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塗り足しについて

塗り足しとは


「塗り足し」は、印刷物をデザインする際に欠かせない重要な概念で、特に印刷物の端までデザインや色をしっかりと表示させるために使用されます。塗り足しを正しく設定することで、印刷物が正確に仕上がり、不要な白い縁が発生するリスクを防ぐことができます。

 

塗り足しの基本的な定義

塗り足し

塗り足しとは、仕上がりサイズよりも外側にデザインや背景色を延長して配置することを指します。印刷自体のズレや、印刷物が裁断される際のズレによって生じる可能性のある白い余白(白フチ)を防ぐための対策です。通常、塗り足しは仕上がりサイズの外側に3mm程度の余裕を持たせて設定されます。

塗り足しが必要な理由

印刷や裁断機のわずかなズレにより、仕上がりサイズとデザインの境界線が完全に一致しないことがあります。もし塗り足しがなければ、デザインが端まで届かず、白い余白が残ってしまう可能性があります。このような問題を防ぐため、デザインを仕上がりサイズよりも少し大きく作成し、余分にデザインを延長させるのが塗り足しの役割です。

塗り足しの設定方法

デザインソフトウェア(Adobe Illustrator、InDesign、Photoshopなど)を使用する場合、塗り足しは次のように設定されます。

  • ドキュメント設定時に塗り足しを指定: ドキュメントの新規作成時に、塗り足しの範囲を指定することができます。通常は3mmが標準的ですが、印刷業者の指示に従って設定します。
  • 背景や画像を延長する: 塗り足しを設定したら、背景色や画像、デザイン要素を仕上がりサイズよりも外側に延長して配置します。この部分は、最終的には裁断されるため、必要なデザイン要素が含まれないように注意します。
  • 仕上がりサイズを確認: デザインを進める際には、仕上がりサイズの枠線を常に確認し、その内側に重要な要素を収めるようにします。

塗り足しの範囲

塗り足しの範囲は通常3mm程度とされますが、使用する印刷機や印刷物の種類によって異なる場合があります。たとえば、大判印刷や特別な加工を伴う印刷では、より広い塗り足しが必要になることがあります。印刷会社と事前に確認し、適切な塗り足しを設定することが重要です。

 

まとめ

「塗り足し」は、印刷物をデザインする際に、仕上がりサイズよりも外側にデザインを延長することで、印刷・裁断時のズレによる白い余白の発生を防ぐための重要なテクニックです。塗り足しを正しく設定することで、プロフェッショナルな仕上がりを実現し、印刷物の品質を確保することができます。印刷物制作の基本として、デザイナーが必ず理解しておくべき概念の一つです。