動画ポスター・バナー
動くアートワークのポートフォリオ

動画や写真を組み合わせた動くアートワークの制作事例をまとめています。既存の映像素材や画像を切り貼りしたり、タイポグラフィを組み合わせて作成する手法は、静止画の場合と基本的には変わりません。

動くアートワークは、多様な素材を取り込みやすい柔軟性が魅力です。静止画、映像、音声、フォントなど、あらゆる要素を融合し、“印象的な映像” を作り出すことができます。また、AIやメタバースといったテクノロジー動向と組み合わせれば、2Dの枠を超えた斬新な世界を生み出す可能性も十分に考えられるでしょう。

コラージュの定義と動くアートワーク表現

コラージュ（Collage）とは、本来「紙や写真などの素材を切り貼りして作品を作る」アート手法を指します。デジタル技術の進化により、Adobe Photoshopなどを使って複数の画像を組み合わせるデジタルコラージュが普及し、そこからさらに一歩踏み込んだのが動くアートワーク（動画ポスター・バナー）です。

• 静止画コラージュ：切り貼りした写真やイラストなどを一枚の画像に合成。
• 動くアートワーク（動画ポスター・バナー）：前述の素材に加え、映像クリップや文字、エフェクトを組み合わせ、時間軸で動きをつけた表現。

静止画コラージュと基本的なアイデアは同じですが、「モーション」や「音楽」を絡めることでよりダイナミックに仕上がる点が特徴です。視聴者を短時間で引き込む能力が高く、広告やSNS動画など、様々な分野で取り入れられています。

PhotoshopとAfter Effectsが軸

動画コラージュを制作する際に、多くのクリエイターが活用しているのがAdobe Photoshop とAdobe After Effects です。この2つのツールがどのように役割分担するかを簡単にまとめると、以下のようになります。

• Photoshop
  • 静止画の切り抜きやレタッチ、合成を行う。
  • コラージュに使うイラストパーツやタイポグラフィの下絵を作成。
  • レイヤーを活用し、個別に編集可能な状態でファイルを保存。
• After Effects
  • Photoshopで準備した素材や映像クリップをタイムライン上で動かす。
  • レイヤーごとにアニメーションのキーフレームを設定し、拡大縮小や回転、位置移動などを制御。
  • 豊富なプラグインやエフェクトを用いて、映像に特殊効果を加える。

Photoshopでしっかりと素材を作りこみ、After Effectsでアニメーションやトランジションを付けるという流れが多いです。この二刀流により、静止画ベースでも高い完成度の動画表現を実現 できるのが「動くアートワーク（動画ポスター・バナー）」の大きな魅力といえます。

動くアートワーク（動画ポスター・バナー）の制作過程

テーマ設定とリファレンス収集

はじめに行うのが、制作の方向性を決める作業 です。

• 「レトロフューチャーな世界観で統一したい」
• 「モノクロ写真をベースに、ポップなテキストを動かしたい」
• 「サイバーパンク風のノイズやグリッチ感を出したい」

といったテーマを決め、それに合う素材を集めます。ストックフォトやストック動画サイトで必要なクリップを購入したり、自分で写真や動画を撮影して素材化することもあります。

また、他の動画事例や静止画コラージュの作品集、アートブック などを見てインスピレーションを得るのも大切です。こうした“リファレンス収集”を徹底して行うことで、作品全体の完成イメージを明確にできます。

Photoshopでの素材作り

次に、素材をPhotoshopで加工・合成します。

• 切り抜き・マスキング：合成に用いる写真やイラストをペンツールやクイックマスクを使って正確に切り抜き。
• 色調補正・レタッチ：コントラストや彩度、明度を調整して、統一感ある色味を作り出す。
• テキストや図形の作成：タイポグラフィやシェイプを配置し、作品の雰囲気に合わせたフォント選びやレイアウトを検討。
• レイヤー管理：後からAfter Effectsでアニメーションを付けやすいよう、パーツ別にレイヤーを分けて保存しておく（例：人物、背景、ロゴ、テキストなど）。

ここでどれだけ丁寧に素材を作り込むかが、後のアニメーション制作での効率とクオリティに直結します。

After Effectsでのモーションデザイン

準備が整ったら、After Effectsを使って実際にコラージュを動かす 段階に入ります。

1. タイムラインに素材を読み込み：Photoshopで作成したレイヤーを個別に配置し、順番や尺（クリップの表示時間）を調整。
2. キーフレーム設定：拡大縮小、回転、移動など、パーツごとにアニメーションを付与。
3. エフェクト適用：ノイズ、ブラー、グリッチ、発光など、表現したい世界観に合わせてエフェクトを活用。
4. 音楽・効果音の追加：BGMやSEを同期させ、映像に“リズム”や“臨場感”を与える。
5. トランジション・シーン切り替え：フェードやスライド、マスクアニメなど、多彩な手法でシーンをつなぎ、作品全体をスムーズに見せる。

動画コラージュならではの面白さは、「時間軸をどう使うか」によって大きくイメージが変わる点です。数秒から数分の短い尺でも、素材の登場順序や動きを工夫する だけで、視覚的に飽きさせないコンテンツを作ることができます。

タイポグラフィを活かすポスター演出

動くアートワークにおいて重要な役割を果たすのが、タイポグラフィ です。文字を単なる情報伝達の道具として捉えるのではなく、ビジュアルを構成する要素 の一つとして積極的に取り入れることで、一気に作品の魅力が高まります。

— フォント選びが雰囲気を決める

レトロフューチャーならサンセリフ系、ゴシック系の太字を用いて無機質な印象を作り出し、シュールレアリスム系のコラージュなら装飾的なセリフ体や手書きフォントを合わせるなど、作品テーマに合ったフォント選択 が重要です。

— モーションで文字を活かす

After Effectsを使えば、文字を一文字ずつアニメーションさせる ことも容易です。以下のような効果がよく用いられます。

• フェードイン / アウト：文字がふわりと現れたり消えたりし、作品に柔らかいリズム感を与える。
• 回転や拡大縮小：文字が画面内を動き回ることで動的な印象を作る。
• トラッキングの変化：文字間隔（トラッキング）をアニメーションするだけでも、視覚的に面白い演出が可能。

文字の出現タイミングをBGMのビートに合わせるなど、視覚と聴覚をリンクさせる演出も効果的です。コラージュ要素と文字要素が掛け合わされることで、見る人の印象に深く刻まれる作品に仕上げることができます。

動くアートワーク（動画ポスター・バナー）の活用シーン

— 広告・プロモーション映像

商品やブランドを訴求するには短時間でも強い印象を与える映像 が必要です。

• コラージュによる切り貼り感や大胆な演出は、視聴者の目を奪うインパクトを生み出しやすい。
• SNS広告やバナー動画、15秒〜30秒程度のCMなどで特に効果的。

— イベント・オープニング映像

結婚式や企業イベント、展示会などで流すオープニング映像として、動画コラージュは強力な演出ツールです。

• 写真やイラスト、ロゴを次々にコラージュ風に展開し、短時間で世界観を伝えられる。
• 来場者に「ここから何か特別なことが始まる！」という期待感を抱かせやすい。

— SNS・Webコンテンツ

InstagramのリールやTikTok、YouTubeショートなど、縦型＆短尺動画 が主流のSNSでも、動画コラージュは大きな魅力を放ちます。

• 移動中やスキマ時間に再生される環境であっても、スピーディなモーションコラージュなら視聴者の興味を引きつけやすい。
• 画面のフォーマット（縦・横・正方形）に応じてレイアウトを調整し、最適化するのがポイント。

— アート作品・個人プロジェクト

純粋なアート表現として動画コラージュを制作するクリエイターも少なくありません。

• 自由な発想で素材を組み合わせることで、今までにないビジュアル体験を生み出す。
• プロジェクションマッピングやインスタレーションなど、空間演出にも応用可能。

新しい映像の扉を開き、“動くコラージュ”の世界でクリエイティブの可能性をさらに広げてみませんか。アイデア次第で、既存の素材がまるで別物のように彩られ、新しい映像体験が生まれるかもしれません。

広告物などへの利用に向けた動画コラージュの制作依頼をご希望の場合は、お気軽にお問い合わせください。
企画段階から完成納品まで、トータルでサポートいたします。