会社案内のデザインを外部のデザイン会社などに依頼する場合に、もっとも注意したいのは、その会社案内のコンセプトをしっかりしておくということになります。
言い換えると、企業としての理念、方針などに基づいた企業コンセプトの確立ということになります。何を持って世の中に貢献するのか?どういうことを会社として大事にしているのか?どのようなことを読む人に訴えるか?といったことをまとめることになります。
まずは社内で議論する
そのためには、まず大事なことはその企業のトップがその認識を持ち、出来ることであれば、概要を関係者全員に周知し、意見や提案なども集めた上で、徹底的な議論を積み重ねて、確立するプロセスを踏むことです企業コンセプトを固めておけば、そのコンセプトに基づいた会社案内づくりになる為、自ずと基本的なカラー、文字、訴えるメッセージなども一連の流れの中で決まってくるのではないでしょうか。
その上で、外部のデザイン会社と打ち合わせをすれば、担当したプロたちが、その経験やノウハウを存分に生かして、より良い会社案内を完成させてくれる可能性が高まります。
予算を明確に設定する
デザイン会社に依頼する前に、会社案内の制作に関する予算を明確に設定することが重要です。デザイン会社が提供するサービスの範囲やクオリティを事前に把握し、無駄なコストを抑えることが可能となります。また、予算内で最大限のクオリティを追求するための方向性も確立できます。
参考資料や希望するデザインの事例を集める
具体的なイメージや要望をデザイン会社に伝えるためには、参考となる資料や事例を集めておくと良いでしょう。デザイン会社とのコミュニケーションがスムーズになり、期待するデザインに近いものを実現できる可能性が高まります。
目的やターゲットを明確にする
会社案内の目的やターゲット層を明確にしておくことで、デザインの方向性やメッセージの内容をシャープにすることができます。例えば、新規のお客様をターゲットにするのか、既存のお客様に対する情報提供を目的とするのか、それぞれで必要な情報やデザインのテイストが異なります。
プロジェクトチームは選抜が吉
大きな企業で犯しがちな過ちですが、様々な部門や人たちが際限なく加わり、膨大な意見や提案・役職などを苦慮しての検討の結果、あちらも活かしこちらも活かし、結局何を伝えたいのか分からない会社案内になってしまうケースがあります。
本来の会社案内は、適切なメッセージを発信し、事業を推進するためのバックアップとなるものです。そのため、プロジェクトに関与するチームメンバーの選抜は非常に重要です。ここで注意すべきポイントとして、全ての部門や関係者を巻き込むのではなく、プロジェクトの目的や方向性をしっかりと理解し、それに基づいた意見や提案を持っている限られたメンバーを選ぶことが求められます。
綿密なプレゼンテーションの準備
デザイン会社に具体的な要望や方向性を伝えるためには、事前のプレゼンテーションの準備が不可欠です。これには、企業のミッションやビジョン、ブランディングの方針、ターゲットとする顧客層など、デザインに関連する全ての情報を網羅的にまとめることが必要です。
タイムラインの明確化
デザインの品質を確保するためには、十分な時間の確保も重要です。しかし、無限に時間を掛けるわけにはいきません。企業とデザイン会社の双方が納得するスケジュールを事前に決定し、それに従ってプロジェクトを進めることで、無駄な手間やコストを削減し、効率的な作業が可能となります。
オープンマインドなコミュニケーション
デザインは主観的な要素が強いため、必ずしも企業のイメージや要望とデザイン会社の提案が一致するとは限りません。しかし、プロのデザイナーは多くの経験と知識を持っており、その提案には必ず理由があります。企業側もオープンマインドで提案を受け入れ、双方の意見を尊重しながら最適な方向性を見つけ出すことが大切です。
まとめ
会社案内のデザインを外部のデザイン会社に依頼する際には、デザイン会社の選択にも注意が必要です。適切なデザイン会社を選ぶためには、実績や評判を調べることが大切です。また、自社のコンセプトやニーズに合ったデザインを提供してくれるかどうかも確認する必要があります。
デザイン会社との打ち合わせでは、自社のコンセプトやニーズをしっかりと伝えることが重要です。デザイン会社側も、自社の経験やノウハウを生かして、より良い会社案内を完成させるために、積極的に提案してくれることが期待できます。しかし、自社のコンセプトやニーズを明確にしていなければ、提案を受け入れることができず、会社案内が自社の理念や方針と合致しないものになってしまう可能性があります。
会社案内のデザインは、企業のアイデンティティを表す重要なツールの一つであり、その役割を十分に果たすためには、自社のコンセプトやニーズを明確にし、適切なデザイン会社とプロジェクトチームを選択することが必要です。そのためには、企業トップをはじめとする関係者が、コミュニケーションを重視し、徹底的な議論を積み重ねることが欠かせません。