都市開発と災害対策の二大テーマをバランスよく見せる合同展示会のポスターデザインです。
ポスター紙面を斜めに分割し、左側を都市開発、右側を災害対策というように分け、テーマに合わせたデザインで紙面を構成しました。
都市開発のデザイン表現
都市開発は、街の写真をパズルのピースを組み合わせたようにトリミングし、いくつもの企業や人々のつながりで街が作り上げられていく様子が表現されています。
立体的でわかりやすい災害対策のデザイン
一方、災害対策の方は、災害ごとに立体的なイラストを使い、一目でどのような災害に対応しているかがわかるようなデザインです。二つのテーマの間には斜めに展示会会場の写真や街並み、現場で働く人々のイメージ写真などを並べ、二つのテーマの共通項となるように配置されています。下段は白場を設け、開催日時などの情報の他、同時開催される他の展示会についても紹介しています。
2つのテーマをバランスよく表現する合同展示会ポスターデザインのポイント
合同展示会は協賛企業も多く、テーマが1つに絞られていない場合が多いです。2つ以上のテーマをデザインするとなると、個性を出しながらも統一感が必要になり、バランスが難しくなります。
テーマの明確性とバランス
だからこそ「テーマやイベント内容をわかりやすく伝える」というポスター本来の目的を見失わないように意識しました。2つのテーマをバランスよく調和させるために、対比と調和のバランスをメインに考えたこともポイントの1つです。
レイアウトとカラーの調整
レイアウトを2分割し、範囲を区切ってデザインすることで全体にメリハリを出しています。また、タイトルカラーの対比が2つのイベントがあることで直感的に理解できますが、それだけでは2つのテーマが分裂した印象になります。それぞれが繋がっているという「調和」をとるために、背景色のトーンを合わせています。
総合的な対比と調和を意識することで、2つのテーマをバランスよく表現する合同展示会のポスターデザインが出来上がりました。
制作ポスターデザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
パズル風レイアウトと柔らかいイラストのMIXが優れたポスターデザイン
予想される災害はマイルドなイラストで表現
浸水や山火事、雪の被害に地滑り、竜巻、津波。これらの災害は想像するだけで恐ろしいものですが、実際に体験した人にとっては見るだけでトラウマが蘇ったり気持ちが昂ぶったりする可能性があります。本デザインは、そのような刺激をできる限り抑えたマイルドなイラストをあしらっていて、リスクについて冷静に考えることができるようなポスターになっています。あえて災害の様子を簡略的に描くことで、恐ろしさを和らげているのがポイントですね。ショックを回避しつつ防災意識を喚起させるデザインです。
パズル風のレイアウトで都市開発をイメージ
災害はイラストで表している分、災害対策や都市開発は実際の都市の様子や現場で活動する人の写真を多数あしらって、リアルな実感を伴う内容にまとめています。都市の遠景をパズルのピースで切り取る意匠は人々の暮らす街がどのように開発されて発展してきたか、それを思い起こさせてくれるよう。写真の空の色とタイトルの色がマッチしていて、さまざまな要素が詰め込まれつつもスッキリした印象にまとめられています。九州のシルエットがあしらわれているのも素敵なワンポイントですね。
二つのテーマをバランスよく表現したデザイン
・ポスターデザインのコミュニケーション力
このような二つのテーマをバランスよく表現するポスターデザインは、重要なコミュニケーションツールとなります。ポスターデザインの目的は、展示会に参加する人々にテーマやイベントの内容をわかりやすく伝え、会場への参加を促すことです。
・斜め分割の効果
ポスターは斜めに分割されたレイアウトで、都市開発と災害対策の二つのテーマを強調しています。左側の都市開発は、街の写真をパズルのピースのように配置し、企業や人々が街をつくっている様子を表現しています。右側の災害対策は、立体的なイラストで災害対応を表現し、視覚的に訴えかけるデザインになっています。二つのテーマを分ける斜めの線は、それらのテーマの境界線となっており、会場に行く前にポスターを見た人々に、展示会がどのような内容であるかを明確に伝えています。
・詳細情報と参加促進
また、下部には展示会の詳細や同時開催される展示会についての情報が記載されています。これにより、ポスターを見た人々を展示会に参加することを促し、より多くの人々が展示会に足を運ぶことができます。ポスターデザインは、視覚的な情報伝達の重要性が高まる現代社会において、未だ重要な役割を担っています。
※掲載しているパネル / ポスターデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際の用途・サイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。