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そのパンフレット、本当に伝わっていますか? よくある失敗7選と成功への近道


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デジタル全盛の時代ですが、手に取ってじっくり読める「パンフレット」の力はまだまだ健在ですよね。展示会や営業先、店舗などで、商品やサービスの魅力を伝える大切なツールです。

でも、せっかく時間とコストをかけて作ったパンフレットが、思ったような効果を発揮できていない…なんてことはありませんか? 実は、パンフレット制作には陥りやすい「失敗のワナ」がいくつか存在するんです。

そこで今回は、パンフレット制作でよくある7つの失敗例と、それを回避して「伝わる」「効果の出る」パンフレットを作るための解決策を、デザイナーの視点から詳しくご紹介します! これからパンフレットを作る方も、今あるパンフレットを見直したい方も、ぜひ参考にしてくださいね。

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失敗1:誰に何を伝えたい? 目的とターゲットが曖昧

ありがちな失敗例

「とりあえず会社の紹介を載せておこう」「新商品の情報を全部入れなきゃ!」というように、パンフレットを作る「目的」や「誰に読んでほしいか(ターゲット)」がはっきりしないまま制作を進めてしまうケースです。

なぜ失敗なのか?

目的やターゲットが曖昧だと、載せるべき情報やデザインの方向性が定まりません。結果として、「誰の心にも響かない」「結局何が言いたいのかわからない」ぼんやりとしたパンフレットになってしまいます。

解決策:制作前に「5W1H」を明確に!

パンフレット制作を始める前に、以下の点を具体的に言語化しましょう。

  • Why(なぜ作るのか): 認知度向上?問い合わせ獲得?イベント集客?具体的な目的を決めます。
  • Who(誰に届けたいのか): 新規顧客?既存顧客?特定の業界の人?ターゲット層の具体的な人物像(ペルソナ)を設定すると、より響く内容を考えやすくなります。
  • What(何を伝えたいのか): 会社の強み?商品のメリット?イベントの詳細?最も伝えたい核心メッセージを絞り込みます。
  • When(いつ使うのか): 展示会?店舗設置?郵送?使用シーンによって適した形状や情報量が変わります。
  • Where(どこで使うのか): 上記「When」と連動します。配布場所の状況も考慮しましょう。
  • How(どうなってほしいのか): 問い合わせてほしい?ウェブサイトを見てほしい?来店してほしい?読者に取ってほしい具体的な行動(CTA: Call to Action)を決めます。

これを明確にするだけで、パンフレットの骨格がしっかりし、ブレない制作が可能になります。

 

失敗2:あれもこれも… 情報の詰め込みすぎ

ありがちな失敗例

「せっかく作るのだから、あれもこれも伝えたい!」という気持ちが先行し、文字や写真、図版などをスペースいっぱいに詰め込んでしまうケースです。

なぜ失敗なのか?

情報量が多すぎると、読者はどこから読めばいいのかわからず、読む気を失ってしまいます。重要な情報が埋もれてしまい、結局何も伝わらない、なんてことになりかねません。

解決策:「選択と集中」で情報を整理!

  • 情報の優先順位付け: 「失敗1」で明確にした目的とターゲットに基づき、「絶対に伝えたいこと」「できれば伝えたいこと」「補足情報」などに優先順位をつけます。
  • 「Less is More」の精神: 最も伝えたい核心メッセージを軸に、情報を厳選します。詳細はウェブサイトへ誘導するなど、他の媒体との連携も考えましょう。
  • 余白を意識する: 文字や写真だけでなく、「余白」もデザインの重要な要素です。適度な余白は、誌面にゆとりを生み、 readability(読みやすさ)を高めます。
  • 視覚要素を活用: 長文になりそうな説明は、図やグラフ、イラスト、写真などを効果的に使い、視覚的にわかりやすく伝えましょう。

 

失敗3:デザインが素人っぽい・読みにくい

ありがちな失敗例

制作コストを抑えようとして自社でデザインしたり、デザインの知識がない担当者が作成したりすることで、素人感が出てしまったり、読みにくくなったりするケースです。

なぜ失敗なのか?

パンフレットは、企業の「顔」とも言えるツールです。デザインの質が低いと、それだけで企業や商品・サービスの信頼性まで低く見られてしまう可能性があります。また、文字サイズが小さすぎたり、色使いが見づらかったりすると、内容を読む前に離脱されてしまいます。

解決策:デザインの基本を押さえ、プロの力も借りる!

  • デザインの4原則を意識: 「近接」「整列」「反復」「対比」といった基本原則を取り入れるだけでも、デザインはぐっと洗練されます。
  • フォント(書体)選び: 読みやすいゴシック体や明朝体を基本とし、種類を使いすぎないようにします(多くても3種類程度)。文字サイズや行間にも配慮しましょう。
  • 色使い: ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーを決め、多色使いは避けます。企業のブランドカラーを取り入れると統一感が出ます。色の組み合わせによる視認性も重要です。
  • 写真やイラストの質: 解像度の低い写真や、フリー素材でも安っぽく見えるものは避けましょう。質の高いビジュアルは、パンフレット全体の印象を大きく左右します。
  • プロへの依頼も検討: デザインに自信がない場合や、より高いクオリティを求める場合は、デザイン会社やフリーランスのデザイナーに依頼するのが確実です。費用はかかりますが、効果を考えれば投資価値は十分にあります。

 

失敗4:伝えたいことが「自分本位」になっている

ありがちな失敗例

「当社の技術はこんなにすごい!」「この商品はこんな機能があります!」といったように、作り手側の伝えたいこと(=スペックや機能)ばかりをアピールしてしまうケースです。

なぜ失敗なのか?

読者が知りたいのは、「その技術や機能が、自分にとってどんなメリットがあるのか?」ということです。作り手の自己満足な情報は、読者の心に響きません。

解決策:「読者目線」でメリットを語る!

  • 「自分ごと」に変換: 製品のスペックや特徴を列挙するのではなく、それが読者のどんな悩みや課題を解決し、どんな嬉しい未来(ベネフィット)をもたらすのかを具体的に描写します。
    • 例:「高機能な〇〇搭載!」→「〇〇機能で、あなたの△△な時間を半分に短縮できます!」
  • ターゲットの言葉を使う: 専門用語ばかりでなく、ターゲット層が普段使っている言葉や、共感しやすい表現を意識します。
  • お客様の声や事例を載せる: 実際に商品やサービスを利用した人の声(導入事例)は、客観的な視点からのメリットを伝え、信頼性を高める効果があります。

 

失敗5:で、結局どうすればいいの? 具体的な行動喚起がない

ありがちな失敗例

パンフレットを読んで興味を持ったとしても、次に何をすれば良いのかが示されていないケースです。

なぜ失敗なのか?

せっかく読者が関心を持ってくれても、具体的なアクション(次のステップ)がわからなければ、そのまま忘れ去られてしまう可能性が高いです。これは非常にもったいない機会損失です。

解決策:明確で魅力的な「CTA」を設置!

  • 具体的な行動を促す: 「詳しくはこちらへ」「お気軽にお問い合わせください」「ウェブサイトで最新情報をチェック」「今すぐお電話を!」「QRコードから簡単アクセス」など、読者に取ってほしい行動を具体的に、わかりやすく示します。
  • 目立つ場所に配置: CTAは、パンフレットの中でも目につきやすい場所(表面の最後、裏表紙、各セクションの締めなど)に配置しましょう。
  • 複数の選択肢を用意: 電話、ウェブサイト、メール、QRコードなど、読者がアクションしやすいように複数の連絡手段やアクセス方法を用意すると親切です。
  • 行動するメリットを添える: 「今なら〇〇プレゼント」「無料相談受付中」など、行動を起こすことへのインセンティブ(動機付け)があると、より効果的です。

 

失敗6:まさかの誤字脱字… 校正漏れによる信頼ダウン

ありがちな失敗例

制作の最終段階で、十分なチェック(校正)を行わずに印刷に進んでしまい、誤字脱字や情報の誤りが見つかるケースです。

なぜ失敗なのか?

たった一つの誤字脱字でも、読者に「注意散漫な会社だな」「品質管理が甘いのでは?」といったマイナスイメージを与え、企業や商品・サービス全体の信頼性を損なう恐れがあります。

解決策:複数人・複数回の徹底したチェック体制を!

  • 時間を置いて確認: 作成直後は間違いに気づきにくいもの。時間を置いてから、改めて新鮮な目でチェックしましょう。
  • 声に出して読む: 黙読では見逃しがちな誤字や、文章の不自然な流れに気づきやすくなります。
  • 複数人でチェック: 作成者以外の第三者に見てもらうことで、客観的な視点でのチェックが可能です。できれば複数人にお願いしましょう。
  • 印刷(プリントアウト)して確認: パソコンの画面上だけではなく、実際に紙に印刷して確認すると、見え方が変わり、間違いを発見しやすくなります。
  • チェックリストを活用: 社名、住所、電話番号、URL、商品名、価格、日付、固有名詞など、間違いやすい項目をリスト化してチェックすると漏れを防げます。

 

失敗7:作りっぱなしで効果測定をしていない

ありがちな失敗例

パンフレットを配布して満足してしまい、そのパンフレットが実際にどれくらいの効果(問い合わせ数、ウェブサイトへのアクセス数、売上など)につながったのかを把握していないケースです。

なぜ失敗なのか?

効果測定をしなければ、そのパンフレットが成功だったのか失敗だったのかがわかりません。そのため、次回の改善に活かすことができず、同じような失敗を繰り返してしまう可能性があります。また、かけたコストに見合う効果があったのか(費用対効果)も判断できません。

解決策:効果測定の方法を事前に設計し、次に活かす!

  • 効果測定の指標を決める: 「失敗1」で設定した目的に合わせて、何を測定するか(KPI)を決めます。例:問い合わせ件数、ウェブサイトの特定ページへのアクセス数、クーポン利用数、アンケート回答数など。
  • 測定できる仕組みを作る:
    • パンフレット専用の電話番号やメールアドレスを用意する。
    • パンフレット経由のアクセスだとわかるように、ウェブサイトのURLにパラメータを付与する。
    • QRコードに行動計測用のタグを埋め込む。
    • パンフレット持参者向けの特典や割引を用意する。
  • 定期的に数値を分析: 集まったデータを定期的に分析し、パンフレットの効果を評価します。
  • 改善につなげる: 効果測定の結果をもとに、「どの情報が響いたのか」「どのCTAが有効だったのか」「デザインは適切だったか」などを考察し、次回のパンフレット制作や、他のマーケティング施策の改善に活かします。

 

まとめ – 失敗から学び、成功するパンフレットへ!

今回は、パンフレット制作で陥りがちな7つの失敗例とその解決策をご紹介しました。

  • 目的・ターゲットの明確化
  • 情報の選択と集中
  • 読みやすく魅力的なデザイン
  • 読者目線でのメリット訴求
  • 明確な行動喚起(CTA)
  • 徹底した校正
  • 効果測定と改善

これらのポイントを押さえることで、単なる「紙の束」ではなく、しっかりと「目的を達成する」ための強力なツールとしてパンフレットを活用できるはずです。

もちろん、最初から完璧なものを作るのは難しいかもしれません。大切なのは、これらの失敗例を「自分ごと」として捉え、一つひとつ丁寧に対策していくことです。

この記事が、あなたのパンフレット制作の成功の一助となれば幸いです。ぜひ、読者の心に響き、行動を促すような、素敵なパンフレットを作ってくださいね!

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