ブランディングが必要なのは、商品やサービスだけではありません。様々な国名を聞いたときに思い浮かべるイメージ…それらは「国家ブランディング」の賜物です。今回は、オーストラリア貿易促進庁の動画「国家のブランディングとは?」を翻訳して紹介いたします。
以下翻訳内容です。
国家のブランディング=ロゴではない
もし私が「ある国の名前」を言ったら、あなた頭の中には何が浮かびますか?
国の名前を聞いたときにいつでも浮かんでくる認識や感覚、感情があります。それが国家ブランディング(Nation Brand)です。
それはロゴとは異なります。実際にロゴマークをブランドそのものだと思っている人も多いですが、そうではありません。なぜならロゴマークがなくても国として素晴らしいブランドを確立している国々があるからです。
例えば、私が「フランスのロゴは?日本のロゴは?」と質問したら、あなたは「知らない」と答えるでしょう。でも私がそれらの【国の名前】を言ったとき、ある種の感情や認識を持つと思います。それがブランドなのです。ロゴではありません。
国家のブランディングがなぜ重要なのか?
なぜそんなに重要なのか?それは、もしあなたがやらなければ、あなたがあなたの国のブランド管理を行わなければ、誰かがやってしまうからです。そして、自国の世評や評判、認識の改善に取り組むことは、とても重要なことなのです。ブランドは国にとって大きな経済的、そして社会的な影響力を持っているからです。
つまり、もしあなたの出身国が素晴らしいと認知されている国ならば、あなたはその他のあまり良いと認識されていない国の企業にとって、最前線を行く人材なのです。国に対する人々がもつ認識は、国家ブランドの認識に影響を受ける5つのグループの国際的ステークホルダーの意欲に大きな影響力を持っています。
例えば貿易に関してです。もっと輸出しようという認識を高めたり、直接投資や観光事業を引きつけたり、研究、生活、就労などに関する才能や名声の認知につながります。ここでいう名声は一般的な評価の1つです。
それでは、あなたがどこに注視して段階的に取り組んでいくべきかという点ですが、私の提案する5つの大きなステップについてお話しします。
国家のブランディング5つのステップ
1.アイデア見極める
まず最初のステップは、中心となるアイディアを見極めることです。どんな風に認識されたいか、もしくは実際にどんな風に認識されることが可能か、その答えが中心となるアイディアです。
2.利害関係者同士の団結
2番目のステップはステークホルダーエンゲージメントです。これはとてもややこしいステップです。もっとも難しい部分なのは、全ての利害関係にあるものをチームの一員として同じ方向へ向かわすことです。
3.政策としてのブランディング
同じように難しく、とても重要なのが政策の形成で、これが3番目のステップとなります。基本的に国家ブランドや認知は、行動、活動、そして政策によってもたらされます。
4.オンラインのブランディング
そしてそれが次のデジタルアイデンティティーへとつながります。オフラインで起こった事の全てが即座にデジタル化され再現されるべきで、実際にはそれが国家の認知度を作り上げていくものなのです。
5.マーケティング
そして、最後ですが最も重要なのが、マーケティングです。これは私たちが最終的にするべき事ですが、最後だからと言って重要ではないという事でなく、とても重要なステップです。
参照リンク : What is a Nation Brand? – Austrade (CC BY 3.0)
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