自営する店舗情報の宣伝や、主催するイベントを告知するにあたって、チラシの配布という手段がよく使われます。
そのチラシが人々の目と心に留まれば、それは少なからず宣伝効果を発揮するでしょう。チラシは極端な話をすれば手書きで大量印刷すれば素人でも作成可能だし、パソコンがあれば更にクオリティの高いチラシが出来上がります。
ところが、「顧客心理を掴む」「思わず手に取って読んでしまう」といったデザインが分からず、苦労するケースは少なくありません。
その場合は思い切ってプロのデザイナーに依頼する方が、むやみに金額を押さえて質の低いチラシを作るよりも効率的だったりするのです。
デザイナーとのコミュニケーションが重要
例えばですが、デザイナーは印刷会社に勤務していること珍しくありません。その場合はチラシのデザインと印刷を同時に依頼することも可能で、手間や労力を大幅にカットすることが可能です。
プロのデザイナーに依頼するとはいえ、相手に丸投げをするのはあまりおすすめできません。デザイナーが持つ感性(=その人のクセ)や好みがどうしてもデザインに影響してくるため、チラシを通して人々に伝えたいことはできるだけ明確にしておきましょう。
例えば、店を新規オープンする旨をチラシで伝えたいのであれば、店のジャンルや店名、営業時間や定休日、地図などの情報も必要でしょう。
加えて、店の外観や商品(料理やエステなどのサービスほか)、内観の写真があればより宣伝効果が高まります。
これらの情報はデータとして揃えておく必要がありますし、チラシ全体のイメージも想定しておくとデザイナーにとっても作業を進めやすくなるでしょう。
チラシのイメージは具体的に越したことはありませんが、腕のいいデザイナーであれば漠然としていても複数のデザイン案を出してくれることもあるでしょう。
例えば、デザイナーへの依頼に慣れないうちは「さわやかな色合いがイイ」「女性向けの店舗なので、ピンク色を基調としたチラシにしたい」「辛いラーメンが自慢のラーメン屋なので、燃え盛る炎のイラストは絶対に入れたい」といったものでかまいません。
こうしておおよそのイメージを伝えた後は、デザイナーがチラシの作成に入ります。
そして完成図のサンプルを依頼者に見せて「このデザインでいいですか?」と確認をするわけですが、1回で好みの仕上がりになるとは限りません。
もしも依頼者の好みや思い描いたイメージにデザインが合わなければ、デザイナーへ修正を依頼することも可能です。
修正依頼をする場合、以下の2点を心掛けると流れがスムーズです。
・どのように修正して欲しいかを詳しく伝える
・修正がなるべく1回や2回で済むように、修正点はできるだけ一度に伝える。
すなわち、デザイナーとのコミュニケーションがチラシの出来栄えやお互いの労力の度合いを、大きく左右すると言えるわけです。
読んでもらえるチラシデザインとは
いきなりですが、あなたはポスティングされていたチラシを、読まずにゴミ箱へ捨てた経験はありませんか?
これは、ほとんどの人がイエスと答えるでしょう。理由としては「ぱっと見、興味がない」「見た瞬間に不要だと思った」「文字が多すぎて読む気にならない」など、枚挙に暇がありません。
このことから、チラシのデザインと第一印象次第で、手に渡った人が読むか読まないかを瞬時に判断してしまうことを知っておきましょう。
チラシのデザインを依頼する際の注意点としては、まず第一に情報を入れすぎないことです。ごちゃごちゃした印象を与えるチラシの多くは、そもそも不要な情報を入れ過ぎているのです。
心理学で消費者を操る
日常生活でチラシを読むための時間は、そう多くはありません。そのため必要最低限の情報に絞り込むことで、気軽な気持ちで目を通すという行動に結びつける確率を上げられます。
加えて情報をすべて出し切らないことで、「もっと知りたい」「続きが気になる」と興味を持つきっかけにもなります。
これを、心理学では「ツァイガルニク効果」といいますが、実際に広告やテレビドラマ、マンガなどで非常によく使われている手法です。
シンプルかつ分かりやすく
チラシはごちゃごちゃし過ぎずシンプルに。そして、伝えたい情報が瞬時に伝わるよう、分かりやすさも重要視することです。
そのためには、適度に余白を残しましょう。余白が無く、全体的に内容が詰まった印象を与えるチラシを、最後まで読む人はほとんどいません。
おまけに窮屈な印象を与えてしまい、読まれないどころか印象が悪くなる可能性もあります。
まとめると、余白の効果で消費者が情報を迅速に処理するスピードも上がり、読んでもらえる確率も高くなるということです。
デザインやアイデアが全く浮かばないなら
チラシのデザインを考えるとなると、人によっては時間の無駄になる場合があります。チラシを作る目的は店舗やイベントの宣伝活動であるにも関わらず、チラシのデザイン考案の段階でつまずいていては、いつまでも前に進めません。
そこで、「ある程度のデザインはお任せでいい」という場合は、デザインの考案やアイデアごと請け負ってくれるデザイン会社に依頼するというのも選択肢の1つです。
ネットで検索してある程度信頼できそうな優良会社を何社か絞り、それぞれの料金やデザインの特徴、サービス内容やオプション等を比較して判断しましょう。
デザインの内容によっては追加料金が発生する場合もあるため、一度見積もりを出してもらってはいかがでしょうか?
外注の方がコスパがいい?
多くの企業や個人事業主は、チラシの作成は外注しています。自社にデザイナーでもいない限り、外注業者に勝るクオリティのチラシを作ることは難しいでしょう。
時間的にも金銭的にも、結局はチラシのデザインを外注した方が、断然コストカットにつながります。
そして、同じ外注業者に継続的な依頼をすることによって、チラシの特徴に統一感を持たせられることがメリットです。
安定的な企業イメージでのブランディングや、新規顧客にイメージを定着させつつ、自社のアピールが可能です。
そして付き合いが長くなるほど、お互いの信頼も深まり情報共有もしやすく、デザインに関する両者の意思疎通もスムーズになるでしょう。
チラシのデザインから完成まで
これまでの話からも分かる通り、ビジネスや商品の宣伝をするのにチラシは非常に便利です。デザイン制作会社に依頼した場合の流れについて説明します。
チラシには様々な種類がありますが、クオリティの高いチラシを作るならプロに依頼した方が安心です。
しかしながら、デザイン制作や印刷の依頼ができる会社は数多くあります。小さな規模の会社もあれば大きな規模の会社もあり、料金も異なります。
チラシの制作を依頼する場合は、まずホームページや電話で連絡を取って見積もりを出してもらいましょう。
見積もりに納得できれば、デザイン会社は制作を開始します。デザイン制作は、依頼者の要望に応じて進められていくのです。
そして、デザインの見本ができたらデザイン会社はメールなどで送付してくれるので、しっかり確認しましょう。デザインの見本をチェックして、問題がなければ校了となります。
データの納品に関しては、メール経由で納品されるケースが多いです。印刷する場合は、印刷所に手配します。
その後、印刷が完了すると丁寧に梱包して、出来上がったチラシを配送してくれます。
そしていよいよ、そのチラシをプロモーションツールとして活用できるのです。
チラシデザインの制作開始から見本の提出までは1〜2週間くらいで、会社によってばらつきはあります。急いでチラシを作りたい場合は、先方へ相談しましょう。
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