ビジネスパーソンの必須アイテム「名刺」
社会人のみなさんが毎日持ち歩いているもの。特に初めて会ったひとなどには必ず挨拶と同時に取り出されるアイテム。両手で大切そうに持たれて、人が頭を垂れて受け取るポーズの先にあるのは、名刺です。
日本での名刺の扱いは特別?
日本の名刺の渡し方は世界でも独特と言われており、海外などではもっと気楽な存在で片手で渡されている光景は良く見られます。日本のそんな大切に取り扱われている名刺にはどのようなことが書かれているのか。その小さな一枚の紙には、多くの情報がぎっしり詰まっています。個人事業主も、大企業の社員でも各々が働いている会社の顔となるべきものなので、やはり名刺デザインだけでなく、記載事項、紙の質や厚み、サイズに至るまで数多くのバラエティ豊かなものをこれまでにも見てきました。
数ヶ月経った後にでもふと思い出して連絡をしようと思った際に、その連絡先やたどり着く行き先が記載されていなければ意味をなしません。おしゃれだったイメージが残っていて、名刺とその人物の記憶が一致することなども、特徴的で記憶には残りやすいかもしれません。個性的な名刺も重要である一方、名刺本来の意味を考えてみると、何が記載されていると相手にとって便利なのか?を相手の立場で想像してみることですので、ここでは、名刺に記載されるべき事項中心に、合わせて印象に残る個性的な名刺づくりのアドバイスをさせていただきます。
名刺に掲載する基本事項
まず基本的に名刺に記載すべき事項をあげてみます。
名前(漢字•ふりがな)、会社名、会社ロゴ、部署名、役職、住所、電話番号、携帯電話番号、メールアドレス、ファクス番号、ホームページなどが一般的です。その他にも、会社の製品の写真、名刺に記載されている人物の写真、会社の支店の所在地一覧、会社のマスコットキャラクターなどなど、たくさんありますね。名刺をいくつもの異なる種類までも準備する必要はありませんが、従事している業務と関連づけてみると、何が記載されるべきかも分かってくるはずです。
たとえば、外まわりの営業が中心の仕事で、会社を不在がちにしているようであれば携帯電話番号は必ず記載すべきです。外出しがちであることから携帯電話までお問い合わせくださいなど、一言添えて追記しておくことで、携帯電話へは電話をかけづらいと思っているような方でも、何か用件の際はすぐに電話で問い合わせができ、メールの返事をひたすら待ちつづけるといった時間もなくなり効率的にもなります。
難しい漢字の読みであったり、紛らわしいような場合はふりがなをつけることも良いことです。ホームページのURLだけでなく、TwitterやFacebookのアカウントから、マーケティングや情報拡散などを行っているような場合はもちろん、SNSなどの詳細な情報を掲載しておくことによって、さらに情報を発信できる輪が広がっていくのです。その他にも、飲食店やスーパーマーケットなどその場所を覚えてもらうには、駅からの簡単な地図などを入れるのもひとつの手段です。会社のモットーや自己紹介(生年月日、趣味、出身地)など本当にそれぞれが異なる情報を掲載することによって、それぞれの仕事に効果的に働きかけている隠れたアイテムになっているはずです。何が正しくて、何が間違いといったことはありません。
会話も弾む?インパクト重視の名刺デザインもあり
初めて目にするようなインパクトを与える名刺は、名刺本来の形にとらわれないことです。自由な発想で手書きでも和紙でも何でも利用し、試作を試み、まずはどのような印象を与えることになるのかを自らが検証します。そうすると、どこまでが許容範囲なのかもおのずと分かってきます。何枚印刷しても同じものができるコピー機とは異なり、手作りアイテムは一枚一枚が特注の一点ものということにも意味があります。渡したときの相手のリアクションや、そのときに想定される会話などを想像してみると、その後の会話も盛り上がるはずです。
たった一枚の小さな名刺ですが、この小さな紙きれからちいさなコミュニケーションが始まり、ビジネスへとつながっていくのです。ただ仕事の世界は常にライバルがひしめき合っています。どこかで相手に差をつけて自分を優位に持っていくことが大切です。ほんの小さな考察とアイデアから作られる名刺で、その差をつくることができるならば、最初の1歩目から既にライバルには差をつけているということです。
たかが名刺ではなく、されど名刺。その存在は現代の世の中でも変わらずに、効力を発揮するアイテムになってきています。これらのことを再度念頭にふまえ、再度どのような情報が記載されていると自分の仕事をうまく導くのか、どんなデザインから未来の会話が始まり毎日の仕事を前に向かわせるパワーが生まれるのか・・など振り返ってみることで、さらに洗練された上に、自分に求められている名刺が誕生するのです。
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