「スマホでチラシを簡単に作りたい!」
イベントやセールを告知したい!予算も時間もない!でも、いつも使っているWordやExcelじゃあデザイン性が不安…そんな時、活躍してくれるのがデザインアプリです。少し前まではあまり実用性に長けているとは言えなかったデザインアプリですが、最近は無料でも十分使えるアプリが充実してきています。しかも、パソコンを開かずスマホやタブレットだけでもデザインできてしまうという手軽さ。ここでは、無料アプリでどんなチラシやポスターが制作できるのかご紹介していきます。
驚きの機能満載!Adobe製デザインアプリ「Adobe Spark Post」
注:本記事中のAdobe Sparkは、現在はAdobe CREATIVE CLOUD EXPRESS (Creative Cloud Express) に改称されています。
https://www.adobe.com/jp/express/
デザインのプロご用達、PhotoshopやIllustratorでおなじみのAdobeがリリースしているiOS用無料アプリです。このアプリのすごいところは、紙媒体向けのチラシやポスターはもちろん、同様のデザインからワンステップでSNS用のアイキャッチや動画も簡単に作れてしまうところです。広告宣伝には欠かせなくなったweb媒体も同時にフォローできてしまうのは大きなメリットですね。
気になるデザインの方法ですが、白紙の状態からでもOKですが、テンプレートをアレンジしてデザインする方がイメージしやすく進めやすいのでおススメです。アプリを起動し、表示されるテンプレートからお気に入りのものをチョイス。REMIXボタンをタップすると編集画面に移動します。
※チラシ制作イメージは全て架空のものです。実際の場所や団体とは一切関係ありません。
「Adobe Spark Post」はデザインが楽しくなるアプリ
画面にあるテキストや画像をダブルタップすると、編集や差し替え、削除など簡単に行えます。テキストのフォントやスタイルの変更はもちろん、レイアウトやテンプレートの差し替えを自由なタイミングで行えるのが大きな魅力。下部に表示されるテンプレートをタップするだけで、まるでアニメーションのようにグルグル変わるデザインは圧巻の一言。デザインが目的でなくても、しばらくは遊べてしまうユニークで斬新な機能です。
前述した、SNS用の画像への変換ですが、フライヤーのデザインが決定したあと、Layoutをタップし、Resizeを選んでお目当ての媒体をタップするだけで適したサイズに変換されます。また、同様にAnimationをタップすることで、画像やテキストが動く動画も簡単に作れてしまいます。
さすがAdobe!お見事!と言いたくなるアプリです。
仲間と一緒に共有できるapple製ワードプロセッサ「Pages」
Pagesは、apple純正アプリでiphone5/5c以降のiphoneであれば、購入時から標準インストールされています。こちらも一からでもテンプレートからでもデザイン可能で、レポートや手紙、履歴書など、ワードプロセッサの名に相応しく文書系のデザインに強いのが特徴です。また、icloudの機能を利用し、グループを作り複数名で編集できるのも特徴の一つ。サークルや部署のメンバーで一つのドキュメントを共有し、共同で編集できる機能が大変便利です。
こちらも、チラシやポスターをデザインするならテンプレートからはじめるのが分かりやすいでしょう。任意のテンプレートを選び、画像の右下に表示されている+マークをタップすると、写真を撮って取り込んだり、カメラロールから画像を選択して使用ことができます。テキストはタップし、選択状態にしてから上にあるブラシマークをタップすると編集画面に移行します。
また、上にある+ボタンで画像やテキスト、収録されているグラフや図形も追加できるので、レイアウトやデザインを自由に操作することができます。
POPも作れてチラシもできる!キュートな無料アプリ「POP KIT」
店舗POPに特化したデザインアプリ「POP KIT」。豊富なPOP用テンプレートやスタンプ感覚で使える素材が充実しており、日本製のソフトならではの操作のしやすさが魅力です。
POP KITの場合、テンプレートはPOP用のものばかりなので、チラシやポスターの場合は「はじめから作る」を選択した方が良いでしょう。
まずは、背景を選択し、その上に用意した画像やイラスト、テキストなどを配置していきます。POP KITは、配置する写真をアプリ内で切り抜きすることができるので、動きのある自由なレイアウトが組めるのがメリットです。切り抜きも塗り絵感覚で簡単にできるので、画像加工ソフトが苦手な方でも抵抗なく使用できるでしょう。
日本製アプリならではの嬉しいメリットも
テキストの編集は、他の外国製のアプリに比べ、日本語フォントが充実しているのが嬉しいポイント。操作も直観的に拡大縮小、回転などができるのでスムーズに編集ができます。デザインの全体像が決まっているなら、手早く簡単にイメージするものを再現できる優秀なアプリです。
迷わずスタイリッシュなフライヤーができる無料アプリ「Flep」
情報入力からフィニッシュまで、案内通りに進めていけばサクサク出来上がるテンプレートデザインに特化したデザインアプリ。デザインするのはちょっと苦手…という方や、時間に余裕がない!といった時にはおススメです。
まずは、イベント名や日時、場所、詳細など情報を指定されたフォーマットに入力します。その後、用意されたテンプレートの中からイメージに近いレイアウトをセレクト。背景に使う写真はテンプレートのままでも、保存してあるものを選んでもどちらでもOK。あとはテキストのフォントやスタイルを選び、お好みに調整すれば出来上がり!カメラロールへの保存はもちろん、SNSやメールにも送信できます。
融通が効かないのが惜しい所?
難点を挙げるとしたら、サイズ調整ができないこと。正方形のフォーマットしか用意されていないので、通常のA4印刷などの場合はかなりの余白ができてしまいます。あとは、テキストの改行に対応していないので、長文のインフォメーションには不向きです。
まとめ
今回はiOS向けにリリースされているデザインアプリをピックアップしましたが、android用でもデザイン系アプリは増えてきているようです。
少し前なら考えられなかったような機能が続々追加されているデザイン系アプリ。簡単なチラシを制作するならば、確かに対応できる技術になりつつあります。しかし、この写真を切り抜きたいのにやり方がわからない…だとか、図形を好きなカタチに描きたいけれど機能的にできない…など、まだまだストレスを感じる部分は残っているようです。
それらをクリアする為に、機能が複雑化すればするほど、それを使いこなすことが難しくなるのは避けられないでしょうし、いくら直観的といっても、細部にこだわっていくとその作業は繊細さを伴い、知識や経験がなくては手出しするのは難しくなります。簡単さを選ぶならば、やはりそこから得られる結果も、それ相応に簡略化されたものになってしまい、思い描いたイメージからは離れていってしまいます。
そういった課題をクリアするには、まだまだ人の力の方がデザインには適しているのかもしれません。ある程度の時間と予算があるならば、プロのデザイナーに依頼した方が結果は確実です。希望のイメージやレイアウトを伝え、それに則したデザインを経験とスキルをもってカタチにする。プロであるからにはお客さまに満足いただけるデザインを提供するのが仕事です。
フライヤー・チラシの作成について
今後、AIの開発や発展が進んでいくと、また驚くようなサービスが出現するかもしれませんが、今のところは「かゆいところに手が届く」サービスを望まれるなら、プロのデザイナーに軍配が上がるのではないでしょうか。
とは言え、私たちデザイナーもウカウカしていられませんね。
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