商品パンフレットはチラシやポスターよりも、商品の詳細が明示されていなくてはなりません。商品パンフレットなのにかかわらず、商品のメリットやベネフィットだけを訴求してしまうと、せっかく商品に興味をもって読んでいる顧客が離れてしまうことも考えられます。
商品パンフレットで重要なのは「商品のメリットやベネフィットの根拠をわかりやすく伝えること」です。「わかりやすく伝えるデザイン」の手法はほとんどの制作物で共通していますが、パンフレットの場合はより緻密に計算されたデザインが必要になります。
そこで今回は「商品パンフレットの作成で大切にしたいポイント」をテーマに、より深掘りした商品パンフレットのデザイン手法についてお話ししていきたいと思います。
商品パンフレットの目的は商品を売ることではなく『商品購入をためらっている人の背中を押すこと』
そもそも商品パンフレットは、必ずしも商品を売るための販促物であるとは限りません。商品の購入をためらっている、他社製品との間で迷っている見込み顧客の判断をサポートすることが目的のケースもあります。もちろん販売促進という側面もありますが、チラシやリーフレットのような販売促進広告よりは情報広告に近いものになります。
つまり、顧客になりそうなターゲット層へはポスターなどの大きな広告で興味をもってもらい、興味をもった見込み顧客にはチラシやリーフレットで商品の魅力やベネフィットを伝え、購入を迷っている見込み顧客に商品パンフレットで自社商品の購入を判断してもらうというのが、購買行動フローごとの広告の役割になります。
ポスターだけやチラシだけ、パンフレットだけに注力するのではなく、広告物全体で魅力あるデザインにすることが重要なのです。そのためには広告物ごとの役割をきちんと理解した上でデザインを決めることが求められます。
ここからは購買行動の促進に効果的な商品パンフレットのデザイン手法についてお話ししていきます。
購買行動の促進に効果的な商品パンフレットの5つのデザイン手法
購買行動の促進に効果的な商品パンフレットのデザイン手法には主に以下のようなものが挙げられます。
- イメージカラーを工夫する
- フォントを工夫する
- 情報のグループ化をする
- 情報の優先度によってデザインを入れ替える
- レイアウトにストーリー性をもたせる
それぞれどのような手法なのか詳しくお話ししていきたいと思います。
イメージカラーを決める
商品の用途やベネフィットを表現するイメージカラーの選定はパンフレット制作では重要な要素の1つです。色彩心理学を活用しながら、商品イメージに最適なカラーレイアウトを行う必要があるでしょう。
商品の表面上のカラーをパンフレットのイメージカラーにすることもあります。しかし、商品のカラーは必ずしも商品のベネフィットのイメージと合致するとは限りません。
フォントを工夫する
パンフレットは広告の中でも情報量、テキスト量が多い部類に入ります。読み進めてもらうことが目的であるため、テキスト量が多くなるのは仕方ない部分があります。しかし、あまりテキスト量が多い場合は読み手の集中力が持続しないことも考えられるでしょう。
テキスト量が多いパンフレットでは、本文や見出しに使うフォントを工夫することもテクニックの1つです。読みたくなるフォント、読みやすいフォントを選択することが大切です。
情報のグループ化をする
情報量の多いパンフレットだからこそ、伝えたい情報はグループ化することが重要です。商品の特長やメリットなどを細かくカテゴライズして明示することで、どのような商品なのかがより理解してもらいやすくなるでしょう。
グループ化する場合には、パンフレットの基本構成であるページ数や紙面のサイズなどを踏まえたうえで行います。また、グループ化した情報にはイメージ画像や商品の画像、ベネフィットが伝わりやすいような画像を使って、テキストばかりにならないように注意する必要があるでしょう。
情報の優先度によってデザインを入れ替える
必ずしも売り手が推したい情報と顧客が欲しい情報が一致しているとは限りません。商品開発前の市場調査で見えた顧客ニーズを踏まえて、デザインを入れ替えることも重要なポイントです。
売り手として推したい機能とは、極端な話『競合に勝つための情報』です。顧客にとって競合対策の情報はそこまで重要なものではないことも考える必要があるでしょう。
集客はポスターやチラシの仕事です。集客で成功し、競合に打ち勝ったからこそパンフレットを手に取ってもらっているという考え方もあります。顧客が本当に必要としている情報をパンフレットのメインコンテンツにすることも、重要な購買行動につながるパンフレット制作の手法です。
レイアウトにストーリー性をもたせる
パンフレットは読み物です。一般の人に伝わりやすい読み物といえば、小説やコラムが挙げられます。小説やコラムに共通しているのは「ストーリーの有無」です。
商品開発秘話や商品を使ったモニターの声などを「ストーリー仕立て」でパンフレットに反映させるのも購買行動を促進させる手法です。ただし、まったく未開拓の市場に打ち出すような商品の場合、ストーリー仕立てのパンフレットにしても理解してもらえないリスクもあります。商品の認知度などを踏まえてストーリー仕立てのパンフレットをチョイスしましょう。
商品購入判断の最後の広告だからこそ商品パンフレットのデザインは重要度が高い
商品パンフレットは商品購入判断フローに置ける最終的な広告媒体です。集客はあくまでもポスターやリーフレット、チラシの仕事です。商品購入を迷っている顧客の背中を押す=購買行動を促せるパンフレットこそ、本当の意味で効果的なパンフレットと言えるでしょう。
当サービスではこれまで多くの商品パンフレットのデザインを制作してきました。今回ご紹介した商品パンフレットのポイント以外にも多数のテクニックはあります。せっかくいい商品を作ったのに、なかなか売れない…集客はできているのに、最後の一押しが弱い…と感じるならば、ぜひ当サービスにご相談ください。
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