洋菓子のギフト包装にマッチするシックなパッケージデザイン
深い濃紺をベースに天面は中が見えるようにフィルム窓のある形状です。側面には花のイラストを配置しました。
シックな輝きを放つ白とブルーの花
色数を抑えた白とブルーの花のイラストは、リアルなタッチで描かれ、背景の濃紺と溶け合うようにパッケージを彩っています。華やかな存在感を持ちながらも、2色の花に限定することで、よりシックに凛々しく、格式高いイメージを表現できています。
寒色系の統一でお菓子を主役に
また、パッケージ全体を寒色系のカラーで統一することで、窓から覗くお菓子の彩りが鮮やかに強調され、お菓子自体がしっかり主役に見えるパッケージになっています。
柔軟なデザイン展開
サイズは横幅が広いダブルタイプとその半分のシングルタイプを使い分けられるようになっています。シングルタイプは黒の地紋に花が映える上品なデザインのスリーブを別途制作し、より華やかに、プレミアム感のあるデザインで仕上げました。
※このデザインはサンプル作例です。広告イメージは実際の団体・組織・人名とは関係ありません。
プレミアム感のあるギフトパッケージデザインのポイントについて
デザインには大きく分けて2つの役割があります。
- 機能性を高くすること
- トーン&マナーを演出すること
『機能性を高くすること』とはデザインしたモノが伝えたいことをより伝えやすくするための役割のことです。ポスターやチラシといった、掲示物系のデザインでは、機能性を高めることの比重が高くなります。
『トーン&マナーを演出すること』とは、デザインしたモノの世界観や属性を伝える役割のことです。クラシックコンサートのパンフレットや商品パッケージで比重が高くなります。つまり、パッケージデザインにおける重要な役割は『商品の世界観や属性を伝えること』になります。
作例は『パティスリーのギフト向けパッケージ』のサンプルです。世界観や属性を分けてデザインの構成を考える場合、以下のように定義できます。
- WHO…パティスリー
- WHAT…商品(スイーツ類)
- WHEN…ギフト(贈り物)
WHEREとWHYは贈る人の役割ですね。大切なデートや記念日、日頃の感謝などを込めて贈られると思います。私たちデザイナーができることは、大切な贈り物のメッセージ性をより強く演出することです。作例のサンプルを制作する際、次の2つのポイントを意識しました。
- トーンONトーンの効果を最大限に引き出す
- ギフト用パッケージに求められる汎用性を考える
『パティスリー×洋菓子ギフト+プレミアム感』を演出するためのデザイン制作のポイントについて、お話していきたいと思います。
トーンオントーンの効果を最大限に引き出す
トーンオントーンは直訳すると「トーンの上にトーン」という意味になります。ファッション業界でも使われているデザイン手法で、なじみのある方も多いかもしれません。トーンオントーンの強みは、デザインのメッセージ性をより強くできることです。
礼服のような黒のトーンオントーンで統一されたファッションは、儀礼的なスタイルであることをより印象付けます。医療系のユニフォームでは水色や白といった淡色のトーンオントーンで清潔さや誠実さの印象を高めています。
ギフトに求められるメッセージは「大切な人への感謝の気持ちを伝えること」です。感謝の気持ちをモノに置き換えて渡すものが贈り物です。
作例のギフトパッケージでは、商品をより色鮮やかに見せるために、ネイビーカラーのトーンオントーンデザインを採用しました。パッケージ全体を濃いネイビーで統一し、花柄にトーン違いのネイビーを使うことで、花=贈り物という印象を高めています。
花=贈り物というイメージは多くの人が持っているものです。パッケージに花を入れることで、贈り物であるというメッセージがダイレクトに伝わるようにしました。
トーンオントーン×花という組み合わせはギフト系パッケージデザインの定番です。明るい色のトーンオントーンをあえてダークにすることで、より洗練された「大人の贈り物」という印象も高めています。
ギフト用パッケージに求められる汎用性を考える
ギフト用パッケージと一口に言っても、ギフトを贈るタイミングやパッケージ内に入る商品によっては複数の種類が必要になることもあるでしょう。男性向けや女性向け、子ども向けといった属性の違いはもとより、卒入学や入退社、お歳暮やクリスマスなど季節も考える必要がありますよね。
ギフト用パッケージをデザインする場合、デザイナーとして「汎用性」を考えます。凝りすぎたデザインは使い所が限定されてしまうものです。逆にシンプルなデザインはどのようなシチュエーションでも使いやすいものです。
作例のギフトパッケージサンプルの場合、ネイビーカラーと花という組み合わせは男性向け、女性向けの両方に使えます。また、贈る季節やタイミングもあまり選ばないため、多くのシーンで使えるというメリットがあります。
確かに、季節や贈る相手の属性に応じてパッケージを変えることは有効なことです。
ただし、ギフト用パッケージはデザインや加工に関してコストが高くつくものです。季節ごとや属性ごとに10種類のギフトパッケージを作るとなると、相応のコストがかかってしまいます。汎用性の高いデザインはコストの抑制にもつながるでしょう。
制作パッケージデザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
お持たせに最適なシックで美しいパッケージデザインですね。
自分へのご褒美にもぴったりなデザイン
濃いネイビーのパッケージはエレガントで清潔感があり、どんな色のお菓子を入れても美味しく見えそう!格調高いブランド食器のような洗練されたカラーが特徴的です。フラワーアレンジメントが大胆にあしらわれているのも、パッと目を惹きます。大切な人へのお持たせにも、自分へのご褒美にも、持ち帰るのが楽しくなりそうなパッケージです。白やブルーを基調として落ち着いたカラーなので、持参する場所をあまり選ばず、オールマイティに求められそうです。
ネイビーと黒のコントラストがさらに贅沢な印象をもたらす
黒のスリーブがつくと、さらに高級感が出てグレードアップした印象です。特別なスイーツというイメージを演出できるパッケージは、特別な手土産を探す人に喜ばれそうですね。色あざやかなマカロンだけでなく、クッキーやロールケーキ、バームクーヘンといった焼き菓子をセットしてもおしゃれなのではないでしょうか。透明なセロファンごしに中身が見えるので、セットするスイーツの種類で表情の違いを出せるのも魅力です。
“スイーツの宝石箱” 商品を彩るパッケージデザイン
パッケージデザインは、それ自体が美しさを持つだけでなく、その中に収められたスイーツたちの鮮やかな色彩を引き立てる役割も果たしています。深みのある濃紺の背景に白と青の花々が咲き、見る者の目を惹きつけますね。
・深い色彩の語る物語
色彩の選択はこのパッケージデザインの重要な要素の一つで、まるで深海のような神秘的なネイビーブルーは洗練さと品格を演出します。一方、白とブルーの花々はエレガントさをさらに引き立て、全体的な印象を一層リッチにしています。
・スイーツを引き立てるデザイン
パッケージの窓から垣間見えるスイーツの色と形が、深い色彩の中で一際引き立つようにデザインされています。これにより、お菓子が主役となり、まるで宝石箱のような存在感を放つことができます。
・サイズの選択肢の魅力
さらに、提供されるサイズの選択肢は、購入者のニーズにより柔軟に対応できるという利点を持っています。黒のスリーブが追加されると、パッケージはさらに豪華で高級感のある見た目に変身します。これにより、その日の気分や贈り物の目的に合わせてパッケージを選ぶことができます。
このパッケージデザインは、一目で洋菓子の美味しさと高級感を感じさせるため、贈り物にするだけでなく自分へのご褒美としての購入にも最適ではないでしょうか。美しいデザインと機能性は、パティスリーのギフトパッケージとして、一際目を引く存在となります。
※掲載デザインサンプルのモックアップはイメージです。実際の製品・パッケージと仕上がりが異なる場合がございます。