
やさしいピンクを基調にしたマタニティ通販カタログの什器デザインです。
女性と深い縁がある色といえば「ピンク」を思い出す人が多いと思いますが、ピンクは単に、優しそうな印象がなんとなく女性らしいイメージを思い起こさせるというだけでなく、女性ホルモンを活性化させる効果を持っているそうです。
ピンク色を中心としたデザイン
ですから、ピンクは、妊娠中の女性にとっても特別な色。この、マタニティ通販雑誌の什器も、大切な時期の真っただ中にいる女性を包み込むような「ピンク」で全体をデザインしました。
マタニティモデル写真を表紙風デザインで
もっとも目につくPOPの部分は、マタニティモデルの写真をメインにし、雑誌の表紙風にお洒落にデザインしました。全体がほんのりピンクがかり、淡く優しいイメージに仕上がっています。


マタニティ向け什器に求められる「手に取りやすさ」の設計
店頭什器の役割は、カタログやリーフレットを目立たせることだけではありません。特にマタニティ向けの什器の場合、設置場所と利用者の身体的な状況を考慮した設計が求められます。
妊娠中の方は、体幹のバランスが変化するため、前かがみの姿勢やしゃがむ動作が負担になりやすいという事実があります。什器の高さや傾斜角度は、立ったままの姿勢で無理なくカタログを引き抜ける位置に設定するのが理想です。什器のデザインというと装飾面に意識が向きがちですが、対象者の身体的特性に合わせた寸法設計こそが、実際の使用場面での満足度を左右します。
雑誌の表紙風デザインが購買心理に与える影響
POPをあえて雑誌の表紙のように仕立てるデザインには、明確な心理的効果があります。書店の雑誌コーナーで表紙を見て中身を確かめたくなるのと同じように、什器自体が「読んでみたい」という衝動を呼び起こすきっかけになります。
通常の什器POPが「ここにカタログがあります」という告知に留まるのに対し、表紙風のデザインは「このカタログの中には自分に関係のある情報が載っている」という期待感を生みます。マタニティモデルの写真を使っていることで、ターゲット層にとって自分ごと化しやすくなり、わざわざ什器の前で足を止めて手を伸ばすという行動に結びつきやすくなるのです。
ピンクの使い方 ── 甘すぎない「中間色」の選定
ピンクと一口に言っても、ビビッドなマゼンタから淡いサーモンピンク、くすみ系のダスティピンクまで幅は広く、それぞれが与える印象は大きく異なります。ベビー用品に使われる原色に近いピンクは元気な印象ですが、什器全体をその色調で塗ってしまうと視覚的な主張が強すぎて、売場の中で浮いてしまうリスクがあります。
この作例では「ほんのりピンクがかった」柔らかい色調が選ばれています。白に限りなく近いピンクは、百貨店やショッピングモールのような落ち着いた売場にも馴染みやすく、周囲の什器やディスプレイと調和しながらも、ピンク特有の温かみでさりげなく存在感を保てます。色の濃さを「気づくか気づかないか」の境界線あたりに設定するのは、控えめながらも効果的な色彩設計の手法です。
什器デザインにおけるカタログとの世界観の統一
什器はカタログの「入れ物」であると同時に、カタログの世界観を予告する役割も担っています。什器のデザインテイストとカタログの表紙が大きくかけ離れていると、手に取ったときにギャップが生じ、ブランドとしての一貫性が損なわれます。
この作例では、什器POPがカタログの表紙デザインと連動する形で制作されています。什器で受けた印象がそのままカタログの中身にも引き継がれるため、手に取った方は違和感なく誌面に入り込めます。什器→カタログ→商品ページ→購入サイトという一連の導線を途切れさせないためにも、什器の段階からカタログの色調・フォント・写真のトーンに合わせておくことが重要です。
制作什器デザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
パステルピンクの存在感が華やかな什器デザイン
全体が優しいトーンで統一されてスッキリ見える
POPから台座まですべて優しいパステルピンクで統一された雑誌スタンドのデザイン。組み立て式でも継ぎ目を意識させないデザインがスッキリして見えます。雑誌の表紙ともトーンがそろっていて一体感もありますね。刺激の強い色がないので、体を労って日々の暮らしを送りたい妊婦さんにぴったりにデザインではないでしょうか。
マタニティモデルの柔らかい表情に思わず近づきたくなる
POPに大きくレイアウトされたマタニティモデルは、スタンドと同系色の衣装をまとって、メイクもヘアスタイルも柔らかいイメージにまとめられています。ふんわりとベールのかかったような写真に、思わず近づいて表情を見たくなりますね。全体が同系色でまとめられたスタンドは、遠目から見てもよく目立ちそうです。カラフルにしたり派手なPOPにしたりしなくても、目立つ什器デザインは作り出せるというひとつの好例といえるのではないでしょうか。
VOICE ※第三者による感想です
神秘的なピンク色が優しく語りかけてくれるよう。
優しいピンク一色の什器ですが、かすかに青みがかったピンクのため、神秘的なイメージにも感じました。ピンクだけでまとめるとターゲットの幅が広がり、色合いによっては「若い女性」をターゲットにしてしまうこともあるかもしれません。
ターゲットへの訴求
ですが、曖昧なピンクやビビッドなピンクを避け、落ち着きのある柔らかピンクにすることで、「妊娠中の女性」という限られたターゲットにアピールできるようになっています。マタニティモデルを大きく掲載することで、より伝わるように。
写真との調和
ただし写真が目立ちすぎないよう、什器のカラーにとけ込むよう調整されています。写真だけが目立ち過ぎることがないため、場所を選ばず置きやすいかもしれません。人物の写真は良くも悪くも視線を集めてしまうもの。あえて色合いでぼかすことで強くアピールし過ぎず、そっと妊娠中の女性にだけ優しく語りかけているかのように感じました。
統一感と存在感の両立
人通りの多い街中や駅の中で見つけたとき、なんだかホッとさせられる什器デザインだと思います。本来は目立たせるための写真だけでなく、足元や中まで同じ色で統一したことで、他にはない存在感を放つ什器になったかと思います。
※掲載デザインサンプルのモックアップはイメージです。実際の製品・パッケージと仕上がりが異なる場合がございます。
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