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テキストで埋めつくされた食品パッケージのデザイン例について

テキストで埋めつくされた食品パッケージのデザイン例


テキストで埋めつくされた食品パッケージのデザイン例について

パッケージのデザインには、使い勝手などの機能面や保存性、商品の保護、運搬などプロダクトデザインとしての面と、店頭POPとしての機能や法律に基づいた表示の仕方などグラフィックデザインの面のふたつがあります。

食品パッケージといえば、食器に盛られた美味しそうな写真や新鮮な素材の写真が思い浮かびます。一方で、商品名をはじめ、内容物の表示や製造者、パッケージの素材、リサイクルに関する情報など必要なテキスト要素も多いです。(※紹介するパッケージデザインは当サイトの制作事例ではありません)

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有機メープルシュガーのスタンドパックのデザイン例

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米国ニューヨーク州のダッチェス郡で製造されているメープルシュガーのスタンドパックです。パンケーキにメープルシロップをたっぷりかけるのが好きな人も多いと思います。メープルシロップの水分を取り除いて顆粒状にしたものがメープルシュガーです。この「Crown」というブランドのパッケージには、ブランド名と商品名以外に、有機認証を受けていること、自然素材、添加物なし、グルテンフリーなどに加え、製品の特徴コピーが記載されています。

パッケージデザインには樹皮をイメージしたパターンが全面に入れられ、カエデの樹液から製造された砂糖だということをあらためて感じさせてくれます。

 

水牛ミルクのジェラートのタイポグラフィックなパッケージデザイン

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米国カリフォルニア州のソノマ郡で酪農を営んでいる「Double 8」(ダブルエイト)農場は、水牛(バッファロー)のミルクで作ったジェラートを製造販売しています。水牛の飼育は難しく1日に出る量も乳牛より少ないそうです。栄養価が高く、低コレステロールで、クリーミーな水牛のミルクは注目されていますが、水牛の酪農を本格的におこなっているのは米国では珍しいとのこと。その濃厚なミルクで作ったジェラートはそれ自体がプレミアムな商品です。

そこで、高級特産品をあつかう店舗でもほかの商品より目立つようにインパクトのあるデザインが追求されました。「Double 8 Dairy Buffalo Gelato」(ダブルエイト酪農バッファロージェラート)という文字がデザインパターンのようにぐるりと囲んでいます。

 

伝統的な作物作りの良さをアピールするパッケージデザイン

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ギリシャのAgriFarmというブランドから発売されている米、豆、ヒヨコ豆、レンズ豆などの穀物製品シリーズのパッケージです。穀物用麻袋のミニチュア版のようなかわいらしいパッケージは実際はコットン素材で手作りされたものです。

家族で営んでいる小規模農家の作物をブランディングするにあたって、その伝統的で自然な農法をアピールすることが意図されました。オーガニックでありながら新しさも感じさせるポップなデザインになっています。パッケージ上部に小さく印刷されているのは、厳選された家族経営の農場で心を込めて収穫された作物です、といった内容のメッセージです。サンセリフ系で大きくレイアウトされた商品名とうまいコントラストと調和を作り出しています。

 

手紙のような走り書きのラベルデザイン

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友人への手紙の文字のようなさりげないボトルラベル。さっと書いたような文字のリズムは心地よく、贈り物にしてもセンスの良さを印象付けてくれるでしょう。ラベルの紙自体も和紙のようなテクスチャーのある紙を使用することでよりアナログ感を高めつつ、繊細な表情で上品さを感じさせてくれる点もポイントです。文字の縦線横線、曲線の組み合わせは整然としたリズムを産み、素朴な手書きの文字を一枚の絵として魅せてくれます。

 

新聞紙のような風合いの包み紙のデザイン制作例

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気軽に食べられそうなシーフード類や魚介用のソースのパッケージ。新聞紙を思わせるラッピングペーパーに包まれています。よく見てみると新聞紙ではなく、様々なフォントで商品のコンセプトを伝えるキーワードを配置しているのがわかります。マリンテイストのイラストも合わせて、賑やかながらうるさすぎずラベルを引き立てます。

 

朗々とした声で美味しさを歌う手書き文字のパッケージ

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オイスタークラッカーのパッケージです。素朴な手書きの文字が全面に施され、お店のおじさんが「美味しいよ!食べてって!」と呼びかけてくれているような身近さを感じます。紙はクラフト紙のようです。これも気安く買える雰囲気を作る一因となっているでしょう。一方で身近な雰囲気を出そうとすると廉価で粗雑な雰囲気を感じさせてしまうケースもあります。このパッケージデザインでは、側面をネガの配色にし、丈夫にストライプのアクセントを入れたことで粗野に偏らず「商品として手をかけ仕上げた」印象もさりげなく感じさせています。

 

白と黒の切り替えが視覚的面白さを呼ぶラベルデザイン

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デザインの要素は、カタチとして認識される「図」と背景として認識される「地」になるものがあります。それぞれ図あるいは地として認識されやすい形状・色・比率があり、通常グラフィックでは「図」のモチーフを目立たせるよう制作します。このボトルラベルでは、向かい合った人物にも壺にも見えるルビンの壺の図などで有名な図地反転と呼ばれる現象をうまく利用することで錯視的な効果を生み出しています。破れたようなラベルの形状も図地反転を起こさせやすくするギミックとして作用しています。

 

白黒で魅せるコミカルなイラストのパッケージ制作例

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コミカルな表現が楽しいアイスクリームの箱と巻紙。一つ一つのイラストはアイコンのようにシンプルですが組み合わせて散らすことで音が聞こえてきそうな賑やかな画面を作り出しています。店名やセリフが描き文字で入れられているのがアクセントになっていますね。白黒だからこそ大人にも受け入れられそうなコミカルながらおしゃれなデザインです。

ゆるいイラストはややもすれば未熟だったり、カジュアルすぎに感じられてしまいます。イラスト一つ一つの形や意味合いを捉えてレイアウトすることが求められるため、イラストレーターさんとデザイナーさんの間でラフの段階からレイアウトを詰めることで、よりコンセプトにあった仕上がりに近づけられることでしょう。特に日本では自治体のゆるキャラなどのようにコミカルな表現が大人にも受け入れられやすい傾向があります。カジュアルだからこそ親しみのある、楽しいデザインが実現できそうです。

 

主にテキストでデザインした飲食物のパッケージを紹介しました。メープルシュガーのパッケージはリーフレット的アプローチと言えるかもしれません。一方、バッファローミルクのジェラートは、ブランド名と品名を伝える機能は果たしながらも、限りなく図形要素的に文字を扱った例です。穀物シリーズは素材の質感とグラフィクデザインとの組み合わせにおもしろさを感じます。情報量と見た目のバランスを確認しながら取り入れたいテクニックですね。

「デザインインスピレーション」のコーナーでは、世界中のデザイン制作事例をピックアップして紹介しています。※当ページは世界中のデザイン制作事例を紹介するコンテンツです。当サイトのデザイン実績ではありません。

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