2019年1月、ビジネスコミュニケーションツールとして知られるSlackが、ロゴの大幅なリデザインを含むブランドリニューアルを実施しました。この取り組みは、世界的に著名なデザインコンサルタント会社Pentagramが手掛け、プロジェクトリーダーとしてMichael Bierut氏が指揮を執りました。
Slackが今回のロゴリニューアルでコラボレーションしたデザイン事務所「Pentagram」は、マスターカードのブランドリニューアルや、DCコミック(DC Entertainment) のブランドアイデンティティ・ロゴのデザインに携わるなど、世界トップクラスのデザイン事務所の一つです。
slackのロゴ – NYCStock – stock.adobe.com
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リデザインの主要ポイント
シンプル化と汎用性の向上
元のSlackロゴは、11色で構成されたハッシュタグシンボルが特徴でしたが、様々な背景や大きさで一貫して使用するには複雑すぎるとされました。新デザインでは、ハッシュタグのモチーフを残しつつ、色数を4色に絞り込むことで、適応性と再現性を大幅に向上させました。
カラースキームの最適化
新ロゴでは、ブランド認知度を維持しながら、より柔軟な適用が可能となるよう、色数を厳選。これにより、使用環境を問わず、ロゴの視認性と一貫性が確保されました。
形状とフォルムの刷新
ハッシュタグの本質は保ちつつ、より幾何学的で構造化された形状を採用。この変更により、ロゴはより現代的でプロフェッショナルな印象を与え、ビジネス向けコミュニケーションプラットフォームとしてのSlackのイメージ強化につながりました。
タイポグラフィの更新
ロゴと併せて、新デザインに調和するカスタムタイプフェイスも導入。全体的なミニマルなアプローチに沿った、よりシンプルな書体が採用されました
影響と反響
大規模なブランド変更にありがちなように、当初は賛否両論の反応がありました。しかし、時間の経過とともに、新ロゴはSlackのブランドアイデンティティの不可欠な一部として定着し、ビジネスコミュニケーション分野における同社の地位を強化する役割を果たしています。
新ロゴのシンプルさと適応性の高さは、デジタルおよび物理的なプラットフォーム全体でブランドの一貫性を維持する上で効果的であることが証明されています。
デザイン業界への示唆
このリデザインは、ロゴデザインにおけるシンプル化のトレンドを反映しており、Slackのブランド戦略と市場ポジショニングにも合致しています。さらに、Pentagramのようなトップデザインファームがいかにして象徴的なブランドアイデンティティを形成するかを示す好例といえるのではないでしょうか。
デジタル時代において、ブランドのビジュアルアイデンティティがますます重要性を増す中、Slackのこの取り組みは、多くの企業やデザイナーにとって貴重な参考事例となることでしょう。
【参考資料】
Slack のロゴが新しくなりました!(https://slack.com/intl/ja-jp/blog/news/intl-ja-jp-slack-new-logo)
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