確定申告などを提出することになります。
個人事業を始めるにあたって必要な書類
提出する書類は「個人事業の開廃業等届出書」という名称で、どこの税務署でももらうことが可能です。確定申告には白色と青色のがありますが、届け出をする場合にはどちらかを選択することになります。メリットの大きいのが青色申告で、この方法を選んでおくと節税することが可能になるのが大きな特徴です。
青色申告を選択する場合は、開業届と一緒に「所得税の青色申告承認申請書」を一緒に提出することでできるようになります。書類の記入方法は初めての場合は書きにくく感じますが、わからない場合は税務署などの職員が丁寧に教えてくれるので安心です。
税務署などに提出する書類などは、国税庁のホームページからダウンロードすることができます。税務署へ行く前にダウンロードして書類を作成しておけば、書類を提出する時間などを短くすることが可能です。個人事業主として仕事を始める場合は、なるべく早く税務署へ届け出をしなければいけません。仕事を始めてから1ヶ月以内に開業届を管轄の税務署に提出すると決まっているため注意が必要です。
開業に必要な届出書類一覧
| 届出書類 | 届出先 | 期限 | 必須/任意 |
|---|---|---|---|
| 個人事業の開業届出書 | 税務署 | 事業開始から1ヶ月以内 | 必須 |
| 所得税の青色申告承認申請書 | 税務署 | 開業から2ヶ月以内(1月15日までの開業は3月15日) | 強く推奨 |
| 事業開始届出書 | 都道府県税事務所 | 開業から15日〜1ヶ月以内(自治体による) | 必須 |
| 給与支払事務所等の開設届出書 | 税務署 | 従業員を雇う場合、1ヶ月以内 | 該当者のみ |
| 国民健康保険の加入 | 市区町村役場 | 退職日の翌日から14日以内 | 必須 |
| 国民年金への切り替え | 市区町村役場 | 退職日の翌日から14日以内 | 必須 |
青色申告のメリット
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 65万円の特別控除 | e-Taxで電子申告すれば最大65万円の控除 |
| 赤字の繰り越し | 赤字を最大3年間繰り越せる |
| 家族への給与 | 「青色事業専従者給与」として経費計上可能 |
| 30万円未満の一括経費 | 少額減価償却資産の特例(一括で経費にできる) |
| 貸倒引当金 | 売掛金の一定割合を経費計上可能 |
デザイナーが経費にできるもの
| 経費項目 | 具体例 |
|---|---|
| 消耗品費 | ペン、紙、インク、USBメモリ等 |
| 通信費 | インターネット回線、スマートフォン(事業使用分) |
| ソフトウェア費 | Adobe CC、フォントライセンス |
| 書籍・研修費 | デザイン関連書籍、セミナー参加費 |
| 旅費交通費 | クライアント打ち合わせの交通費 |
| 接待交際費 | クライアントとの飲食費 |
| 地代家賃 | 自宅兼事務所の場合、面積按分で一部 |
| 水道光熱費 | 自宅兼事務所の場合、使用割合で按分 |
| 外注費 | 他のデザイナーやカメラマンへの外注 |
| 減価償却費 | PC、モニター、プリンター(10万円以上) |
開業後にすぐやるべきことリスト
- [ ] 事業用の銀行口座を開設する(個人口座と分ける)
- [ ] 会計ソフトを導入する(freee、マネーフォワード等)
- [ ] 名刺を作成する
- [ ] ポートフォリオサイトを公開する
- [ ] 請求書のテンプレートを用意する
- [ ] 契約書のテンプレートを用意する(著作権の帰属を明記)
- [ ] 国民年金基金やiDeCoへの加入を検討する(老後対策)
- [ ] 小規模企業共済への加入を検討する(退職金の代わり)
フリーランスデザイナー特有の注意点
| 注意点 | 詳細 |
|---|---|
| 著作権などの権利面の取り扱い | 契約書で「著作権の帰属」を必ず明記。納品後にクライアントに移転するか、使用権のみ許諾するか |
| インボイス制度 | 課税事業者登録をするかどうかの判断。クライアントが法人の場合、登録しないと取引に影響する場合がある |
| 源泉徴収 | デザイン料は源泉徴収の対象。請求書に源泉徴収税額を記載する |
| 下請法 | 資本金1,000万円超の企業から受注する場合、下請法の保護対象になる可能性がある |
個人事業主(フリーランス)のメリット
個人事業主として仕事を始めると、様々なメリットを受けることができるようになります。青色申告を選んで届け出をしておくと、最大で65万円まで節税をすることが可能です。青色専従者の給料を全て経費として申告できることも、個人事業主で青色申告をするメリットになります。仕事を始めてから利益を得ることができず損益が発生した場合でも、赤字として3年間繰り越して申告できるのもメリットです。開業届を提出すると、個人事業主として様々なメリットを受けることができます。
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