「タダでもいいからインターンしたい!」という貴方へ
僕も昔、そう思っていました
学生時代には「タダでもいいからデザイナーの現場を経験したい!」と考えていた時期がありました。実際に現場で働くことができれば、知識や経験も手に入ります。それに、短期間とはいえ「経験者」という肩書きが履歴書に載るのは非常に大きな武器になりますよね。その気持ちは本当によくわかります。
でも、今の自分から言わせていただくと、「タダでもいい」と思うのは少し危険な考え方だと思います。今回は、なぜそう考えるのか、そしてインターンとして働く際に気をつけたいことについてお話ししたいと思います。
インターンにも労働の対価が必要です
「タダでもいいから」という熱意は素晴らしいのですが、覚えておいていただきたいのは、インターンでも実務に携わる場合には賃金を支払う必要がある、という法律上のルールがあるということです。これは日本の労働基準法で定められていることです。もし企業側が「タダで働いてほしい」と言ってくる場合、それは法律的に問題がある可能性があります。
もちろん、「学びの場」としてのインターンであれば無償での活動が成立する場合もあります。でも、その境界線は曖昧なケースもありますし、悪質な企業に利用されるリスクもあります。無償にも関わらず「インターン」と称して実際には社員並みの仕事をさせられる…といったケースも耳にします。それでは学びどころか、搾取に近い状況になってしまいます。
インターンを「利用する」くらいの意識を持とう
もし学生時代の自分にアドバイスできるとしたら、こう伝えたいと思います。「インターンに利用されるのではなく、こっちが利用してやれ!」と。
インターンを「自分にとっての学びやメリットをしっかり得る場」として捉えるべきだということです。例えば、以下のような視点でインターンを選んでみてはいかがでしょうか。
- スキルアップできる環境かどうか
そのインターン先で何を学べるのかが明確になっているかを確認しましょう。曖昧な説明しかない会社は避けたほうが無難です。 - どんな人と関われるか
尊敬できる人がいるか、スキルや知識を広げられる環境かどうかも重要です。良いインターンは将来のキャリア形成に役立ちます。 - 条件が明確かどうか
仕事内容や勤務時間、報酬などについてしっかり話し合えているかを確認しましょう。
これらを踏まえた上で、インターンを「自分の成長のために最大限活用する場所」として利用する意識を持つことが大切です。
企業に利用されないための対策
インターンを探す際には、いくつか注意したいポイントがあります。
- 契約書を交わすこと
これはインターンに限ったことではありませんが、「契約書なしで始めましょう」という企業には注意してください。 - 仕事内容を明確にすること
「何でも手伝ってほしい」という曖昧な指示には要注意です。具体的に何をするのかを確認し、納得した上で始めるようにしましょう。 - 企業の実績を確認すること
その企業がどれだけのインターン生を育ててきたのか、過去の実績を調べてみるのも重要です。 - 情報収集を怠らないこと
インターンの口コミや評判をネットで調べたり、先輩や知り合いに話を聞いてみたりすることで、企業の実態が見えてくることがあります。
学生時代の経験が未来を作る
僕は結局、インターンの経験はありませんでしたが、社会に出てから学んだこともたくさんあります。ただ、今振り返ると、「時間的な問題がなければ、きちんと条件の良いインターンを探してやってみたかったな」と思います。インターンで学べることや得られる人脈は、将来の仕事に大きく影響を与える可能性があるからです。
だからこそ、これからインターンを探す皆さんには、「自分の成長につながる場」をしっかり見極めて選んでほしいと思います。焦らずに、条件や環境を確認して、自分に合った場所を見つけてくださいね。
おわりに
「タダでもいいから働きたい(経験を積みたい)」という気持ちは、熱意の表れです。ただ、その熱意を正しい方向に向けて、自分の成長のために活かしてほしいと思います。皆さんの時間や労力には価値があります。それを大切に使い、未来の自分のために賢い選択をしてください。
これからインターンを探すあなたの挑戦が、素晴らしい経験へとつながることを願っています。
タダでも良いからインターンさせて欲しい!という殊勝な学生の皆様へ。 誤解されがちですが、インターンでも”実務”に携わったら賃金を支払う必要があります。ですのでその条件は受け入れられません。 企業にインターンの名目で利用されないように気をつけてください。したたかに利用するのが良いかと。
X (Twitter) – Jul 26, 2018
この記事は過去の自分のX(Twitter)のポストを元に、編集しています。