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商品パッケージの持つ様々な役割とは

パッケージと流通

商品パッケージが持つ役割は様々ありますが、そのなかでも大事な役割は商品の保護です。

消費者のもとに届くまで商品の品質を維持する事は、提供する側にとって責務と言えます。そのため商品は、パッケージ、つまり容器や包装に包まれている(守られている)わけです。

 

商品を害から守る

輸送

商品を害する要因は大まかに2つあります。1つは外部の衝撃や熱など自然的な害、もう1つが異物の混入や人の悪意やミスによる外部的要因の害です。

前者は流通の際に発生する事が多いため、それを防ぐためにパッケージの材質やサイズなどに注意して開発されます。発売前に様々な環境で輸送テストを行うこともあります。

しかし、外部的要因(包装前・流通後)の保護はより難しくなります。製造の段階やパッケージの欠陥で異物が混入するケースは現在でも報告されており、人の悪意やミスによる害も度々発生しています。

フィルム包装

食品に異物を混入する事件は、過去にいくつも起こっています。自然発生的な異物の混入は、包装技術の向上や製造管理の厳格化などの工夫で防ぐ事はできますが、人の悪意による害の防止は難しくなります。対応としては、細工がされたら一目で分かるようなデザイン性にする等が考えられます。食品の小包装等は防止策の一つと言えるでしょう。

厳格な管理が求められる医療関係のパッケージであれば、一度封が開いたかどうかが特に分かりやすい仕様のものが多くなっています。

 

消費者に情報を提供する

ブランド力とデザイン

商品パッケージのデザインの役割は、情報の提供にあると言えます。

消費者へ購入を促すためには印象に残るようにアピールしなくてはなりません。チラシやWEBサイトにSNSなど、商品の情報を伝える場は多いですが、商品そのものに情報を付加させる手段ほど優れたアピールはありません。

そもそも現在の法律では、商品に必要な情報を提供する事が定められています。バーコードや商品の成分表示・取扱注意などです。これらを踏まえて、さらに商品の保護という目的を達成しつつ、限られたスペースでデザイン性を発揮しなくてはなりません。

 

商品のブランドイメージを構築する

商品パッケージの陳列棚

商品パッケージのもう一つの重要な役割は、商品のブランドイメージを構築することです。パッケージデザインは、商品が持つ特徴や魅力を視覚的に表現するために用いられます。例えば、高級感や清涼感を表現するために、パッケージに特定の色や素材を使用することがあります。

また、パッケージデザインは、商品が所属する市場やターゲット層を考慮して開発されることがあります。例えば、子供向けの商品であれば、鮮やかな色彩や可愛らしいイラストが用いられることがあります。

スーパー

さらに、商品パッケージは、販売店舗での陳列や販売促進にも重要な役割を果たします。パッケージの形状や色、デザインが店頭で目立つように工夫されていることがあります。また、パッケージに特典やキャンペーン情報を記載することで、消費者の購買意欲を高めることができます。

商品パッケージは、商品の保護や情報提供だけでなく、商品の魅力やブランドイメージを表現し、販売促進にもつながる非常に重要な要素です。そのため、デザイナーは、商品の特徴や魅力を最大限に引き出すようなパッケージデザインを考える必要があります。