イベントのイメージに合わせたモダンな垂れ幕デザインです。
女性をかたどった彫像の頭部を垂れ幕の上下にあしらい、「ART」の文字はレトロモダンを意識してデザインしました。「ART」の文字は、彫刻のブロック風にたがいちがいに積み上げることで、彫像とリンクさせています。文字に重ねて黄色の優美なラインをあしらい、グリーンとグレーで図形を置いてアクセントとしました。
黄色のラインと統一感のある背景色
上の彫像の目線から黄色のラインをつなぐことにより、垂れ幕全体に1本の線が通ったようなすっきりした印象になります。彫像の頭部が悪目立ちしないよう、背景はあたたかみのある白色にして、全体に統一感を持たせています。タイトル以外の文字は、あえて小さなサイズにしました。タイプライターで打ったようなクラシカルなフォントで、エレガントにまとめています。
※このデザインはサンプル作例です。広告イメージは実際の団体・組織・人名とは関係ありません。
曲線がイベント垂れ幕デザインにもたらす効果
アートイベントは感性と創造力の輝きが交差する場所、その輝きを引き立てるのが垂れ幕デザインです。今回作成したサンプルデザインで意識したのは、曲線を主要な要素として取り入れ、流れや連続性を印象づけることです。
曲線の優雅な力
曲線は柔らかさやエレガンスさ、静止画である広告に「動き」を表現できる図形です。直線で構成されることの多い広告において、曲線を使う機会は何か意味を持つことが多いです。アートイベントという特殊な環境だからこそ効果を発揮する「曲線」。アートイベントの広告に曲線を用いることで得られるメリットは、通常の集客効果だけではなく、見た目の観点から見ても効果的と言えるでしょう。
色と形の調和
グリーンの長方形とグレイの円をつなぐような黄色の曲線は、根底にある概念「作り手の表現方法」を表しているような印象を目指しました。また、黄色い曲線を使ったことも1つのポイントです。黄色は色彩心理学では「元気さ」や「注意力の喚起」、「ひらめき」など、まさにアートイベントにぴったりの色と言えます。
ダイナミズムの表現
そして最大のメリットである「動きの表現」効果です。曲線は見る人の視線を動かしながら、導く要素があります。流れるような動きは、連続性を強調し、心地よいリズムを作り出すことでしょう。動的な曲線は広告というフィールドに空間の流れと連続性を生みだし、立体感を与えます。バランスのとれた配置がイベントの期待感を豊かにしてくれるのではないでしょうか。
制作垂れ幕デザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
優美で街に溶け込むデザインですね。
美術の教科書風な控えめデザインが美しい
あたたかい白色を基調とした、落ち着いた構図がどんな街にも溶け込む優しさに感じられます。街灯や道路の色、街のシンボルカラーがどのような色でも、しっくりとなじみ、かつ白色で明るさを演出できるようなデザインで良いですね。イエローのたおやかな曲線、グリーンとグレーの図形は決して大きくレイアウトされているわけではありませんが、白い余白の中で際立つ存在です。そこに視線が自然と吸い寄せられ、構築的な「ART」の文字が見えてくる、そんなデザインです。教科書の表紙を思わせる、無駄なもののない削ぎ落とした美を感じさせてくれます。
白色に白い彫像が映える
白色以外の背景に、彫像の頭部が置いてある様子を想像すると、ホラーだったりシュールだったり広く人の目に触れるデザインとしてはミスマッチな気がしますが、白色の背景に頭部をレイアウトすることで、洗練された世界が広がっています。トーンの異なる白色を組み合わせることで、ぬくもりが生まれ、優雅で格式高い世界観が構築されています。抑制的な表現ですが、どこか印象に残る、そんなデザインではないでしょうか。
※掲載している横断幕デザインのモックアップはイメージです。実際のサイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。