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アイデアの説明の仕方

アイデアとは?自分のアイデアの説明のしかた(原則と5つの構成)


アイデアの説明の仕方

広告デザインの仕事において、よく出て来る言葉に「アイデア」があります。「アイデア」という言葉はとても広く使われており、カタカナ言葉であるがゆえに便利な側面と、曖昧な側面が同居しています。そんな「アイデア」について、様々な側面から言及した記事を今回はご紹介したいと思います。

ニューヨーク在住の戦略ディレクターであり、改革的な雑誌出版者である Mark Pollard 氏の記事を、許可をいただき翻訳・掲載しています。(Thank you Mark Pollard!)

Mark Pollard 氏は今まで60以上の雑誌に携わり、TEDxをはじめとした多くの舞台でのプレゼンテーション経験を持つ、いわば伝えることのプロフェッショナルです。

以下翻訳内容です。


この記事はクリエイティブエージェンシー向けに書かれていますが、このテクニックはどんな場所でも応用できます。

本記事では、

■アイデアとは何か
■どのようなアイデアがあるのか
■自分のアイデアの説明のしかた(原則と5つの構成)

について見ていきます。

 

アイデアとは何か?

常にクリエイティビティの邪魔をするものの一つは言葉です。「アイデア」もまたその一つです。

 

1. 私たちは思考やアドバイスを説明するときに「アイデア」という言葉を使います。

「アイデアが浮かんだよ。今夜はMamakで食べよう。」もしくは、チャーリー・シーンなら「酔っぱらってメキシコまでユニコーンに乗って行くっていう超すげぇアイデアが浮かんだのは俺だけか?」と言うでしょう。

 

2. 私たちは新奇のコンセプトを説明するときに「アイデア」という言葉を使います。

「アイデアが浮かんだよ。人々がクリエイティブプロジェクトの資金を集めて、フォローしてくれるウェブサイトだ。でも持ち株はもらえない。」先ほどのチャーリー・シーンのアイデアだって、新しいコンセプトなのです。…実現可能かどうかという点を無視すれば。

 

3. 私たちは誰かがばかばかしいことを言っているときに「アイデア」という言葉を使います。

「君は何もわかってないな。(You have no idea.)」

最初の2つの例に注目すると、「アイデア」とは、誰かが思考や新奇の概念を持つときに使われていることがわかります。

 

広告代理店における「アイデア」の例

「アイデアが浮かんだよ。Facebookに載せたり、アプリを使ったり、ゲームにすればいいんだ。」

これは「アイデア」という言葉の間違った使い方です。しかし、広告代理店で(「新奇の概念」という意味で)アイデアという言葉が使われてきたことから、しばしばこういった形で本当のアイデアの欠損を示す時があります。戦略的ではないことを言う前に「戦略的」という言葉を使う人のように。次に来る言葉の重要性を増やす効果があります。問題なのは、この方法は(ミーティングの戦術として)使える時もありますが、あまり良い考え方にはたどり着けないことです。

 

広告代理店における「新奇の概念」の例

「アイデアが浮かんだよ。ランナーが走った距離を記録できて、インターネットを通じてお互いの達成距離をシェアして争うことができるツールを作ろう。靴に埋め込まれた機械がコンピューターと話せるようにするんだ。」

この2つの「アイデアが浮かんだ」話を読んでみると、1つはあくびが出るほどつまらなく、もう1つは是非とも制作に参加したいと思わせる内容です。ややこしいのは、広告業界での「新奇の概念としてのアイデア」には

1.ビジネスアイデア

2.広告アイデア

3.ブランドアイデア

4.キャンペーンアイデア

5.コンテンツアイデア

6.新商品のアイデア

…があるようです。

ああ、それから戦略も。(戦略もアイデアです。広告代理店における「アイデア」という言葉はクリエイティブ担当の部署に限られてしまっているのですが…変えなければならないことです)

それと、どこかの賢い人が言う前に言いたいのですが「アイデア(idea)」という言葉の語源は「イメージ(image)」ですよ。…そりゃあ、調べましたよ。

混乱を少なくするために何か別の言葉を使った方がいいのかもしれません。でもこれはまた別の機会にしましょう。

 

なぜアイデアを説明できなければならないのか?

〜しなければいけない。という言葉はあまり好きではありませんが、広告代理店の「クリエイティブ(という言葉もあまり良い言葉ではありません。広告代理店以外での「クリエイティブ担当者」はアートディレクターやコピーライターですよね)担当者」が書類への返答と実績を見せて、アイデアそのものの話をしない時は、アイデアは何なのかを必ず訊きます。これには4つの理由があります。

 

1. 広告の寿命に関わるから

中心となるアイデアを説明できない人は、かわりにフレーズや視覚的なトリックを使ってそれ(例えば特定のフォトグラフィーやアートのスタイル)を実現させるためのアプローチをすると思います。この方法ではわずかな時間しか人の興味を引けないため、そのキャンペーンやプロジェクトの寿命は短いでしょう。

 

2. 広告の裏付けと防御になるから

戦略ベースの作品を守るためには、課題からインサイト(消費者の行動や思惑)、クリエイティブまでの明確な線引きができている必要があります。アイデアがしっかりと説明されていれば、チームがクライアントにプロジェクトを宣伝しやすくなります。また、クライアントとの会話を維持しやすくなるため、プロジェクトの実行に関する問題に邪魔されづらくなります。アイデアや戦略がしっかりと説明されていなかったために、プロジェクトの実行に関する問題から戦略変更に繋がってしまったケースを見たことがあります

 

3. 広告の柱となるから

もしアイデアが遂行だけに関するもの(「3Dタイポグラフィをやりたい」)だと、それの支えになる部分がうまく構成できない場合が多いです。

 

4. 手抜きは感染するから

アイデアがあれば、それを明確にすることは難しくありません。安定した戦略とアイデアがないプロジェクトは、ずるずると進んでしまうことが多いと感じます。

私は書類の提出、待機期間、そしてレスポンスという流れがあまり好きではなく、協力することを好みます。しかし、隔離されたスペースで作業するプランナーが多いために、アイデアの説明に理解を示すことがとても大切です。代理店によっては、実施内容に基づいてアイデアを書きだす場合もありますが、クリエイティブディレクターの観点とアイデアベースの思考と会話によって異なります。

 

戦略がアイデアから孤立しているとき

以前私と、私のクリエイティブディレクターであったVince McSweeneyは、 “戦略とは、広告が自分自身や周りの世界、商品、ブランドを区別できるようなアイデアとなるように洞察することだ”という結論を出しました。この洞察する仕事を担当し、インパクトのある方法で命を吹き込むのがクリエイティブな仕事なのです。

とても分かりやすいでしょう?しかし、戦略とクリエイティブの境界線については議論されなかったりきちんと理解されていないことが多く、自分の役目がどこで始まってどこで終わるのか(終わりがあるとしたら)わからない人たちが多いのです。

Telstra BigpondのCMを見たことがあるでしょうか。

子供「お父さん、なんで中国は万里の長城を作ったの?」
父「万里の長城は…皇帝ナシ・ゴレンがウサギを中国から締め出すために作ったんだよ」

子供の教育不足を恐れる親をドキッとさせるこのCMは、ブロードバンドによって子供の教育だけでなく、親の子育ても上手くいくと示唆しています。

広告代理店によってはプランナーがわかりきっていることをします。「簡単な」「パフォーマンス」「信頼」「自信」などという言葉が企画書によく見られます。これはプラニングではありません―しかし、代理店におけるプラニングの在り方の違いだったり、クリエイティブ担当の人間が他の人が問題解決をするのを嫌がるからであったり、様々な理由があります。

さて、戦略のプロセスは問題・環境・顧客・インサイト(消費者の行動や思惑)の把握、そして観点の変え方のアイデアを練ることです。

クリエイティブプロセスの仕事は、この問題を直接(広告を使わない方法)解決するか、インサイトと観点のシフトを大げさに表現するかのどちらかです。

 

どのようなアイデアがあるのか

クリエイティブエージェンシーが使うアイデアのタイプには以下のようなものがあります。

 

1. ビジネスアイデア:その企業が行う新奇事業

2. ブランドアイデア:その企業の新奇事業の表し方

3. ブランドキャッチコピー:企業が象徴することを短いフレーズで表したもの

4. キャンペーンアイデア:広告アイデアとキャンペーンアイデアが別々の場合、通常キャンペーンアイデアは広告アイデアのサブセットや短期間での実施である

5. 広告アイデア:すべてのコミュニケーションと関わりの中心となる考え

6. 非広告アイデア:広告を使わずに問題解決をするコンセプト―広告されることもある

7. 実行するためのアイデア:実施するにあたっての重要ポイント

 

このリストを読んで、様々なリスクがあると感じました。自分たちの議論しているものの明確な定義を知らない場合、会話がきちんとした方向性を持たなくなります。少し例を見てみましょう。

WWFのEarth Hourキャンペーンの内容をざっくりとまとめてみました。(ちなみに、私は彼らと仕事をしたことがあり、成功を祈っています)

1. ビジネスアイデア:人間から環境を守ること

2. ブランドアイデア:地球を生かすこと

3. ブランドキャッチコピー:「生き生きとした地球のために」※日本版は、「青い地球を、未来へつなぐ60分」

4. 広告アイデア:WWFにマクロ広告のアイデアはなかったように思います(パンダのロゴはマクロ広告ではありません)

5. 非広告アイデア:Earth Hour (地球の時間)―地球が1時間だけ電気を消す時間を作ります

6. キャンペーンアイデア:Vote Earth (地球に一票を)―電気を消すことによって起こる気候変動の大切さについての一般投票(2010年)

7. 実行するためのアイデア:Shepard Fairey(投票を呼び掛けるポスター)風のポスター

 

Old Spice(男性向けコロン)-これも個人的な見方です

1. ビジネスアイデア:男性たちを男らしく香らせる(臭わせるのではなく)

2. ブランドアイデア:本物の男性のエッセンス(正確なフレーズは覚えていませんが、こんな感じだったと思います)

3. ブランドキャッチコピー:君もこんな香りになれる(The man your man could smell like)

4. 広告アイデア:男性は皆、Old Spiceな男性になりたいと望む。(異なるキャンペーンでこれが繰り返されているため、これが広告アイデアであると思われる)

5. 非広告アイデア:該当なし

6. キャンペーンアイデア:セットチェンジ

7. 実行するためのアイデア:Old Spiceマンが様々なセットを何事もないように歩きながら、ものすごく男らしく商品を説明してくれるというもの。

もしOld Spiceのビジネスアイデアが男性たちを男らしく香らせる(私が作ったフレーズです)ことなら、このアイデアは他の分野へ拡大できる可能性があります。中心的なアイデアは変わらぬまま、様々なことを探ることができそうです。

 

 

アイデアの説明の仕方

では本題の「自分のアイデアの説明の仕方」ですが…

アイデアを説明する際の第一原則

1. “アイデア” と “それがどうやって可能になるのか(具体的なアイデアの作用)” を別々に考える

「それでこうなって、これをクリックするとモニター上に鳥が現れて…オッタ―(Otter Computer)がウィンドウを叩くんだ。…そう、本物のオッタ―(カワウソ)が…君の家のウィンドウ(窓)をね。カワウソの飼育をしているんだ。」これではわけがわからないでしょう。アイデアそのものと、それが人とどうやってインタラクティブになれるのかは別々に考えるべきなのです。【ここでは言葉遊びが2重に使われているのでわかりづらい翻訳になってしまいましたが、最初はデジタルスクリーンの話をしていたはずなのに、いつのまにかカワウソの飼育の話に…。要するにアイデアとそれのかかわり方を別々に考えないと話がごちゃごちゃでわからなくなる、ということです】

 

2. ラベルを活用しよう

自分のアイデアを「アイデア1」や「方向1」とラベリングするのではなく、クリエイティブな名前をつけましょう。これは抵抗しろと言っているのではなく、感情的な話です。自分のアイデアをラベリングしないとどうなると思いますか?クライアントが代わりに名前をつけることになります。そして素晴らしいアイデアはただの「小っちゃいアイデア」となってしまいます。「実施」の要素の中で最もインパクトがあったものがアイデアになります。WWFのEarth Hourはなかなか良いラベルですね。

 

3. ログラインを活用しよう

「実行するためのアイデア」以外の部分を、25ワード以内でどう説明しますか?ハリウッドではログラインが使われています。Earth Hourの場合は、「地球が1時間だけ電気を消す時間を作ります(we’re going to get the world to turn their lights off for an hour)」

知っているものを1文で説明することで練習できます(「アバター」や「インセプション」などの映画や、歌手、好きな企業などで試してみましょう)。

 

4. 焦らずに、繰り返すこと

しゃべりすぎないこと。早くしゃべらないこと。自分が必要だと思うより少なくしゃべること。時間を、ゆっくり、しっかり、かけましょう。プレゼンを通してキーワードを数回繰り返し使うこと(7回くらいが良いと言われています)。

もし可能なら、アイデアを見せましょう。人々(顧客)にアイデアを暗示したり、説明してみましょう。自分のアイデアの考え方から脱却しましょう。あなたが主役ではありませんからね。あなたがそれは違うと思っていることは知っていますよ。でもあなたは1度だって主役ではないのです。

 

5. 他人に自分の文を終わらせてもらうこと

間を置くことは、人々がアイデアを取り込み、それぞれのメンタルの中で消化しようとする時間を意味します。自分がプレゼンしている途中で、聞き手の誰かが「そうするとそれは…」と言い始めたら、自分をほめてあげてください。それが目的です。その話を聞いてあげてください。間を置くことで変化が起きます。カウンセラーがよく使う方法…らしいです。

 

6. セッティングを考えること

本当にアイデアを実現したいのなら、いつ、どこで、どれくらいの期間実施するのかを考えましょう。匂いは?音は?その他の感覚は?夜から?朝から?家で?店舗で?

 

7. プレゼンの直前に自分のプレゼンを誰かに変えさせないこと

…ほんとにひどかったり間違っている場合を除いて。

 

8. 注意深く、自信を持つこと

どちらも人に伝染します。恩着せがましかったり自分勝手になることは避けましょう

 

9. 道しるべを作って、印象強くすること

プレゼンをしているときに忘れてはならないのが、オーディエンスがあなたのような考え方で生きてきた人たちではないということです。「道しるべ」を作れば、オーディエンスの注目を集められるだけでなくオーディエンスがあなたの言っていることを理解しやすくなるのです。

時には、オーディエンスに私が今から何を話すのか、それをどうやって実行するのかを最初に話してから、話をすることがあります。「今日は15歳の女の子にラグビーリーグを好きになってもらう方法を話します。それにはA、B、Cが必要です。そしてこれが…。」

そして時には、「道しるべ」を作ってプレゼンの段落をわかりやすくします。「これが今日話したかったことです。これがなぜ大事なのかという理由はこうです。これをするにはこうします。」

プレゼンをするときにブログのライティングスキルを多く使います。特に数字を使います:「Xについてあなたが知るべき3つのこと」(「アイデアの歴史」という本に、脳は3,5,7の数字を最も好むと書いてあったため、これらの数字を使うようにしています)。これらの数字は脳に「これらのキーポイントに注目しろ」と言うのです。また、この考え方にたどり着くまでにたくさんの思考をより分けなければならないため、情報の大切さもわかります。

 

10. 覚えてもらうこと

ブログを書く時と同様に、「~の方法」や「なぜ~」などの反直感的なヘッドラインによく使います。反直感なアプローチは人々の興味をそそり、彼ら自身の思考をスタートさせるだけでなく、あなたのアイデアを覚えてもらえる機会にもなります。「~の方法」と「なぜ~」のあとは「安心してください。私がこれから答えを教えますから」と書くのです。

プレゼンのフォーマットも、しっかり考えて作りましょう。オーディエンスはどのようなものを好み、どれくらいの限界まで挑戦できるのか。パワーポイントはもちろんデフォルトですが、それに限ることはありません。スクリーンとオフスクリーン(ボード、配布物)を使ったプレゼンはオーディエンスの注目を集め、五感を刺激する(見る、聞く、触る)ので効果的です。

パワーポイントを使うなら、それが画像を含んだワード文書に過ぎないということを忘れてはなりません。あなたがプレゼンテーションなのです。その他は全てサポート要素です。

典型的なプレゼンのフォーマットがないピッチに参加したことがありますが、プレゼンターは小道具を使って要点を表し、専門家も観客も物理的に参加していました。 どれくらいのシアター要素をプレゼンに入れるかは、良く考えなければいけないことです。生意気でなければやりすぎてもいいのです。

 

11. リハーサルすること

プレゼンをリハーサルしてください。書いて、磨いて、職場への道のりで自分自身にプレゼンをしてください。たくさんの人を目の前にして不安になってもスラスラ出てくるように、完全に自動的にプレゼンできるようになってください。

 

12.一瞬で勝負を決めること

説明されすぎたアイデアが買われたことは見たことがありません。人々があなたの説明を理解するか、理解しないかしかありません。それは数秒で決まります。一瞬でインパクトを生まなければなりません。

 

13.アナログでプラニングすること

私はコンピューターの前でプレゼンを作り始めることはしません。これは危険な罠です。集中すべきはあなたのストーリー構成です。紙と鉛筆から始めましょう。

i. 聞き手が誰なのか、彼らについて洞察したことをまとめる

ii. 彼らに最も理解してほしいことを書きだす

iii. 彼らに何を提案するのかを書きだす

iv. マクロから始める:あなたの議論に必要不可欠なキーポイントを1/3/5個書き出す―そしてそれらを裏付けるポイントを1〜3個書き出す

v. 抜粋:要らない、説得的ではないと思う箇所を線で消す

vi. どの箇所に演出が必要なのかを定める

vii. 緊張する場合は、手書きでまとめる

viii. 手書きでまとめて、何度か練習したら、その他のキーポイントに戻る

ix. プレゼンにメモやカードを持ち込むのはやめましょう―何を言い忘れたか心配になり、邪魔になります(言い忘れた部分を知っているのはあなただけなのですから、気にしないで)

x. プレゼンをオーディエンスを目の前にしてから始めるのか、その前から始めるのかを決める―そして、プレゼンの後はどうなるのかも。

 

アイデアの説明をする際の5つの構成

I. ハリウッド式

脚本についての本を読み、ハリウッドでは物語をどうやって伝えているのかを学ぶのは本当に価値があります。

i. ハイコンセプト:舞台となる場所の簡潔な説明

ii. 先例:恋人たちの予感(古き良き恋愛映画)とアバター(最新技術を駆使した映画)の融合

iii. キャラクター:メインとなるキャラクターと彼らの動機の紹介

iv. プロット:オーディエンスに物語を聞かせながら、プロットのキーポイントを説明

ストーリーテリングが良いと思う映画を見てみましょう。アイデアは盗むものです。

 

II. 古典的なアリストテレス式

ハリウッドでは未だにアリストテレスのテクニックを使っています。私も愛用しています。紙とペンを使ってマップアウトします。

i. プレゼンの物語:例えば、「数分で洪水を食い止められる新技術を紹介します」(実際にはもう少し面白い話がいいです)

ii. 3つのポイント:自分の議論をまとめる3つの基礎構成を使います(アイデアの説明は議論をすることと同じです)この洪水を食い止める技術の話では、3つの基礎構成は…

a. 洪水の恐ろしさを伝える(洪水の映像、インタビュー、BGMを含んだ3分間の動画を見せて洪水がどんなものかわかってもらう)
b. 解決策を見せる(どうやってそのアイデアを思いついたのか、どう機能するのか、どれくらいユニークなアイデアなのかなどを説明)
c. あなたの望みを言う(彼らから何を望むのか、彼らにとってのメリットは?)

iii. 終わり:プレゼンの内容を手短におさらいしてから、質疑応答へ(セールス業界の人間は「yes/no」で答えられる質問をしません。例えば「あなたのクライアントのどなたがこの技術を使えますか?」)

 

III. エレベーター式

15秒でアイデアを説明してください。

i. ご存じですか?:「洪水がどのようにして農家を壊してしまうかご存知ですか?」

ii. 解決策があります:「水を吸い出して干ばつしている地域に移動させるウィジェットを開発しました。」

iii. 質問「もっと知りたいですか?」

 

IV. ビジョナリー

このテクニックでは、感情を操ります。

i. 問題:この問題を解決できたらどんなにいいでしょう…(感情的な動画を見せたり、どこか見学に行ったり)

ii. 解決策:こうすれば、できます。

iii. アクション:あなたにもこんなことができます。

 

V. PechaKucha式

これは構成というよりはフォーマットの話です。IgniteとPechaKuchaは短い時間でプレゼンをするファストプレゼンイベントです。パワーポイントが使われることが多いですが、1スライドにつき20秒しか時間がありません。

このアプローチはビジネスでとても役立ちます。時間制限があることで、人々があなたの話を聞きやすくなります(Xの方法を5分で説明します:無駄にする時間も少ない)。時間制限があることで良い緊張感があるプレゼンになります(プレゼンターが忘れたりしてしまったらどうなるのだろう?と思わせる)。あなたが本気で物語を構成を考えられるようになっているのです。

 

おさらい

1.1文でアイデアを説明し、それを短く、簡潔にしましょう。そしてそれを誰かに説明して、何についての説明か当ててもらえるかやってみましょう。

2.プレゼンイベントに参加しましょう。

これくらいで今日は十分ですね。もっと例や宿題が欲しい人は教えてください。

 

Thank you Mark Pollard!

Twitter @markpollard

WEB SITE http://www.markpollard.net/

 

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